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第13章 9 おばさんとの電話
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翌朝―
「う~ん・・。」
カーテンの隙間からまぶしい光が顔を照らし、私は不意に目が覚めた。
「今・・何時かな・・・?」
枕元に置いてあったスマホを手探りで探し、右手にスマホが触れる感覚があった。
「え・・と・・。」
スマホの電源を入れて、時刻を確認した私は飛び起きた。
「う、うそっ?!9時になってるっ!」
慌てて辺りを見渡すと、そこにはもう亮平の姿は無く、マットレスは元のソファに戻され、廊下に出したはずのテーブルも定位置に置かれていた
「そ、そんな・・・。亮平に朝ご飯用意してあげようと思っていたのに・・。」
ふと、テーブルに目をやると1枚のメモが乗っている。
「・・?」
手に取ってみると、それは亮平からの置手紙だった。
『おはよう、鈴音。よく寝ていたから起こさないで行くからな。まだ退院したばかりなんだからあまり無理するなよ?出来れば母さんに電話いれてくれるか?鈴音の事心配していたから。それじゃ行ってきます。』
「ごめん・・・亮平・・起きれなくて・・。」
私は出かけてしまって今はこの部屋にいない亮平に・・謝った。
それから私はTシャツとジーンズに着替えると、ショルダーバックにお財布をいれて昨晩冷蔵庫の整理で沢山出てしまったゴミの袋を持って外に出た。戸締りをしてマンション共有のゴミ捨て場に持っていき、ゴミを出した私はそのままコンビニへと向かった。
今朝食べる朝ごはんが何も無かったからだ。
「馬鹿だな・・私。朝ごはん用意するって言って・・結局何も食べ物無いんだもの・・。」
溜息をつきながらコンビニ目指して歩き続けた。
「何にしようかな・・。」
カゴを持ってパン売り場を見ていると、不意に声を掛けられた。
「あれ・・?加藤さん・・?」
「え?」
その声に驚いて振り向くと、そこには引っ越し業者のツナギを着た川口さんがカゴを持って立っていた。
「あ、お・おはよう。」
昨夜の出来事が頭の中に蘇り、気が引けて思わず伏し目がちに挨拶してしまった。
「うん、おはよう。パン・・買いに来たの?」
「そうなの。ずっと入院していたから・・・家に何も食べるものが無くて。川口さんはこれから出勤なの?」
「そうだよ。お昼の弁当を買いに来たんだ。今日は立て続けに仕事が入っていて忙しいから今のうちに弁当を買っておこうかと思ってね。」
川口さんのカゴの中には大きなお弁当が入っていた。
「あの・・・昨夜はごめんなさい。」
ここで会えたのも何かの縁だと思い、私は素早く頭を下げた。
「ああ・・あの事?」
川口さんは曖昧に返事をする。
「う、うん・・・亮平が酷い事言ったみたいで・・・。でも会えて良かった。直接謝る事・・・出来たから。」
「加藤さん・・。」
「あ、ごめんね?忙しいのに引き留めちゃって・・それじゃ私、もう行くね。お仕事、大変だろうけど頑張ってね。」
そして私はサンドイッチコーナーへ向かおうとしたところ、不意に呼び止められた。
「待って!」
「え?」
「今夜7時・・・あの焼き鳥屋の店の前で待ってる。」
「え・・・?」
「それじゃ!」
川口さんは踵を返すと大股でレジへ向かい、会計を済ませてサッサとコンビニを出て行ってしまった。
「そんな・・・。」
まだ行くかどうかの返事もしていないのに・・。
私はカゴを持ったまま、暫くその場に佇んでいた―。
午前10時―
「ごちそうさまでした。」
買ってきたサンドイッチと野菜ジュースを飲み終えると、早速亮平の家に電話を掛けた。
トゥルルルル・・・
トゥルルルル・・・
何回目かのコールで電話が繋がり、おばさんが出てくれた。おばさんは私が退院した事を既に亮平から聞いて知っていたらしく、電話を掛けようかと迷っていたところだったらしい。それから色々世間話をしたところでおばさんが言った。
「そうそう・・・鈴音ちゃん。亮平から話を聞いてると思うけど・・忍ちゃん、昨日鈴音ちゃんと同じ日に退院してきたのよ?」
