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5-9 それぞれの気持ち
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「マロンに・・・良かったら会って行きませんか?今連れて来ますので・・・。」
京極が朱莉に言う。
「で、でもマロンに会えば、あの子はまた私を思い出して離れようとしなくなるんじゃ・・・。」
朱莉が言いかけた所へ京極が言葉を重ねた。
「だったら・・・だったら僕が毎日ドッグランへ連れて来るので、朱莉さんもその時にここへ来ればいいじゃないですか。」
「え・・・?」
京極の目は真剣だった。しかし・・・。
「京極さん・・・何を仰っているのですか?手放さなければならなかったマロンを引き取って貰えたのは本当に感謝します。そして今も・・・こうしてドッグランへ連れて来てくれて遊ばせてくれているんですよね・・・。」
朱莉は遠くでマロンとショコラが遊んでいる姿を見ながら言った。
「・・はい。」
「でも、本当はお忙しいんじゃないですか?私は毎日出かけていますが・・マロンを託してから京極さんにお会いするのは今日が初めてなんですよ?」
「・・・。」
京極は目を伏せて黙って話を聞いている。
「京極さんは社長と言う立場で、多忙な方だと思います・・。毎日ドッグランで遊ばせるのは・・・難しいと思いますよ?私とマロンを会わせてくれようとするお気持ちには本当に感謝致しますが・・・ご迷惑をお掛けする事は出来ませんので・・・。時々マロンの様子をメッセージで教えて頂けるだけで、もう十分ですから。」
そう、実は京極は3日に1度はマロンの様子を動画とメッセージで朱莉に報告してくれていたのだった。
「朱莉さん・・・・。マロンに会わせる為・・・だけの理由じゃ駄目なら・・僕の本当の気持ちを言いますよ。」
「本当の気持ち・・・?」
朱莉は京極を振り返った。
「はい。貴女の事が心配だから・・・何か力になれないかと思って・・悩みがあるなら相談にも乗りますし、助けが必要なら助けてあげたいと思っているんです。・・・僕でよければ。」
「・・・・。」
朱莉は京極を黙って見つめた。
何故・・・この人はそこまで真剣な顔でそんな事を言って来るのだろう・・?
朱莉には不思議でならなかった。やはり、同情されるほど今迄自分は暗い顔ばかりしていたのだろうか・・・?
「ここに引っ越してきて、初めて貴女を見かけた時・・・貴女は泣いていました。その次に見かけた時も・・やはり貴女は泣いていました。いつもたった1人で・・・。僕はシングルマザーの家庭で育った話はしていますよね?母は僕を育てる為にいつも必死で働いていました。僕に心配かけさせない為に、いつも笑顔で過ごしていました。けど・・夜布団に入っていると、隣の部屋にいる母が声を殺して泣いているのを・・・よく知っていました。だから僕は母の為にも頑張って・・・ここまで来たんです。そして母はようやく心の底から笑える様になりました。実は・・・僕は今母と一緒にここに暮らしているんですよ。」
「!そう・・だったんですか・・・。てっきりお1人暮らしだと思っていました・・。」
京極は話を続けた。
「それで・・朱莉さん。泣いている貴女をここで見かけたんです。その姿を見ていたら・・まるで子供の頃の母の姿を思い出してしまって・・何とか朱莉さんの力になって上げられたらと・・思っていたんですが・・・。」
そこで京極の顔が曇った。
「でも、少し僕の行動するのが遅かったようですね・・・。」
「え・・・・?それは一体どういう・・。」
そこまで言いかけた時、琢磨が億ションから出てきた。
「奥様。」
琢磨が朱莉に声を掛けてきた。
え・・?奥様・・・?
