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3-3 用意周到
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部屋でPCを前に通信教育の勉強をしていた朱莉のスマホに電話がかかって来た。
そして着信相手を見て朱莉は不思議に思った。
「え・・?九条さん・・・?すぐに出なくちゃ。」
朱莉はスマホをタップすると電話に出た。
「はい、もしもし。」
『ご無沙汰しています、九条です。この間は写真の件で無理を言ってしまい、大変申し訳ございませんでした。』
「いえ・・別にそれ位の事・・どうって事ありませんから。あ、もしかしてその件でわざわざお電話を?」
『いえ、違います。実は大変急な話で申し訳ございませんが、今ご自宅の前におります。もしご都合がよろしければ少々伺っても宜しいでしょうか?奥様に大切なお話があります。」
え?もう家の前に・・・?一体どうしたというのだろう?何時も用意周到な彼にしては珍しい事だと朱莉は思った。だが・・・。
「はい、大丈夫です。今玄関を開けますね。」
朱莉は玄関へ向かい、念のためにドアアイで確認するとそこには大きな紙袋を手にした琢磨の姿があった。
え?何だろう・・?あの荷物は・・・?
朱莉は急いでドアを開けた。
「こんにちは、お会いするのはお久しぶりですね。突然訪問してしまい、申し訳ございません。」
琢磨は深々と朱莉に頭を下げた。
「い、いえ・・・。大体は部屋におりますので、どうぞ気になさらないで下さい。それで・・今日はどのようなご用件でしょうか?」
「ええ・・・。じつは会長が近々日本に一時帰国されるそうです。」
顔を上げた琢磨が答えた。
「え?会長って・・・翔・・さんの御爺様ですよね?」
「はい、そうです。それで・・・一度、副社長に自宅を訪問したいと伝えてきたそうなんです。」
「!そ、そうですか・・・。」
ああ、ついにこの日がやって来てしまったのかと朱莉は思った。いずれは翔の親族が客として訪れるだろうと言う事は覚悟していたが、いざそれが現実化されるとなると、朱莉は不安な気持ちで一杯になった。思わず俯く朱莉に琢磨は言った。
「・・・申し訳ございません。」
「え?」
「いずれ会長がこちらにお越しになるのは分かり切っていた事だったのに・・・問題を先送りしておりました。」
「問題・・・?」
「はい、恐らく会長はお2人の新居での生活の様子を知りたいと思っているはずです。しかし・・・実際にはお2人は一緒に住んだ事も・・・それどころか副社長はこのお部屋にすら入った事もありませんよね?」
「は、はい・・・。その通りです・・。あの・・・それは私が翔・・・さんにあまり良く思われていないから・・だと思います。」
「いいえ、それは違います。副社長は・・・奥様と親しくすれば明日香さんが貴女に嫉妬し、嫌がらせがエスカレートするのを懸念されたからです。」
「そうなのですか?私はてっきり・・モルディブで何か翔さんに嫌われる事をしてしまったのかと思っていました・・・。」
朱莉は俯いて答えた。
「いいえ、それはありません。むしろ・・・副社長は奥様の事を気にされておられました。私は電話で話をしているのでよく知っています。」
「そうなんですか・・・それなら良かったです。」
嫌われている相手と偽装結婚を続ける事は出来ないと朱莉は考えていたので、少し安堵した。
「あの・・・それで、九条さん。その手に持っている荷物は何でしょうか?」
朱莉は琢磨の手荷物を見ると尋ねた。
「ああ、これですか?これは副社長の服が入っております。・・・・こちらには副社長の服などは・・おいてありませんよね?」
すると朱莉は言った。
「あ、い・いえ・・。それ程多くはありませんが・・・買ってあります。あの・・以前、この部屋に越してきた時に、一緒に暮らしている痕跡を残しておかないと、万一誰かが訪問してきた時に困るのでは無いかと思って・・・。サイズとかは一切分からなかったので・・・ネットで平均男性のサイズとか調べて・・後は男性用通信販売サイトで適当に買わせて頂きました。あ、でもそれでも全然量は足りないかもしれませんが・・・。」
琢磨は朱莉の話を聞いて唖然とした。朱莉がそこまで気を回していたとは思いもしていなかったからである。
「・・・見せて頂いても宜しいですか?」
琢磨の問いに朱莉は頷いた。
「はい、よろしくお願いします。」
朱莉に案内されたのはウォークインクローゼットであった。そして朱莉は琢磨にワードローブにしまってある服を見せた。スーツが20着ほど吊るされ、収納ケースにはきちんと春物や夏物に仕分けされた服が畳まれてしまってある。下着類も丁寧にたたまれて収納されていた。
「・・・凄いですね。そこまできちんと考えられていたなんて・・・。」
琢磨は感嘆の声を漏らすと同時に、ある事に気付いた。
「あの・・・ご自身の服は・・・購入されていますよね?見た所・・・今見せていただいた場所は全て副社長用の服しかない様ですが・・・こちらに置かれている全ての収納ケースを拝見しましたが・・奥様のはございませんね?別の場所におかれているのですか?」
「はい。ベッドルームのクローゼットにしまってあります。」
そこで琢磨は引っ越し準備の事を思い出していた。
朱莉がこの部屋に越して来る為に、琢磨は何度もこの部屋を訪れていた。
必要な家電や家具を購入し、それらを配置する為に、連日通い詰めていたのだからよく覚えている。
まてよ・・・。確かあのベッドルームには確かにクローゼットはあるが・・大した大きさじゃ無かったよな・・?
