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第50話 ※殺戮の幕開け ④ (残虐シーン注意)
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壁のあちこちには血しぶきが飛び、辺り一面おびただしい血の海と化した廊下を私は歩き続けた。
そしてダイニングルームが近付いてくると騒ぎ声が聞こえて来た。
フフフ…やはり狼たちは私の言いつけをちゃんと守ってくれていたのだ。恐らくこの城で生き残っているのは彼等だけだろう。
「く、来るなっ!あっちへ行けっ!魔物どもめっ!!」
「いやあああっ!!こ、怖いっ!!」
「な、何故だ…何故お、狼とが、骸骨が…ッ!!」
「神様…お助け下さいっ!」
それを耳にした私は思わず口元に笑みが浮かぶのを感じた。恐らく彼らは多くの使用人達が食い殺されていく姿をまざまざと見せつけられてきただろう。恐怖は最高潮に達しているはずだ。数多の死を見て来た彼らは次は自分達の番である事は分り切っているに違いない。
だが…使用人達の死の方がまだこれから殺される彼等に比べるとましだろう。同じ殺戮方法でも私は彼らにこう命じたのだ。
『なるべく、苦しまぬよう、使用人達は一撃で殺してから食べなさい』と。
だけど、彼等はそうはいかない。何しろ私の全てを奪い、私の命まで脅かした挙句…魔女に変えたのは彼らなのだから。彼等には究極の死の痛みと苦しみ、そして恐怖を味わいながら死んで貰おう―。
「こんばんは、皆さん」
ダイニングルームに入ってくると私は声を掛けた。叔父家族とジークハルトは壁際に追いつめられ、8匹の狼と4対の骸骨に取り囲まれていた。彼らはすっかり恐怖におびえ、特にヘルマと叔母は髪は乱れ、顔は泣きはらして目も当てられないほどに悲惨な有様だった。
「フィ、フィーネッ!!き、貴様…何故ここに…っ!!」
叔父が髪を振り乱しながら私を見て叫んだ。
「何故ここに?そんなの決まっているではありませんか?この城は私と…叔父様に殺された父と母の城ですよ?奪われたものを取り返しに来ただけです。当然ではありませんか?」
首を傾げながら言う。
「ま、まさか…フィーネッ!あんたなのっ?!この城に…お、狼と骸骨を入れたのは…っ!!」
涙交じりにヘルマが叫ぶ。
「そうよ。彼らは私の大切な仲間だもの」
「な、何よ…っ!酷い…っ!こ、こんな勝手が許されるのっ?!こんな魔物と亡者を城に入れて…み、見たのよっ!!使用人達が…く、食い殺されていくのを…!!」
叔母が絶叫する。
ガルウゥウウウ~…ッ!!
すると狼たちが一斉にうなる。
「あまり大きな声を上げて血に飢えた彼らを興奮させない方が良いと思いますよ?」
私は言うと、彼等に近付き、傍らにいる狼の背を撫でた。
「魔物だなんて…酷い言い方ですね…。こんなに可愛いじゃありませんか…?」
すると私に背を撫でられた狼は嬉しそうに尻尾を振る。そんな姿を叔父達はガタガタと震えながら見守っている。
「叔母様、先程…勝手が許されるのか?と尋ねられましたが…勝手なのはあなた方ではありませんか?父と母の命を奪い、この城に勝手に上がり込み…そして私から何もかも奪っておいてどの口がそのような事を言うのですか?」
すると、突然ジークハルトが声を上げた。
「フィ、フィーネッ!!許してくれっ!僕が悪かった!本当は…君にあんな酷い態度を取るつもりじゃなかったんだ…!助けてくれ…頼む…っ!この通りだっ!」
「…」
私は懇願するジークハルトを無言で見つめた―。
そしてダイニングルームが近付いてくると騒ぎ声が聞こえて来た。
フフフ…やはり狼たちは私の言いつけをちゃんと守ってくれていたのだ。恐らくこの城で生き残っているのは彼等だけだろう。
「く、来るなっ!あっちへ行けっ!魔物どもめっ!!」
「いやあああっ!!こ、怖いっ!!」
「な、何故だ…何故お、狼とが、骸骨が…ッ!!」
「神様…お助け下さいっ!」
それを耳にした私は思わず口元に笑みが浮かぶのを感じた。恐らく彼らは多くの使用人達が食い殺されていく姿をまざまざと見せつけられてきただろう。恐怖は最高潮に達しているはずだ。数多の死を見て来た彼らは次は自分達の番である事は分り切っているに違いない。
だが…使用人達の死の方がまだこれから殺される彼等に比べるとましだろう。同じ殺戮方法でも私は彼らにこう命じたのだ。
『なるべく、苦しまぬよう、使用人達は一撃で殺してから食べなさい』と。
だけど、彼等はそうはいかない。何しろ私の全てを奪い、私の命まで脅かした挙句…魔女に変えたのは彼らなのだから。彼等には究極の死の痛みと苦しみ、そして恐怖を味わいながら死んで貰おう―。
「こんばんは、皆さん」
ダイニングルームに入ってくると私は声を掛けた。叔父家族とジークハルトは壁際に追いつめられ、8匹の狼と4対の骸骨に取り囲まれていた。彼らはすっかり恐怖におびえ、特にヘルマと叔母は髪は乱れ、顔は泣きはらして目も当てられないほどに悲惨な有様だった。
「フィ、フィーネッ!!き、貴様…何故ここに…っ!!」
叔父が髪を振り乱しながら私を見て叫んだ。
「何故ここに?そんなの決まっているではありませんか?この城は私と…叔父様に殺された父と母の城ですよ?奪われたものを取り返しに来ただけです。当然ではありませんか?」
首を傾げながら言う。
「ま、まさか…フィーネッ!あんたなのっ?!この城に…お、狼と骸骨を入れたのは…っ!!」
涙交じりにヘルマが叫ぶ。
「そうよ。彼らは私の大切な仲間だもの」
「な、何よ…っ!酷い…っ!こ、こんな勝手が許されるのっ?!こんな魔物と亡者を城に入れて…み、見たのよっ!!使用人達が…く、食い殺されていくのを…!!」
叔母が絶叫する。
ガルウゥウウウ~…ッ!!
すると狼たちが一斉にうなる。
「あまり大きな声を上げて血に飢えた彼らを興奮させない方が良いと思いますよ?」
私は言うと、彼等に近付き、傍らにいる狼の背を撫でた。
「魔物だなんて…酷い言い方ですね…。こんなに可愛いじゃありませんか…?」
すると私に背を撫でられた狼は嬉しそうに尻尾を振る。そんな姿を叔父達はガタガタと震えながら見守っている。
「叔母様、先程…勝手が許されるのか?と尋ねられましたが…勝手なのはあなた方ではありませんか?父と母の命を奪い、この城に勝手に上がり込み…そして私から何もかも奪っておいてどの口がそのような事を言うのですか?」
すると、突然ジークハルトが声を上げた。
「フィ、フィーネッ!!許してくれっ!僕が悪かった!本当は…君にあんな酷い態度を取るつもりじゃなかったんだ…!助けてくれ…頼む…っ!この通りだっ!」
「…」
私は懇願するジークハルトを無言で見つめた―。
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