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第18章 15 酔って帰ってきた朝
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気付けば私はかつて自分の部屋だった布団の中で眠っていた。
「あれ…?私いつの間に…?」
ムクリと起き上がってみるとカーテンの隙間から太陽の光が差し込んでいる。
「え?朝?」
慌てて飛び起きてカーテンを開けると、眩しい太陽が登っている。
「一体どういう事なんだろう…?」
それによく見てみると私はパジャマを着ている。お姉ちゃんが着替えさせえくれたのかな?
部屋の隅には私の持ってきたキャリーケースが置かれている。そこから着替えを出してジーンズとパーカーに着替え、ソックスを履いた。そして枕元に置かれていたスマホに手を伸ばして時間を確認すると、朝の8時を過ぎていた。
「嘘っ?!こんな時間?!」
慌てて扉を開けて廊下に出るとお味噌汁の匂いが漂っていた。
トントントントン…
階段を降りていくと包丁で何かを切る音が聞こえてきた。
「お姉ちゃん…?」
リビングへ顔を出し…。
「うわあっ!」
驚いて声を上げてしまった。なんとリビングのソファには亮平が座ってテレビを観ていた。
「よっ!鈴音。目が覚めたのか?」
「りょ、亮平…?」
「今頃起きるなんて鈴音は寝坊助だな?」
亮平はソファの背もたれに右腕を乗せてニヤニヤしながら私を見ている。
「亮平、どうして朝からここにいるの?」
その時、私達の会話が聞こえてきたのかエプロンをしめたお姉ちゃんが顔をのぞかせてきた。
「おはよう、鈴音ちゃん。目が覚めたのね?」
「あ、お・おはようお姉ちゃん。それに…亮平」
「ぷっ!何だよ、今更」
「だ、だって…まだ朝の挨拶をしてなかったから…あ、そうだ。亮平、私昨夜あれからどうなってしまったのかな?実はお酒飲んでいる途中から何も思い出せなくて…」
「え?マジか?」
亮平はポカンとした顔で私を見る。その顔…私はひょっとすると何かやらかしてしまったのかもしれない。
「あのさ…私、何かやらかしたかな?」
するとお姉ちゃんが言った。
「昨夜2人ともタクシーで帰ってきたのよ」
その言葉に驚いた。
「え?タクシーで?!」
「ああ、そうさ。だって鈴音、話の途中で寝ちまうんだから…参ったよ」
「そ、それは…ご迷惑を掛けてしまったようで…ごめんなさい」
素直に頭を下げる。するとお姉ちゃんが言った。
「もうすぐ朝ごはん出来るから待っていてね」
「うん」
「ありがとう」
亮平と私で交互に返事をした。そしてお姉ちゃんが台所へ引っ込むと亮平が言った。
「鈴音、昨夜の話覚えてるか?」
「え…?う~ん…そうだ。職場に居づらくなるって話をしたところまでは覚えているんだけど…」
「そうなのか?」
亮平は考え込んでしまった。何だろう…昨夜の記憶が途中からすっぽり抜け落ちているから分からないけど…。
「私…何かマズイこと言ってた?」
「ああ、言ってたな。」
亮平はニヤニヤしながらこっちを見ている。
「え?嘘!な、何て言ってたの?」
「私を捨てないで~って言ってたぞ?」
「え?嘘でしょう?」
「嘘なものか。お前がグデングデンに酔っ払ってしまったから、俺が捨てていくぞ?って言ったらお願い、捨てないで~って言いながら酒を飲んでるんだものな?」
「やめてってば!」
亮平は嘘ついてるんだ。私はそんな人間じゃないはずだもの。
「全く、ひと目をはばからずメソメソ泣くんだものな~鈴音は」
私をからかうようなその言い方…うう!絶対嘘に決まってる。
「もう…!やめてって言ってるでしょう?!」
思わず亮平の隣に座り、襟首を両手で掴んでぐいっと顔を近づけると言った。
「…」
すると亮平の顔に戸惑いが浮かんでいた。
「?」
何だろう?亮平の様子が変だ。思わず首を傾げた時…。
グッ
突然襟元を掴んでいた両手首が握りしめられて、亮平の顔が近付いてきた。
え?
「鈴音…」
亮平が私の名を呟いた時…。
「はい、2人とも。ご飯できたわよ~」
お姉ちゃんがリビングにやってきた。大変だ!こんな事してたらお姉ちゃんに誤解される!
「えいっ」
ドンッ!
突き飛ばすと、亮平はそのままソファの上に倒れ込んだ。
「うわっ!な、何するんだよっ!」
亮平が文句を言ってきたが、知らんふりしてお姉ちゃんに返事をした。
「うん。食べるよ」
「それじゃ、ご飯運ぶの手伝ってくれる?」
「うん」
「おい、鈴音!無視するなよ!」
亮平が起き上がりながら文句を言ってるのを聞こえないふりをして私は手伝いをする為に台所へ向かった。
それにしても…う~ん…。
何か忘れているような気がするけど・・・気のせいかな―?