琢磨はその事を思い出し、朱莉に尋ねた。
「あの・・・奥様の衣類は全て、そのクローゼットで収まっていると言う事ですか?」
「は、はい・・・そうですが・・?」
朱莉は不思議そうに返事をした。
「副社長からはカードを預かっておりますよね?それで自由に買い物をするようにと言われていたと思いますが・・・?」
すると朱莉は恥ずかしそうに答えた。
「確かにそう言われましたが・・・翔さんのカードをお借りして買い物をするのは・・何となく気が引けて・・それで自分の分は月々の手当から・・買っていました。」
琢磨はそれを聞くと胸がズキリと痛んだ。・・・そこまで彼女に気を遣わせてしまっていたなんて・・・!
「あの、それは副社長が奥様に使って頂きたいと思い、渡されたカードです。書類上の結婚とは言え、奥様は正式な副社長の妻なのです。なのでどうか遠慮されずにそちらのカードで必要な物は全て購入されて下さい。そして・・・月々振り込まれるお金は・・・これは私個人の意見ではありますが、将来の為に貯金される事をお勧めします。」
「九条さん・・・。」
「申し訳ございません、余計な事を話してしまいました。・・・どうやら私が持ってきた服は必要無かったようですね。このまま持ち帰らせて頂きます。」
そして念の為に琢磨は尋ねた。
「奥様・・・もしや、その様子だと・・食器類なども全て揃っておりますか?」
「はい。念の為人揃えあります。ただ・・・靴だけはサイズが分からなかったので用意してはいないのですが・・・・。」
「ああ、靴ですね?靴のサイズは28㎝になりますが・・・流石に新品の靴ばかりだと怪しまれるかもしれませんね。では私がもう一度借りてきますので、少々お待ちください。」
琢磨は頭を下げると、持参して来た紙袋を持つと言った。
「・・・なるべく早く戻って参りますので・・それまでは外出されないで頂けますか?」
「はい・・?分かりました。」
・・・何だろう?靴を持って来るだけで時間がかかるのだろうか?朱莉は疑問に思ったが、口には出さず、琢磨を玄関まで見送った。
それから約1時間後・・・。
玄関のチャイムが再び鳴らされドアを開けると、何故か少しやつれた感じの琢磨が立っていた。
「あ・・・あの・・どうかされましたか?」
先程まで琢磨とは様子が違うので朱莉は遠慮がちに琢磨に尋ねた。
「い、いえ・・・別に何もありません。それでは靴を置いていきますね。」
琢磨は翔と明日香の部屋から借りてきた靴をシューズケースに全てしまうと言った。
「それでは・・・私はこれで社に戻りますので・・・。」
「はい。お手数おかけいたしました。」
朱莉は頭を下げたが、琢磨は朱莉の事をじっと見降ろしたまま立っていた。
「あの・・どうかしましたか?」
遠慮がちに尋ねると琢磨は言った。
「・・・何か困ったことがありましたら相談に乗りますので、いつでもメッセージを入れて下さい。・・・それと・・今夜副社長が部屋の様子を見にこちらへ来られると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。」
「え?翔さんがですか?!」
朱莉は驚きの声を上げた。
「はい、そうです。それでは私はこの辺で失礼致します。」
そして頭を下げると言った。
「は、はい。お世話になりました。」
琢磨は玄関を開けて部屋を後にした・。朱莉はそんな若干疲れた背中の琢磨をドアが閉まるまで見送るのだった—。
そして着信相手を見て朱莉は不思議に思った。
「え・・?九条さん・・・?すぐに出なくちゃ。」
朱莉はスマホをタップすると電話に出た。
「はい、もしもし。」
『ご無沙汰しています、九条です。この間は写真の件で無理を言ってしまい、大変申し訳ございませんでした。』
「いえ・・別にそれ位の事・・どうって事ありませんから。あ、もしかしてその件でわざわざお電話を?」
『いえ、違います。実は大変急な話で申し訳ございませんが、今ご自宅の前におります。もしご都合がよろしければ少々伺っても宜しいでしょうか?奥様に大切なお話があります。」
え?もう家の前に・・・?一体どうしたというのだろう?何時も用意周到な彼にしては珍しい事だと朱莉は思った。だが・・・。
「はい、大丈夫です。今玄関を開けますね。」
朱莉は玄関へ向かい、念のためにドアアイで確認するとそこには大きな紙袋を手にした琢磨の姿があった。
え?何だろう・・?あの荷物は・・・?
