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第8章 6 夜空を見上げて
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「はぁ~・・・。」
1人、マンションへ帰った私はベッドに寝転がって天井を眺めた。折角のお正月だって言うのに・・・気分は最悪だった。まさか・・あんな目でお姉ちゃんに睨まれるなんて・・・。もう一気に脱力感で一杯になって、そのままベッドに横たわっていると、徐々に眠くなってきて・・・気付けば私は眠りに落ちていた―。
トゥルルルルルル・・・・
トゥルルルルルル・・・・
・・・電話の着信音が聞こえている・・・。
ゆっくり目を開けた私は驚いた。何と私はカーテンも閉めずに真っ暗な部屋の中で眠っていたのだから。そして枕元に置いておいたスマホが青い光を放ちながら電話の着信を知らせている。私はまだ眠気が覚めずに、ぼんやりした頭で身体を起こしてスマホを手に取り・・着信相手を見て一気に眠気が覚めてしまった。電話の相手は亮平からだった。
「亮平・・・。」
きっと、また・・・私に何か文句を言う為に電話してきた来たんだろうな・・・。それともお姉ちゃんの件で何か困ったことがあったのかな?いずれにしろ・・私はもう亮平とは今日は何も話をする気にはなれなかった。いつまでもスマホは鳴り続けていたけども、そのまま放置していると・・・やがて電話は切れた。
「ごめんね・・・亮平・・。」
ぽつりと呟き、立ち上がるとカーテンを閉めて部屋の電気をつけた。一気に部屋の中が明るくなって、眩しさに一瞬眉をしかめる。
「そう言えば・・・今、何時なんだろう・・・?」
何気なく壁に掛けてある時計を見て驚いた。既に時間は夜の8時を過ぎていた。
「え・・?私・・どれだけ眠っていたんだろう・・?」
それにしても・・・私は思わず苦笑してしまった。どんなに悩んでいても・・眠ることが出来るなんて、我ながら図太い性格をしていたのかな?それとも・・あまりにも色々な事がありすぎて・・感覚がマヒしてしまったのかもしれない。
「何か食べた方がいいのかな・・・。」
私は自分のぺったんこになってしまったお腹をさすってみたけれど、胸がいっぱいで食欲なんか皆無だった。けれど・・・このままじゃ栄養失調で倒れてしまうかも・・。
「そうだ・・コンビニへ行って何か栄養補助食品でも買ってこようかな・・・。」
それくらいの食べ物なら食べられる気がする。
私はダウンコートを着てマフラーをすると、ポシェットに小銭入れを入れてマンションを後にした。
「う~・・・っさっぶい・・・・。」
身が縮こまるような寒空の下、白い息を吐きながら私は夜の住宅街を歩き続けた。何だか元旦の夜はとても静かだ。外を歩いている人影はなく、私の足音だけが静まり返った夜の住宅街に響き渡る。
こうして夜に1人で歩いていると・・・今この世界にいるのは自分しか存在していなうような感覚に陥って、空を見上げた。
・・・冬の星空は綺麗だ。冬は空気が乾燥し、大気中に余分な水蒸気が発生しないから大気の透過率が上がり、星が良く見える。それ以外にも1等星が冬場は7つも見えるから・・・と言うのを学校で教わった記憶がある。
「綺麗な星空だな・・。そうだ、どうせ暇だし・・明日は気分転換にプラネタリウムにでも行ってみようかな・・。」
そう呟いた時、再びスマホに着信が入ってきた。今度は亮平からのメールだった。
「メールなら・・見てもいいかな・・。」
呟いてスマホのメールを立ち上げて、私は目を見張った。
『鈴音。今日はごめん。お詫びとして・・・明日、どこかへ出かけないか?何か奢らせてくれよ。勿論今度は忍は連れて来ないから。返事、待ってる。』
「亮平・・・。」
私はいつまでも寒空の下、スマホの文字を見つめていた―。
1人、マンションへ帰った私はベッドに寝転がって天井を眺めた。折角のお正月だって言うのに・・・気分は最悪だった。まさか・・あんな目でお姉ちゃんに睨まれるなんて・・・。もう一気に脱力感で一杯になって、そのままベッドに横たわっていると、徐々に眠くなってきて・・・気付けば私は眠りに落ちていた―。
トゥルルルルルル・・・・
トゥルルルルルル・・・・
・・・電話の着信音が聞こえている・・・。
ゆっくり目を開けた私は驚いた。何と私はカーテンも閉めずに真っ暗な部屋の中で眠っていたのだから。そして枕元に置いておいたスマホが青い光を放ちながら電話の着信を知らせている。私はまだ眠気が覚めずに、ぼんやりした頭で身体を起こしてスマホを手に取り・・着信相手を見て一気に眠気が覚めてしまった。電話の相手は亮平からだった。
「亮平・・・。」
きっと、また・・・私に何か文句を言う為に電話してきた来たんだろうな・・・。それともお姉ちゃんの件で何か困ったことがあったのかな?いずれにしろ・・私はもう亮平とは今日は何も話をする気にはなれなかった。いつまでもスマホは鳴り続けていたけども、そのまま放置していると・・・やがて電話は切れた。
「ごめんね・・・亮平・・。」
ぽつりと呟き、立ち上がるとカーテンを閉めて部屋の電気をつけた。一気に部屋の中が明るくなって、眩しさに一瞬眉をしかめる。
「そう言えば・・・今、何時なんだろう・・・?」
何気なく壁に掛けてある時計を見て驚いた。既に時間は夜の8時を過ぎていた。
「え・・?私・・どれだけ眠っていたんだろう・・?」
それにしても・・・私は思わず苦笑してしまった。どんなに悩んでいても・・眠ることが出来るなんて、我ながら図太い性格をしていたのかな?それとも・・あまりにも色々な事がありすぎて・・感覚がマヒしてしまったのかもしれない。
「何か食べた方がいいのかな・・・。」
私は自分のぺったんこになってしまったお腹をさすってみたけれど、胸がいっぱいで食欲なんか皆無だった。けれど・・・このままじゃ栄養失調で倒れてしまうかも・・。
「そうだ・・コンビニへ行って何か栄養補助食品でも買ってこようかな・・・。」
それくらいの食べ物なら食べられる気がする。
私はダウンコートを着てマフラーをすると、ポシェットに小銭入れを入れてマンションを後にした。
「う~・・・っさっぶい・・・・。」
身が縮こまるような寒空の下、白い息を吐きながら私は夜の住宅街を歩き続けた。何だか元旦の夜はとても静かだ。外を歩いている人影はなく、私の足音だけが静まり返った夜の住宅街に響き渡る。
こうして夜に1人で歩いていると・・・今この世界にいるのは自分しか存在していなうような感覚に陥って、空を見上げた。
・・・冬の星空は綺麗だ。冬は空気が乾燥し、大気中に余分な水蒸気が発生しないから大気の透過率が上がり、星が良く見える。それ以外にも1等星が冬場は7つも見えるから・・・と言うのを学校で教わった記憶がある。
「綺麗な星空だな・・。そうだ、どうせ暇だし・・明日は気分転換にプラネタリウムにでも行ってみようかな・・。」
そう呟いた時、再びスマホに着信が入ってきた。今度は亮平からのメールだった。
「メールなら・・見てもいいかな・・。」
呟いてスマホのメールを立ち上げて、私は目を見張った。
『鈴音。今日はごめん。お詫びとして・・・明日、どこかへ出かけないか?何か奢らせてくれよ。勿論今度は忍は連れて来ないから。返事、待ってる。』
「亮平・・・。」
私はいつまでも寒空の下、スマホの文字を見つめていた―。
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