「あれ…?私いつの間に…?」
ムクリと起き上がってみるとカーテンの隙間から太陽の光が差し込んでいる。
「え?朝?」
慌てて飛び起きてカーテンを開けると、眩しい太陽が登っている。
「一体どういう事なんだろう…?」
それによく見てみると私はパジャマを着ている。お姉ちゃんが着替えさせえくれたのかな?
部屋の隅には私の持ってきたキャリーケースが置かれている。そこから着替えを出してジーンズとパーカーに着替え、ソックスを履いた。そして枕元に置かれていたスマホに手を伸ばして時間を確認すると、朝の8時を過ぎていた。
「嘘っ?!こんな時間?!」
慌てて扉を開けて廊下に出るとお味噌汁の匂いが漂っていた。
トントントントン…
階段を降りていくと包丁で何かを切る音が聞こえてきた。
「お姉ちゃん…?」
リビングへ顔を出し…。
「うわあっ!」
驚いて声を上げてしまった。なんとリビングのソファには亮平が座ってテレビを観ていた。
「よっ!鈴音。目が覚めたのか?」
「りょ、亮平…?」
「今頃起きるなんて鈴音は寝坊助だな?」
亮平はソファの背もたれに右腕を乗せてニヤニヤしながら私を見ている。
「亮平、どうして朝からここにいるの?」
その時、私達の会話が聞こえてきたのかエプロンをしめたお姉ちゃんが顔をのぞかせてきた。
「おはよう、鈴音ちゃん。目が覚めたのね?」
「あ、お・おはようお姉ちゃん。それに…亮平」
「ぷっ!何だよ、今更」
「だ、だって…まだ朝の挨拶をしてなかったから…あ、そうだ。亮平、私昨夜あれからどうなってしまったのかな?実はお酒飲んでいる途中から何も思い出せなくて…」
「え?マジか?」
亮平はポカンとした顔で私を見る。その顔…私はひょっとすると何かやらかしてしまったのかもしれない。
「あのさ…私、何かやらかしたかな?」
するとお姉ちゃんが言った。
「昨夜2人ともタクシーで帰ってきたのよ」
その言葉に驚いた。
「え?タクシーで?!」
「ああ、そうさ。だって鈴音、話の途中で寝ちまうんだから…参ったよ」
「そ、それは…ご迷惑を掛けてしまったようで…ごめんなさい」
素直に頭を下げる。するとお姉ちゃんが言った。
「もうすぐ朝ごはん出来るから待っていてね」
「うん」
「ありがとう」
亮平と私で交互に返事をした。そしてお姉ちゃんが台所へ引っ込むと亮平が言った。
「鈴音、昨夜の話覚えてるか?」
「え…?う~ん…そうだ。職場に居づらくなるって話をしたところまでは覚えているんだけど…」
「そうなのか?」
亮平は考え込んでしまった。何だろう…昨夜の記憶が途中からすっぽり抜け落ちているから分からないけど…。
「私…何かマズイこと言ってた?」
「ああ、言ってたな。」
亮平はニヤニヤしながらこっちを見ている。
「え?嘘!な、何て言ってたの?」
「私を捨てないで~って言ってたぞ?」
「え?嘘でしょう?」
「嘘なものか。お前がグデングデンに酔っ払ってしまったから、俺が捨てていくぞ?って言ったらお願い、捨てないで~って言いながら酒を飲んでるんだものな?」
「やめてってば!」
亮平は嘘ついてるんだ。私はそんな人間じゃないはずだもの。
「全く、ひと目をはばからずメソメソ泣くんだものな~鈴音は」
私をからかうようなその言い方…うう!絶対嘘に決まってる。
「もう…!やめてって言ってるでしょう?!」
思わず亮平の隣に座り、襟首を両手で掴んでぐいっと顔を近づけると言った。
「…」
すると亮平の顔に戸惑いが浮かんでいた。
「?」
何だろう?亮平の様子が変だ。思わず首を傾げた時…。
グッ
突然襟元を掴んでいた両手首が握りしめられて、亮平の顔が近付いてきた。
え?
「鈴音…」
亮平が私の名を呟いた時…。
「はい、2人とも。ご飯できたわよ~」
お姉ちゃんがリビングにやってきた。大変だ!こんな事してたらお姉ちゃんに誤解される!
「えいっ」
ドンッ!
突き飛ばすと、亮平はそのままソファの上に倒れ込んだ。
「うわっ!な、何するんだよっ!」
亮平が文句を言ってきたが、知らんふりしてお姉ちゃんに返事をした。
「うん。食べるよ」
「それじゃ、ご飯運ぶの手伝ってくれる?」
「うん」
「おい、鈴音!無視するなよ!」
亮平が起き上がりながら文句を言ってるのを聞こえないふりをして私は手伝いをする為に台所へ向かった。
それにしても…う~ん…。
何か忘れているような気がするけど・・・気のせいかな―?
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