朱莉は怪訝そうに琢磨を見つめたが、そこにはいつもの冷静な琢磨の姿があった。
「お荷物は全てお部屋に運んで置きました。こちらがお預かりしていた部屋のキーでございます。お受け取り下さい。」
琢磨は朱莉に部屋の鍵を渡してきた。
「は、はい・・・。どうもありがとうございます・・・。」
(一体・・・九条さんは急にどうしたんだろう・・?さっきまではあんなに親し気な態度を取っていたのに・・・。)
「それでは私はこれで失礼致します。副社長によろしくお伝え下さい。それではお連れの方も・・・失礼させて頂きます。」
翔によろしく等、今迄一度も言った事が無かったのに・・・。
琢磨はペコリと頭を下げると足早に去って行った。その後ろ姿は・・何故か声をかけにくい雰囲気があり・・朱莉は無言で琢磨を見送った。
(後で・・・九条さんにお礼のメッセージをいれておかなくちゃ・・・・。)
京極は少しの間、無言で琢磨の後ろ姿を見ていたが・・口を開いた。
「彼は・・・貴女の夫の・・・秘書だと言っていましたよね?」
「はい、そうです。とてもよくしてくれるんです。親切な方ですよ。」
「・・・だからですか?」
「え?何の事ですか?」
「いえ・・・。今日の朱莉さんは今迄に無いくらい・・明るく見えたので。」
京極はじっと朱莉の目を見ながら言った。
「あ、えっと・・・それは・・・。」
(どうしよう・・・。京極さんにマロンを託したのに、今度は新しく別のペットを飼う事になったからですなんて、とても伝えられない・・・。)
その時、京極のスマホが鳴った。スマホを取りだした京極の表情が変わった。
「・・・社の者から・・。何かあったのか・・?」」
京極の呟きを朱莉は聞き逃さなかった。
「京極さん・・・・お休みの日に電話がかかって来るなんて、何かあったのかもしれません。すぐに電話に出た方がよろしいですよ、私も・・これで失礼しますね。」
実は朱莉は新しくペットとして連れてきたネイビーの事が気がかりだったのだ。
この電話は正に京極と話を終わらせる良い口実であった。
「え?あ、朱莉さん?」
戸惑う京極に頭を下げると、足早に朱莉は億ションの中へと入って行った。
(すみません・・・京極さん。後で・・・メッセージを入れますから・・・。)
エレベーターに乗り込むと、朱莉は琢磨の事を考えていた。
・・・一体何故急に琢磨はあのような態度を京極の前で取ったのだろう・・・?
もしかして・・京極に変な誤解を与えない為・・・?
(だけど・・・私と九条さんとの間で何がある訳でもないのに・・・。でも、それだけ世間の目を気にしろって事なのかも・・。それなら私も今後はもっと注意しないと・・。京極さんともやっぱり会わないようにしなくちゃ。)
鍵を開けて玄関へ入ると、サークルの中には既に水と餌を与えられてるネイビーがいた。
朱莉はその姿を見て、思わずネイビーに駆け寄り、改めて言った。
「ほ・・・本当に・・な、何て可愛いの~・・。」
・・・ようやく少しだけ、朱莉の安らぎの時が出来た瞬間であった—。
琢磨は足早に高層ビル群の中を歩いていた。
何故だろう?
あの男を見た瞬間に・・・・朱莉があの男と会話を始めた瞬間に酷く自分が場違いな所にいる気持ちになってしまったのは。
琢磨はいつも自信に満ちていた。
学生時代から成績は常に上位を保持していたし、語学も堪能だ。
そこを親友だった鳴海翔に誘われて、第一秘書として一緒に仕事をする事になったのだ。
勘も優れているので個人的に株を持ってみると、あっという間に株価は上昇し、今ではかなりの財産になっている。
住まいは男の1人暮らしなので1LDKのマンションに住んでいるが、その気になれば、もっとグレードの高いマンションに住む事だって可能だ。
1人でバーにでも行けば、大抵数人の女性達から声をかけられる容姿も持ち合わせている。
