23 / 44
19.ついに報告会
しおりを挟む
『コケッコッコー』とはまだ鳴いてないが、離宮の朝は早い。みんな働き者なので、日の出前から起きて働き始めるのだ。もちろん主人であるシルビアも『早起きは三文の徳』の教えを守り早くに起きて、自分の仕度は自分でやっている。 今日の服装は淡い色の可愛い系ワンピースを選んだ。王宮でお茶会だけど、ギルアとは仲良くなったので余所行きモードの服でなくていいだろうと早くも手を抜けるところはしっかりと抜いている。
髪型はどうしようかと悩んでいると、サーサがノックをして部屋に入ってきた。
「シルビア様、おはようございます。今日もお早いですね、ところで今日はお茶会ですが、ドレスはいかがしますか?」
「もうこれでいいかと♪ギルア様とは仲良くなって友達みたいなものだし、余所行きモードだと堅苦しいでしょ?ねっ!」
着飾るのが億劫なだけなのに上手いこと言って乗り切ろうと、王宮専属庭園を友達の家のお庭だと言い張っている。
「はぁ~、仕方がないですね。そのワンピースはよくお似合いなのでとりあえずいいでしょう、髪型はどうしますか?」
「このまま下ろしていくのはどう?」
「それはあり得ません!手抜きも過ぎれば、ただのズボラです!髪型は私が決めます」
もう主人の意見は聞く必要なしとばかりに、髪を梳かして器用に結い始める。横に編み込みを入れ、後ろはお団子風にし白い花飾りを左右に着けていく。サーサが結った髪型のお陰でワンピースが格段に可愛く見える。持つべきものは『出来る侍女』だと感心していると、サーサが真面目な顔でシルビアに話をしてくる。
「シルビア様、昨日の帰りの馬車のお話覚えていますか?」
「もちろん、禁断の愛ね♪」
「それですが、決して国王様やガロン様に話したり、周りを焚き付けることはしないように!」
(シルビア様が誤解しているのはいい(国王が困るのは良い)が、何か言動に移し(煽って)、事態がややこしくなる(シルビア様が揉め事に巻き込まれる)のは避けなくてわ)
「分かったわ。『人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ』ってことね。ラジャー♪」
「……」
間違っている、盛大に間違っている。聡明なはずなのに何故かしら…。
***************************
昨日と同じ場所・同じ時間でギルアとシルビアのお茶会がスタートする。
今日こそは公務の報告をしようと、シルビアがテーブルに報告書を出そうとすると、
「今日の格好はなんか、その、可愛いな!凄く似合っているぞ」
「あら、有り難うございます。仲良くなったので気軽な服装にしたのですが、褒めてもらえて嬉しいわ」
「そうだな!俺達は仲が良いぞ!」
ギルアは顔を真っ赤にし、にやけてしまう口元を手で隠している。実は昨晩寝ながら考え、自分の恋心に気づいてしまったので、照れているのだ。だがブンブン尻尾は後ろに控えている者達から丸見えで、隠せていない。
女性を褒めるなどした事がない朴念仁のギルアを知っている周りの王宮侍女達は一様に驚いている。昨日のギルアの様子で正妃に好意があるのは何となく感じたが、『これは恋に間違いない♪』と確信した。
最初は人族の正妃に抵抗があったが、離宮の使用人から話を聞き本人に実際に会ってみると『素敵な女性』だと分かった。それならば、主人である国王の恋を応援せねばと、俄然やる気が出てくる。
そんなギルアと周りの侍女達のやる気に気づかないシルビアはサッサッと『後宮問題解決策㊙』を出してきた。
「頼まれていた公務の解決策を私なりに考えてみました。詳細はこちらに書いてありますので、宰相や側近などとご検討ください」
「うっ、早いな、分かった」
「ギルア様も、早く知りたいでしょう!ねっ!それに質問もあると思いますので、まずは簡単に口頭でお話しします♪」
仕事の報告が出来るのが単純に嬉しいシルビアと、側妃達とは離縁したいがそのことをシルビアに任せてしまった事を後悔しているギルア。あの時の自分の行動を後悔しまくりである。
侍女達はこの時初めて正妃の公務の内容を知った。
(((何てことを依頼したんだー。それでは気持ちが伝わらないどころかマイナスだ--)))
(その時は気持ちに気づかなかったんだーー、グスン…)25歳のマッチョ狼獣人の涙なんて、誰も見たくない。
「まず側妃達はギルア様と離縁する気は現時点で0%です!これは断言できます」
「…自信ありげに言わないでくれ…」
「し・か・し、その0%を100%に変えることは可能です!」
まずはどん底迄まで叩き落してから希望を与えるというエグイ交渉術を披露するシルビア、とても嬉しそうである。
「その鍵はズバリ!『番』です。ギルア様も『番』に執着していますが、それは獣人である側妃達も同じす。側妃達の幸せの究極地点『番』を見つけてあげるのです!そうすれば『番』を選んでギルア様と離縁するでしょう♪」
(どうだ!これぞ、お互いに恨みっこなしで離縁する方法♪)
「そうか、そうだな!側妃達も『番』に会ったら離縁してくれるか、ハッハッハ…。こんな簡単なことに気づけないとは」
(側妃達との離縁は万々歳だが、俺が『番』に今も執着していると認識してるのは困る…。どうすればいいんだ…)
「まぁ、ギルア様はご自分の『番探し』に夢中ですから気が付かなかったのも仕方がないでしょう♪」
「……」
(うっうー)
全くもってその通りなので何も言えない。でも今は『番』ではないシルビアが好きなのだが状況が状況なだけに言えない…、きっと呆れられる。
