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第11章 15 同窓会の誘い
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結局、その後・・延々と亮平のお姉ちゃんとの惚気話は続いた。
要約するとバレンタインプレゼントを渡したいと連絡を貰った事。そこで仕事帰りにそのままお姉ちゃんの入院している病室に行ったところ、プレゼントとしてネクタイを貰った・・・と言う事だった。
「そうなんだ・・・良かったね。それで?どんなネクタイ貰ったの?」
『それが聞いてくれよ・・何と<ダンヒル>のネクタイなんだぞ?!俺・・まだ新入社員なのに・・あんな高級ネクタイ貰っちゃったんだよ・・。』
「え・・・?<ダンヒル>・・・?」
それって・・・進さんが好きだったブランドだ・・。そう言えばお姉ちゃん・・進さんへのプレゼントはいつもダンヒルのネクタイをあげていたっけ・・。
『どうした?鈴音。』
「ううん、何でもないよ。」
まさか元婚約者が好きだったネクタイだよ何て言えるわけない。それに・・・こんなに喜んでいるんだからわざわざ水を差すような真似は出来っこないもの。
『あ、それで帰りに忍の担当医に偶然会ったんだけど・・・またお前と面談したいって言ってたぞ?明日にでも都合のよい時に病院に電話入れてくれるか?』
「あしたね?うん。分ったよ。」
『ああ、それじゃ頼んだぞ。』
それだけ言うと電話はブツリと切れてしまった。
「ふう・・・。」
溜息をつくと、洗面台へ向かって歯磨きをしながら考えた。・・可愛そうな亮平。結局・・お姉ちゃんは進さんの代理品としてしか亮平を見ていないのかもしれない。
口をゆすいでじっと洗面台の鏡を見た。そこには泣きそうな顔をしている自分の顔が映っていた。
「亮平・・あんなに嬉しそうにお姉ちゃんの話して・・。」
本当に・・亮平はお姉ちゃんの事好きなんだな・・・。その時、再び部屋でスマホが鳴っている事に気が付いた。
「え?また亮平から・・?」
慌てて部屋に戻りスマホを手に取って驚いた。
「え・・・?唯ちゃん・・・?」
着信相手は中学時代、同じ剣道部だった親友の水森唯ちゃんからだった。慌ててスマホをタップした。
「もしもし?」
『あー鈴音ちゃん!やっと電話出てくれた~。さっきは何度かけても通話中だったし今も10コール目だもんね。』
「ごめんね。さっきまで亮平と電話で話していたから・・・。」
『嘘っ?!鈴音ちゃん・・・・やっぱり亮平君と付き合っていたのっ?!』
唯ちゃんの言葉にに驚いた。
「ええ?違うよ。亮平と私はただの幼馴染だってば。もう何度もその話してきたじゃない。」
そう、だって亮平の恋人はお姉ちゃんなんだから・・。
『え~そうだったの・・・?わたしてっきり・・・あ、そうだ。そんな事よりもね、実は剣道部の再来週の土曜日に突然同窓会の話が持ち上がったんだよ?発起人は部長の神田君なの。』
「え?同窓会?楽しそうだね~・・・。」
『そう、それ出欠の確認の電話なんだけど・・鈴音ちゃんはどうする?』
「勿論参加するに決まってるよ。だって皆と久しぶりに会えるんだよね?」
中学時代・・・剣道部の皆は全員中の良い友達同士だった。
『鈴音ちゃんならそう言うと思ったよ。それじゃあさ、亮平君には鈴音ちゃんから聞いておいてくれる?』
「うん、そしたらメール送っておくね。」
『ありがとう、それじゃ私他の人にも連絡入れないといけないから・・・場所や時間は神田君が出席者全員にメールで知らせるって言ってたから。』
「うん、分かった。それじゃ亮平に電話してみるね」
そして私たちは電話を切った。
「よし、早速亮平に電話しなくちゃ。」
亮平に電話を掛けると12コール目で亮平が出た。
『何だよ・・・鈴音・・・。』
受話器越しから亮平の眠そうな声が聞こえてくる。ひょっとして寝てたのかな?
