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第1章 27 幸せな朝食、そして事件当日
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翌朝―
私はたっくんを自分の部屋に招いて朝ごはんを一緒に食べていた。
「はい、どうぞ」
炊きたてご飯にほうれん草のお味噌汁、納豆に焼海苔、厚焼き卵にきゅうりの浅漬をたっくんのテーブルの前に置いた。
「すっご~い。美味しそう…」
たっくんは目をキラキラさせているけれども…。
「いやいや、そんな事無いから。本当なら鮭とかハムエッグとか付いていれば、その台詞言ってもいいけどね」
首をぶんぶん横に振ってたっくんに説明した。
最近出費が多くなって来て、金欠気味なので食費を節約している。普段の食生活なんて缶詰かカップ麺が増えてきているし…でも、絶対にこの事はたっくんには言えない。だって…出費が増えているのはたっくんと出会ってからだけど、そんな事を知られたら絶対に遠慮してしまうだろうから…。
私はたっくんには自分の様な道を歩ませたくは無かった。だから例え他人であろうとも…偶然お隣さんになったからには、たっくんを助けてあげたい。
「食べていい?」
「うん、勿論。それじゃ一緒に食べよう?」
たっくんが尋ねてきたので笑顔で答えた。
「それじゃ…せーのー…」
「「いただきますっ!」」
こうして、私とたっくんのいつもの食事が始まる―。
「ねぇ、たっくん」
「なーに?」
食事をしながら私はたっくんに尋ねた。
「昨夜、お父さん帰って来なかったでしょう?1人で怖くなかった?」
「うんとね~前は怖かったけど、今は平気だよ」
「え?何で?」
首を傾げてたっくんを見る。
「それはね、お姉ちゃんが隣の部屋に住んでるからだよ」
笑顔でたっくは答えた。
「たっくん…」
思わずその言葉に感動し、胸が熱くなってしまった。ああ、何って可愛いんだろう!
ハグしたいっ!…という気持ちを無理に押さえて私はたっくんと幸せなモーニングを堪能した―。
****
午前8時―
アパートの扉前で私はたっくんに言った。
「たっくん。それじゃお姉ちゃんは仕事に行って来るからね。学校への道はもう覚えている…よね?昨日、1人で帰って来てるんだから」
「うん、ちゃんと覚えているから大丈夫だよ」
「あ、そうだ!ねぇ、たっくん。もし、又今夜お父さんが帰って来なかった場合はお姉ちゃんの部屋においで?一緒に夜ご飯食べようよ」
「本当?いいの?」
たっくんが目を見開いて私を見た。
「うん、勿論だよ。それじゃ行ってきます」
「行ってらっしゃい。お姉ちゃん」
私はたっくんに見送られながら、アパートの外階段を下りて行った。
フフフ…誰かに見送られながら出掛けるって、こんなに幸せを感じるんだ…。
このままずっと、たっくんがお隣さんでいるなら…もう引っ越しを考えるのはやめにしようかな?
そう思いながら、私は仕事に向かった。
そして、この日の夜…。
事件が起こる―。
私はたっくんを自分の部屋に招いて朝ごはんを一緒に食べていた。
「はい、どうぞ」
炊きたてご飯にほうれん草のお味噌汁、納豆に焼海苔、厚焼き卵にきゅうりの浅漬をたっくんのテーブルの前に置いた。
「すっご~い。美味しそう…」
たっくんは目をキラキラさせているけれども…。
「いやいや、そんな事無いから。本当なら鮭とかハムエッグとか付いていれば、その台詞言ってもいいけどね」
首をぶんぶん横に振ってたっくんに説明した。
最近出費が多くなって来て、金欠気味なので食費を節約している。普段の食生活なんて缶詰かカップ麺が増えてきているし…でも、絶対にこの事はたっくんには言えない。だって…出費が増えているのはたっくんと出会ってからだけど、そんな事を知られたら絶対に遠慮してしまうだろうから…。
私はたっくんには自分の様な道を歩ませたくは無かった。だから例え他人であろうとも…偶然お隣さんになったからには、たっくんを助けてあげたい。
「食べていい?」
「うん、勿論。それじゃ一緒に食べよう?」
たっくんが尋ねてきたので笑顔で答えた。
「それじゃ…せーのー…」
「「いただきますっ!」」
こうして、私とたっくんのいつもの食事が始まる―。
「ねぇ、たっくん」
「なーに?」
食事をしながら私はたっくんに尋ねた。
「昨夜、お父さん帰って来なかったでしょう?1人で怖くなかった?」
「うんとね~前は怖かったけど、今は平気だよ」
「え?何で?」
首を傾げてたっくんを見る。
「それはね、お姉ちゃんが隣の部屋に住んでるからだよ」
笑顔でたっくは答えた。
「たっくん…」
思わずその言葉に感動し、胸が熱くなってしまった。ああ、何って可愛いんだろう!
ハグしたいっ!…という気持ちを無理に押さえて私はたっくんと幸せなモーニングを堪能した―。
****
午前8時―
アパートの扉前で私はたっくんに言った。
「たっくん。それじゃお姉ちゃんは仕事に行って来るからね。学校への道はもう覚えている…よね?昨日、1人で帰って来てるんだから」
「うん、ちゃんと覚えているから大丈夫だよ」
「あ、そうだ!ねぇ、たっくん。もし、又今夜お父さんが帰って来なかった場合はお姉ちゃんの部屋においで?一緒に夜ご飯食べようよ」
「本当?いいの?」
たっくんが目を見開いて私を見た。
「うん、勿論だよ。それじゃ行ってきます」
「行ってらっしゃい。お姉ちゃん」
私はたっくんに見送られながら、アパートの外階段を下りて行った。
フフフ…誰かに見送られながら出掛けるって、こんなに幸せを感じるんだ…。
このままずっと、たっくんがお隣さんでいるなら…もう引っ越しを考えるのはやめにしようかな?
そう思いながら、私は仕事に向かった。
そして、この日の夜…。
事件が起こる―。
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