朱莉は急いでドアを開けた。
「こんにちは、お会いするのはお久しぶりですね。突然訪問してしまい、申し訳ございません。」
琢磨は深々と朱莉に頭を下げた。
「い、いえ・・・。大体は部屋におりますので、どうぞ気になさらないで下さい。それで・・今日はどのようなご用件でしょうか?」
「ええ・・・。じつは会長が近々日本に一時帰国されるそうです。」
顔を上げた琢磨が答えた。
「え?会長って・・・翔・・さんの御爺様ですよね?」
「はい、そうです。それで・・・一度、副社長に自宅を訪問したいと伝えてきたそうなんです。」
「!そ、そうですか・・・。」
ああ、ついにこの日がやって来てしまったのかと朱莉は思った。いずれは翔の親族が客として訪れるだろうと言う事は覚悟していたが、いざそれが現実化されるとなると、朱莉は不安な気持ちで一杯になった。思わず俯く朱莉に琢磨は言った。
「・・・申し訳ございません。」
「え?」
「いずれ会長がこちらにお越しになるのは分かり切っていた事だったのに・・・問題を先送りしておりました。」
「問題・・・?」
「はい、恐らく会長はお2人の新居での生活の様子を知りたいと思っているはずです。しかし・・・実際にはお2人は一緒に住んだ事も・・・それどころか副社長はこのお部屋にすら入った事もありませんよね?」
「は、はい・・・。その通りです・・。あの・・・それは私が翔・・・さんにあまり良く思われていないから・・だと思います。」
「いいえ、それは違います。副社長は・・・奥様と親しくすれば明日香さんが貴女に嫉妬し、嫌がらせがエスカレートするのを懸念されたからです。」
「そうなのですか?私はてっきり・・モルディブで何か翔さんに嫌われる事をしてしまったのかと思っていました・・・。」
朱莉は俯いて答えた。
「いいえ、それはありません。むしろ・・・副社長は奥様の事を気にされておられました。私は電話で話をしているのでよく知っています。」
「そうなんですか・・・それなら良かったです。」
嫌われている相手と偽装結婚を続ける事は出来ないと朱莉は考えていたので、少し安堵した。
「あの・・・それで、九条さん。その手に持っている荷物は何でしょうか?」
朱莉は琢磨の手荷物を見ると尋ねた。
「ああ、これですか?これは副社長の服が入っております。・・・・こちらには副社長の服などは・・おいてありませんよね?」
すると朱莉は言った。
「あ、い・いえ・・。それ程多くはありませんが・・・買ってあります。あの・・以前、この部屋に越してきた時に、一緒に暮らしている痕跡を残しておかないと、万一誰かが訪問してきた時に困るのでは無いかと思って・・・。サイズとかは一切分からなかったので・・・ネットで平均男性のサイズとか調べて・・後は男性用通信販売サイトで適当に買わせて頂きました。あ、でもそれでも全然量は足りないかもしれませんが・・・。」
琢磨は朱莉の話を聞いて唖然とした。朱莉がそこまで気を回していたとは思いもしていなかったからである。
「・・・見せて頂いても宜しいですか?」
琢磨の問いに朱莉は頷いた。
「はい、よろしくお願いします。」
朱莉に案内されたのはウォークインクローゼットであった。そして朱莉は琢磨にワードローブにしまってある服を見せた。スーツが20着ほど吊るされ、収納ケースにはきちんと春物や夏物に仕分けされた服が畳まれてしまってある。下着類も丁寧にたたまれて収納されていた。
「・・・凄いですね。そこまできちんと考えられていたなんて・・・。」
琢磨は感嘆の声を漏らすと同時に、ある事に気付いた。
「あの・・・ご自身の服は・・・購入されていますよね?見た所・・・今見せていただいた場所は全て副社長用の服しかない様ですが・・・こちらに置かれている全ての収納ケースを拝見しましたが・・奥様のはございませんね?別の場所におかれているのですか?」
「はい。ベッドルームのクローゼットにしまってあります。」
そこで琢磨は引っ越し準備の事を思い出していた。
朱莉がこの部屋に越して来る為に、琢磨は何度もこの部屋を訪れていた。
必要な家電や家具を購入し、それらを配置する為に、連日通い詰めていたのだからよく覚えている。
まてよ・・・。確かあのベッドルームには確かにクローゼットはあるが・・大した大きさじゃ無かったよな・・?