「ごめん。亮平。ひょっとして・・寝てた?」
『う~ん・・少しな・・・。』
「え?ご、ごめんね?寝てるところ・・・。」
『いや、別に構わない。それで?何だ?』
「あの、実はね。唯ちゃんから同窓会のお知らせの電話が入ったんだよ。亮平は参加する?再来週の土曜日らしいんだけど・・。」
『同窓会か・・・楽しそうだな・よし、参加するか。』
「うん。分かった。それじゃ唯ちゃんに知らせておくね。」
『ああ。よろしくな。それじゃ、』
そう言って電話はすぐに切れてしまった
「亮平・・・私には参加するか聞いてこなかったな・・・。」
やっぱり私が同窓会へ出ようがでまいが亮平は興味が無いんだな・・。
そしてこの同窓会に参加した事で、私の人生が大きく変わる事になる―。
要約するとバレンタインプレゼントを渡したいと連絡を貰った事。そこで仕事帰りにそのままお姉ちゃんの入院している病室に行ったところ、プレゼントとしてネクタイを貰った・・・と言う事だった。
「そうなんだ・・・良かったね。それで?どんなネクタイ貰ったの?」
『それが聞いてくれよ・・何と<ダンヒル>のネクタイなんだぞ?!俺・・まだ新入社員なのに・・あんな高級ネクタイ貰っちゃったんだよ・・。』
「え・・・?<ダンヒル>・・・?」
それって・・・進さんが好きだったブランドだ・・。そう言えばお姉ちゃん・・進さんへのプレゼントはいつもダンヒルのネクタイをあげていたっけ・・。
『どうした?鈴音。』
「ううん、何でもないよ。」
まさか元婚約者が好きだったネクタイだよ何て言えるわけない。それに・・・こんなに喜んでいるんだからわざわざ水を差すような真似は出来っこないもの。
『あ、それで帰りに忍の担当医に偶然会ったんだけど・・・またお前と面談したいって言ってたぞ?明日にでも都合のよい時に病院に電話入れてくれるか?』
「あしたね?うん。分ったよ。」
『ああ、それじゃ頼んだぞ。』
それだけ言うと電話はブツリと切れてしまった。
「ふう・・・。」
溜息をつくと、洗面台へ向かって歯磨きをしながら考えた。・・可愛そうな亮平。結局・・お姉ちゃんは進さんの代理品としてしか亮平を見ていないのかもしれない。
口をゆすいでじっと洗面台の鏡を見た。そこには泣きそうな顔をしている自分の顔が映っていた。
「亮平・・あんなに嬉しそうにお姉ちゃんの話して・・。」
本当に・・亮平はお姉ちゃんの事好きなんだな・・・。その時、再び部屋でスマホが鳴っている事に気が付いた。
「え?また亮平から・・?」
慌てて部屋に戻りスマホを手に取って驚いた。
「え・・・?唯ちゃん・・・?」
着信相手は中学時代、同じ剣道部だった親友の水森唯ちゃんからだった。慌ててスマホをタップした。
「もしもし?」
『あー鈴音ちゃん!やっと電話出てくれた~。さっきは何度かけても通話中だったし今も10コール目だもんね。』
「ごめんね。さっきまで亮平と電話で話していたから・・・。」
『嘘っ?!鈴音ちゃん・・・・やっぱり亮平君と付き合っていたのっ?!』
唯ちゃんの言葉にに驚いた。
「ええ?違うよ。亮平と私はただの幼馴染だってば。もう何度もその話してきたじゃない。」
そう、だって亮平の恋人はお姉ちゃんなんだから・・。
『え~そうだったの・・・?わたしてっきり・・・あ、そうだ。そんな事よりもね、実は剣道部の再来週の土曜日に突然同窓会の話が持ち上がったんだよ?発起人は部長の神田君なの。』
「え?同窓会?楽しそうだね~・・・。」
『そう、それ出欠の確認の電話なんだけど・・鈴音ちゃんはどうする?』
「勿論参加するに決まってるよ。だって皆と久しぶりに会えるんだよね?」
中学時代・・・剣道部の皆は全員中の良い友達同士だった。
『鈴音ちゃんならそう言うと思ったよ。それじゃあさ、亮平君には鈴音ちゃんから聞いておいてくれる?』
「うん、そしたらメール送っておくね。」
『ありがとう、それじゃ私他の人にも連絡入れないといけないから・・・場所や時間は神田君が出席者全員にメールで知らせるって言ってたから。』
「うん、分かった。それじゃ亮平に電話してみるね」
そして私たちは電話を切った。
「よし、早速亮平に電話しなくちゃ。」
亮平に電話を掛けると12コール目で亮平が出た。
『何だよ・・・鈴音・・・。』
受話器越しから亮平の眠そうな声が聞こえてくる。ひょっとして寝てたのかな?
「ごめん。亮平。ひょっとして・・寝てた?」
『う~ん・・少しな・・・。』
「え?ご、ごめんね?寝てるところ・・・。」
『いや、別に構わない。それで?何だ?』
「あの、実はね。唯ちゃんから同窓会のお知らせの電話が入ったんだよ。亮平は参加する?再来週の土曜日らしいんだけど・・。」
『同窓会か・・・楽しそうだな・よし、参加するか。』
「うん。分かった。それじゃ唯ちゃんに知らせておくね。」
『ああ。よろしくな。それじゃ、』
そう言って電話はすぐに切れてしまった
「亮平・・・私には参加するか聞いてこなかったな・・・。」
やっぱり私が同窓会へ出ようがでまいが亮平は興味が無いんだな・・。
そしてこの同窓会に参加した事で、私の人生が大きく変わる事になる―。
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