だが・・朱莉があの男と会話を始めた瞬間に・・・蚊帳の外に置かれたような惨めな気持ちになってしまったのだ。それは今迄起きた事が無い感情であった。
そこであくまで自分は秘書として付き添っている素振りを咄嗟にとったのだが、朱莉が自分を怪訝そうな目つきで見るあの目が琢磨には忘れられなかった。
「くそっ!」
空を見上げると夕焼け空になっていた。とてもこのまま自宅に戻る気になれなかった。
「・・・何か映画でも観て帰るか・・・。」
小さく呟くと、琢磨は映画館へと足を向けた—。
京極が朱莉に言う。
「で、でもマロンに会えば、あの子はまた私を思い出して離れようとしなくなるんじゃ・・・。」
朱莉が言いかけた所へ京極が言葉を重ねた。
「だったら・・・だったら僕が毎日ドッグランへ連れて来るので、朱莉さんもその時にここへ来ればいいじゃないですか。」
「え・・・?」
京極の目は真剣だった。しかし・・・。
「京極さん・・・何を仰っているのですか?手放さなければならなかったマロンを引き取って貰えたのは本当に感謝します。そして今も・・・こうしてドッグランへ連れて来てくれて遊ばせてくれているんですよね・・・。」
朱莉は遠くでマロンとショコラが遊んでいる姿を見ながら言った。
「・・はい。」
「でも、本当はお忙しいんじゃないですか?私は毎日出かけていますが・・マロンを託してから京極さんにお会いするのは今日が初めてなんですよ?」
「・・・。」
京極は目を伏せて黙って話を聞いている。
「京極さんは社長と言う立場で、多忙な方だと思います・・。毎日ドッグランで遊ばせるのは・・・難しいと思いますよ?私とマロンを会わせてくれようとするお気持ちには本当に感謝致しますが・・・ご迷惑をお掛けする事は出来ませんので・・・。時々マロンの様子をメッセージで教えて頂けるだけで、もう十分ですから。」
そう、実は京極は3日に1度はマロンの様子を動画とメッセージで朱莉に報告してくれていたのだった。
「朱莉さん・・・・。マロンに会わせる為・・・だけの理由じゃ駄目なら・・僕の本当の気持ちを言いますよ。」
「本当の気持ち・・・?」
朱莉は京極を振り返った。
「はい。貴女の事が心配だから・・・何か力になれないかと思って・・悩みがあるなら相談にも乗りますし、助けが必要なら助けてあげたいと思っているんです。・・・僕でよければ。」
「・・・・。」
朱莉は京極を黙って見つめた。
何故・・・この人はそこまで真剣な顔でそんな事を言って来るのだろう・・?
朱莉には不思議でならなかった。やはり、同情されるほど今迄自分は暗い顔ばかりしていたのだろうか・・・?
「ここに引っ越してきて、初めて貴女を見かけた時・・・貴女は泣いていました。その次に見かけた時も・・やはり貴女は泣いていました。いつもたった1人で・・・。僕はシングルマザーの家庭で育った話はしていますよね?母は僕を育てる為にいつも必死で働いていました。僕に心配かけさせない為に、いつも笑顔で過ごしていました。けど・・夜布団に入っていると、隣の部屋にいる母が声を殺して泣いているのを・・・よく知っていました。だから僕は母の為にも頑張って・・・ここまで来たんです。そして母はようやく心の底から笑える様になりました。実は・・・僕は今母と一緒にここに暮らしているんですよ。」
「!そう・・だったんですか・・・。てっきりお1人暮らしだと思っていました・・。」
京極は話を続けた。
「それで・・朱莉さん。泣いている貴女をここで見かけたんです。その姿を見ていたら・・まるで子供の頃の母の姿を思い出してしまって・・何とか朱莉さんの力になって上げられたらと・・思っていたんですが・・・。」
そこで京極の顔が曇った。
「でも、少し僕の行動するのが遅かったようですね・・・。」
「え・・・・?それは一体どういう・・。」
そこまで言いかけた時、琢磨が億ションから出てきた。
「奥様。」
琢磨が朱莉に声を掛けてきた。
え・・?奥様・・・?
