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10-17 本当に好きなら
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「何だい?そのレナートという人物は。話だけ聞く限りはとてもまともに思えないけど。大体自分の婚約者が他の男性を好きになっても構わないって…。それなのに卒業後はその彼女と結婚するつもりなんだよね?本当に彼は婚約者のことを好きなのかな?僕だったら…婚約者が自分以外の他の男性を好きになったなら婚約を解消するけどね。相手の女性に対しても…それに僕自身の為にもね」
「…そうですか…」
ルペルト様の話を聞きながら、イアソン王子の言葉を思い出した。
『俺はよく知らないが…どうやらルペルトには婚約者がいるらしい』
「あの、ルペルト様には…」
言いかけて、ハッとなった。
私は今、何を聞こうとしていたのだろう?
まさかルペルト様には婚約者がいらっしゃるのですか?と聞こうとしていた…?
するとルペルト様が首を傾げながら私を見た。
「ロザリー?どうかしたの?」
「いいえ、何でもありません」
「そう?何か僕に聞きたいことでもあったんじゃないの?」
「い、いえ。そうではありません。ただ、私もルペルト様と同じことを考えました。本当にレナート様はフランシスカ様のことを好きなのかと…」
「そうだよね。自分が相手か嫌われていると分かっていながら結婚しても、ますます相手に嫌われるだけだよ。…そんなのは…相手にとって悲劇でしか無い」
ルペルト様の声が何処か寂しげに聞こえた。
もしかして…それは自分に言い聞かせている言葉なのだろうか…?
私達は雑貨屋さんがあるメインストリートまで出てきた。通りには大勢の人々で賑わい、町は活気に満ち溢れている。
「すごい人だね。やっぱり大都市は違うね」
ルペルト様が関心した様子で辺りを見渡している。
「ええ、そうですね…。でもこんなに大勢人が出歩いていれば、2人を見つけるのは困難かも…あ、ルペルト様。あのお店が雑貨屋さんです」
人々が行き交う大通りにの反対側に、例の雑貨屋さんが建っていた。
レンガ造りに赤い屋根、大きなガラス窓には品物が並んでいるのが見える。
「あのお店がそうなのかい?可愛らしい外観の建物だね」
「はい、そうです。お店の外観も可愛らしいですけど、お店の中も可愛らしいんですよ。でも…あの店にいればいいのですけど…」
「取り敢えず、ここまで来たんだからあのお店に行ってみよう?」
「はい、そうですね」
私とルペルト様は通りを走る馬車に気をつけながら向かい側の歩道に渡り、雑貨屋に向った。
「ここが、アロマグッズを扱った雑貨屋さんです」
お店の前に辿りつくと、私はルペルト様に声を掛けた。
「よし、それじゃまずは店内へ入ってみようか?」
「はい」
ルペルト様は扉を開けて、私達は店内へと足を踏み入れた―。
「…そうですか…」
ルペルト様の話を聞きながら、イアソン王子の言葉を思い出した。
『俺はよく知らないが…どうやらルペルトには婚約者がいるらしい』
「あの、ルペルト様には…」
言いかけて、ハッとなった。
私は今、何を聞こうとしていたのだろう?
まさかルペルト様には婚約者がいらっしゃるのですか?と聞こうとしていた…?
するとルペルト様が首を傾げながら私を見た。
「ロザリー?どうかしたの?」
「いいえ、何でもありません」
「そう?何か僕に聞きたいことでもあったんじゃないの?」
「い、いえ。そうではありません。ただ、私もルペルト様と同じことを考えました。本当にレナート様はフランシスカ様のことを好きなのかと…」
「そうだよね。自分が相手か嫌われていると分かっていながら結婚しても、ますます相手に嫌われるだけだよ。…そんなのは…相手にとって悲劇でしか無い」
ルペルト様の声が何処か寂しげに聞こえた。
もしかして…それは自分に言い聞かせている言葉なのだろうか…?
私達は雑貨屋さんがあるメインストリートまで出てきた。通りには大勢の人々で賑わい、町は活気に満ち溢れている。
「すごい人だね。やっぱり大都市は違うね」
ルペルト様が関心した様子で辺りを見渡している。
「ええ、そうですね…。でもこんなに大勢人が出歩いていれば、2人を見つけるのは困難かも…あ、ルペルト様。あのお店が雑貨屋さんです」
人々が行き交う大通りにの反対側に、例の雑貨屋さんが建っていた。
レンガ造りに赤い屋根、大きなガラス窓には品物が並んでいるのが見える。
「あのお店がそうなのかい?可愛らしい外観の建物だね」
「はい、そうです。お店の外観も可愛らしいですけど、お店の中も可愛らしいんですよ。でも…あの店にいればいいのですけど…」
「取り敢えず、ここまで来たんだからあのお店に行ってみよう?」
「はい、そうですね」
私とルペルト様は通りを走る馬車に気をつけながら向かい側の歩道に渡り、雑貨屋に向った。
「ここが、アロマグッズを扱った雑貨屋さんです」
お店の前に辿りつくと、私はルペルト様に声を掛けた。
「よし、それじゃまずは店内へ入ってみようか?」
「はい」
ルペルト様は扉を開けて、私達は店内へと足を踏み入れた―。
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