琢磨はその事を思い出し、朱莉に尋ねた。
「あの・・・奥様の衣類は全て、そのクローゼットで収まっていると言う事ですか?」
「は、はい・・・そうですが・・?」
朱莉は不思議そうに返事をした。
「副社長からはカードを預かっておりますよね?それで自由に買い物をするようにと言われていたと思いますが・・・?」
すると朱莉は恥ずかしそうに答えた。
「確かにそう言われましたが・・・翔さんのカードをお借りして買い物をするのは・・何となく気が引けて・・それで自分の分は月々の手当から・・買っていました。」
琢磨はそれを聞くと胸がズキリと痛んだ。・・・そこまで彼女に気を遣わせてしまっていたなんて・・・!
「あの、それは副社長が奥様に使って頂きたいと思い、渡されたカードです。書類上の結婚とは言え、奥様は正式な副社長の妻なのです。なのでどうか遠慮されずにそちらのカードで必要な物は全て購入されて下さい。そして・・・月々振り込まれるお金は・・・これは私個人の意見ではありますが、将来の為に貯金される事をお勧めします。」
「九条さん・・・。」
「申し訳ございません、余計な事を話してしまいました。・・・どうやら私が持ってきた服は必要無かったようですね。このまま持ち帰らせて頂きます。」
そして念の為に琢磨は尋ねた。
「奥様・・・もしや、その様子だと・・食器類なども全て揃っておりますか?」
「はい。念の為人揃えあります。ただ・・・靴だけはサイズが分からなかったので用意してはいないのですが・・・・。」
「ああ、靴ですね?靴のサイズは28㎝になりますが・・・流石に新品の靴ばかりだと怪しまれるかもしれませんね。では私がもう一度借りてきますので、少々お待ちください。」
琢磨は頭を下げると、持参して来た紙袋を持つと言った。
「・・・なるべく早く戻って参りますので・・それまでは外出されないで頂けますか?」
「はい・・?分かりました。」
・・・何だろう?靴を持って来るだけで時間がかかるのだろうか?朱莉は疑問に思ったが、口には出さず、琢磨を玄関まで見送った。
それから約1時間後・・・。
玄関のチャイムが再び鳴らされドアを開けると、何故か少しやつれた感じの琢磨が立っていた。
「あ・・・あの・・どうかされましたか?」
先程まで琢磨とは様子が違うので朱莉は遠慮がちに琢磨に尋ねた。
「い、いえ・・・別に何もありません。それでは靴を置いていきますね。」
琢磨は翔と明日香の部屋から借りてきた靴をシューズケースに全てしまうと言った。
「それでは・・・私はこれで社に戻りますので・・・。」
「はい。お手数おかけいたしました。」
朱莉は頭を下げたが、琢磨は朱莉の事をじっと見降ろしたまま立っていた。
「あの・・どうかしましたか?」
遠慮がちに尋ねると琢磨は言った。
「・・・何か困ったことがありましたら相談に乗りますので、いつでもメッセージを入れて下さい。・・・それと・・今夜副社長が部屋の様子を見にこちらへ来られると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。」
「え?翔さんがですか?!」
朱莉は驚きの声を上げた。
「はい、そうです。それでは私はこの辺で失礼致します。」
そして頭を下げると言った。
「は、はい。お世話になりました。」
琢磨は玄関を開けて部屋を後にした・。朱莉はそんな若干疲れた背中の琢磨をドアが閉まるまで見送るのだった—。
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