朱莉は怪訝そうに琢磨を見つめたが、そこにはいつもの冷静な琢磨の姿があった。
「お荷物は全てお部屋に運んで置きました。こちらがお預かりしていた部屋のキーでございます。お受け取り下さい。」
琢磨は朱莉に部屋の鍵を渡してきた。
「は、はい・・・。どうもありがとうございます・・・。」
(一体・・・九条さんは急にどうしたんだろう・・?さっきまではあんなに親し気な態度を取っていたのに・・・。)
「それでは私はこれで失礼致します。副社長によろしくお伝え下さい。それではお連れの方も・・・失礼させて頂きます。」
翔によろしく等、今迄一度も言った事が無かったのに・・・。
琢磨はペコリと頭を下げると足早に去って行った。その後ろ姿は・・何故か声をかけにくい雰囲気があり・・朱莉は無言で琢磨を見送った。
(後で・・・九条さんにお礼のメッセージをいれておかなくちゃ・・・・。)
京極は少しの間、無言で琢磨の後ろ姿を見ていたが・・口を開いた。
「彼は・・・貴女の夫の・・・秘書だと言っていましたよね?」
「はい、そうです。とてもよくしてくれるんです。親切な方ですよ。」
「・・・だからですか?」
「え?何の事ですか?」
「いえ・・・。今日の朱莉さんは今迄に無いくらい・・明るく見えたので。」
京極はじっと朱莉の目を見ながら言った。
「あ、えっと・・・それは・・・。」
(どうしよう・・・。京極さんにマロンを託したのに、今度は新しく別のペットを飼う事になったからですなんて、とても伝えられない・・・。)
その時、京極のスマホが鳴った。スマホを取りだした京極の表情が変わった。
「・・・社の者から・・。何かあったのか・・?」」
京極の呟きを朱莉は聞き逃さなかった。
「京極さん・・・・お休みの日に電話がかかって来るなんて、何かあったのかもしれません。すぐに電話に出た方がよろしいですよ、私も・・これで失礼しますね。」
実は朱莉は新しくペットとして連れてきたネイビーの事が気がかりだったのだ。
この電話は正に京極と話を終わらせる良い口実であった。
「え?あ、朱莉さん?」
戸惑う京極に頭を下げると、足早に朱莉は億ションの中へと入って行った。
(すみません・・・京極さん。後で・・・メッセージを入れますから・・・。)
エレベーターに乗り込むと、朱莉は琢磨の事を考えていた。
・・・一体何故急に琢磨はあのような態度を京極の前で取ったのだろう・・・?
もしかして・・京極に変な誤解を与えない為・・・?
(だけど・・・私と九条さんとの間で何がある訳でもないのに・・・。でも、それだけ世間の目を気にしろって事なのかも・・。それなら私も今後はもっと注意しないと・・。京極さんともやっぱり会わないようにしなくちゃ。)
鍵を開けて玄関へ入ると、サークルの中には既に水と餌を与えられてるネイビーがいた。
朱莉はその姿を見て、思わずネイビーに駆け寄り、改めて言った。
「ほ・・・本当に・・な、何て可愛いの~・・。」
・・・ようやく少しだけ、朱莉の安らぎの時が出来た瞬間であった—。
琢磨は足早に高層ビル群の中を歩いていた。
何故だろう?
あの男を見た瞬間に・・・・朱莉があの男と会話を始めた瞬間に酷く自分が場違いな所にいる気持ちになってしまったのは。
琢磨はいつも自信に満ちていた。
学生時代から成績は常に上位を保持していたし、語学も堪能だ。
そこを親友だった鳴海翔に誘われて、第一秘書として一緒に仕事をする事になったのだ。
勘も優れているので個人的に株を持ってみると、あっという間に株価は上昇し、今ではかなりの財産になっている。
住まいは男の1人暮らしなので1LDKのマンションに住んでいるが、その気になれば、もっとグレードの高いマンションに住む事だって可能だ。
1人でバーにでも行けば、大抵数人の女性達から声をかけられる容姿も持ち合わせている。
だが・・朱莉があの男と会話を始めた瞬間に・・・蚊帳の外に置かれたような惨めな気持ちになってしまったのだ。それは今迄起きた事が無い感情であった。
そこであくまで自分は秘書として付き添っている素振りを咄嗟にとったのだが、朱莉が自分を怪訝そうな目つきで見るあの目が琢磨には忘れられなかった。
「くそっ!」
空を見上げると夕焼け空になっていた。とてもこのまま自宅に戻る気になれなかった。
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