「え・・・?」
私はおばさんの言葉に耳を疑った―。
「う~ん・・。」
カーテンの隙間からまぶしい光が顔を照らし、私は不意に目が覚めた。
「今・・何時かな・・・?」
枕元に置いてあったスマホを手探りで探し、右手にスマホが触れる感覚があった。
「え・・と・・。」
スマホの電源を入れて、時刻を確認した私は飛び起きた。
「う、うそっ?!9時になってるっ!」
慌てて辺りを見渡すと、そこにはもう亮平の姿は無く、マットレスは元のソファに戻され、廊下に出したはずのテーブルも定位置に置かれていた
「そ、そんな・・・。亮平に朝ご飯用意してあげようと思っていたのに・・。」
ふと、テーブルに目をやると1枚のメモが乗っている。
「・・?」
手に取ってみると、それは亮平からの置手紙だった。
『おはよう、鈴音。よく寝ていたから起こさないで行くからな。まだ退院したばかりなんだからあまり無理するなよ?出来れば母さんに電話いれてくれるか?鈴音の事心配していたから。それじゃ行ってきます。』
「ごめん・・・亮平・・起きれなくて・・。」
私は出かけてしまって今はこの部屋にいない亮平に・・謝った。
それから私はTシャツとジーンズに着替えると、ショルダーバックにお財布をいれて昨晩冷蔵庫の整理で沢山出てしまったゴミの袋を持って外に出た。戸締りをしてマンション共有のゴミ捨て場に持っていき、ゴミを出した私はそのままコンビニへと向かった。
今朝食べる朝ごはんが何も無かったからだ。
「馬鹿だな・・私。朝ごはん用意するって言って・・結局何も食べ物無いんだもの・・。」
溜息をつきながらコンビニ目指して歩き続けた。
「何にしようかな・・。」
カゴを持ってパン売り場を見ていると、不意に声を掛けられた。
「あれ・・?加藤さん・・?」
「え?」
その声に驚いて振り向くと、そこには引っ越し業者のツナギを着た川口さんがカゴを持って立っていた。
「あ、お・おはよう。」
昨夜の出来事が頭の中に蘇り、気が引けて思わず伏し目がちに挨拶してしまった。
「うん、おはよう。パン・・買いに来たの?」
「そうなの。ずっと入院していたから・・・家に何も食べるものが無くて。川口さんはこれから出勤なの?」
「そうだよ。お昼の弁当を買いに来たんだ。今日は立て続けに仕事が入っていて忙しいから今のうちに弁当を買っておこうかと思ってね。」
川口さんのカゴの中には大きなお弁当が入っていた。
「あの・・・昨夜はごめんなさい。」
ここで会えたのも何かの縁だと思い、私は素早く頭を下げた。
「ああ・・あの事?」
川口さんは曖昧に返事をする。
「う、うん・・・亮平が酷い事言ったみたいで・・・。でも会えて良かった。直接謝る事・・・出来たから。」
「加藤さん・・。」
「あ、ごめんね?忙しいのに引き留めちゃって・・それじゃ私、もう行くね。お仕事、大変だろうけど頑張ってね。」
そして私はサンドイッチコーナーへ向かおうとしたところ、不意に呼び止められた。
「待って!」
「え?」
「今夜7時・・・あの焼き鳥屋の店の前で待ってる。」
「え・・・?」
「それじゃ!」
川口さんは踵を返すと大股でレジへ向かい、会計を済ませてサッサとコンビニを出て行ってしまった。
「そんな・・・。」
まだ行くかどうかの返事もしていないのに・・。
私はカゴを持ったまま、暫くその場に佇んでいた―。
午前10時―
「ごちそうさまでした。」
買ってきたサンドイッチと野菜ジュースを飲み終えると、早速亮平の家に電話を掛けた。
トゥルルルル・・・
トゥルルルル・・・
何回目かのコールで電話が繋がり、おばさんが出てくれた。おばさんは私が退院した事を既に亮平から聞いて知っていたらしく、電話を掛けようかと迷っていたところだったらしい。それから色々世間話をしたところでおばさんが言った。
「そうそう・・・鈴音ちゃん。亮平から話を聞いてると思うけど・・忍ちゃん、昨日鈴音ちゃんと同じ日に退院してきたのよ?」
「え・・・?」
私はおばさんの言葉に耳を疑った―。
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