「解決策は提示しましたので、側妃達の『番』探しはよろしくお願いします」
無事任務完了とばかりに胸を張っている。どうやらお褒めの言葉を待っているようだ。
「有り難う。流石シルビアだ」
褒めているが、その声は元気がない。胸中複雑とはまさにこれ!でも自業自得なので誰かに八つ当たりも出来ないでいる。
周りの侍女達からは憐みの眼差しが向けられている。自分の好きな人に妻と別れる方法を考えさせる男は、恋愛対象にはならない、それは世間一般の常識だ。つまりギルアは現時点でシルビアから恋愛対象外になっているということだ。
(((憐れだが、同情はしません!!)))そんな目で国王を一斉に睨む王宮侍女は間違っているとは言えない。
****************************
ギルアはシルビアの報告書『後宮問題解決策㊙』を持って、国王の執務室に戻ってきた。まずは宰相とガロンに目を通させて、今後の対応策を検討しようと考えていた。
そこに後宮の使用人が入室してきて、何とも痛ましそうに国王をチラチラ見ながら側近ガロンに何かを手渡している。
「ギルア様! 側妃達からプレゼントです『魅惑の当番表ハード版』? ワォ!複数プレイだってよ~レベル上がっているな!後で感想を聞かせてくれ ワッハッハ」
「……」
数秒後、ギルアは両手を使いガロンを床に沈めた。
そして、離宮の使用人から、後宮でのお茶会の様子とシルビアが側妃達に伝えた『ギルアの伝言』なるものを聞き、ガロンの隣に自ら沈んでいくのであった。
---暫くして復活したガロン---
「あれ?なんでギルア様が倒れているんだ?そうか、分かった!『魅惑の当番表ハード版』の凄さに悶絶したんだな~」
「黙っていなさいガロン、命が惜しくないのですか」
「なんか倒れているとき聞こえてきた、『当番表は無くても、夜は覚悟しておけ!』てセリフ凄いな。俺も一回言ってみたい、ワッハッハ」
「そのくらいで止めときなさい」
「それにその伝言を笑顔で伝えるシルビア様は流石だな~。円満仮面夫婦の鏡だな、ワッハッ…」
ドッサ!ボッコ、ボッキ!ズザザザーーー
「……だから言ったのに…」
いつの間にかギルアが自力で復活して、この会話も強制終了…。そしてガロンは医務室のベットの住人になるのであった。
髪型はどうしようかと悩んでいると、サーサがノックをして部屋に入ってきた。
「シルビア様、おはようございます。今日もお早いですね、ところで今日はお茶会ですが、ドレスはいかがしますか?」
「もうこれでいいかと♪ギルア様とは仲良くなって友達みたいなものだし、余所行きモードだと堅苦しいでしょ?ねっ!」
着飾るのが億劫なだけなのに上手いこと言って乗り切ろうと、王宮専属庭園を友達の家のお庭だと言い張っている。
「はぁ~、仕方がないですね。そのワンピースはよくお似合いなのでとりあえずいいでしょう、髪型はどうしますか?」
「このまま下ろしていくのはどう?」
「それはあり得ません!手抜きも過ぎれば、ただのズボラです!髪型は私が決めます」
もう主人の意見は聞く必要なしとばかりに、髪を梳かして器用に結い始める。横に編み込みを入れ、後ろはお団子風にし白い花飾りを左右に着けていく。サーサが結った髪型のお陰でワンピースが格段に可愛く見える。持つべきものは『出来る侍女』だと感心していると、サーサが真面目な顔でシルビアに話をしてくる。
「シルビア様、昨日の帰りの馬車のお話覚えていますか?」
「もちろん、禁断の愛ね♪」
「それですが、決して国王様やガロン様に話したり、周りを焚き付けることはしないように!」
(シルビア様が誤解しているのはいい(国王が困るのは良い)が、何か言動に移し(煽って)、事態がややこしくなる(シルビア様が揉め事に巻き込まれる)のは避けなくてわ)
「分かったわ。『人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ』ってことね。ラジャー♪」
「……」
間違っている、盛大に間違っている。聡明なはずなのに何故かしら…。
***************************
昨日と同じ場所・同じ時間でギルアとシルビアのお茶会がスタートする。
今日こそは公務の報告をしようと、シルビアがテーブルに報告書を出そうとすると、
「今日の格好はなんか、その、可愛いな!凄く似合っているぞ」
「あら、有り難うございます。仲良くなったので気軽な服装にしたのですが、褒めてもらえて嬉しいわ」
「そうだな!俺達は仲が良いぞ!」
ギルアは顔を真っ赤にし、にやけてしまう口元を手で隠している。実は昨晩寝ながら考え、自分の恋心に気づいてしまったので、照れているのだ。だがブンブン尻尾は後ろに控えている者達から丸見えで、隠せていない。
女性を褒めるなどした事がない朴念仁のギルアを知っている周りの王宮侍女達は一様に驚いている。昨日のギルアの様子で正妃に好意があるのは何となく感じたが、『これは恋に間違いない♪』と確信した。
最初は人族の正妃に抵抗があったが、離宮の使用人から話を聞き本人に実際に会ってみると『素敵な女性』だと分かった。それならば、主人である国王の恋を応援せねばと、俄然やる気が出てくる。
そんなギルアと周りの侍女達のやる気に気づかないシルビアはサッサッと『後宮問題解決策㊙』を出してきた。
「頼まれていた公務の解決策を私なりに考えてみました。詳細はこちらに書いてありますので、宰相や側近などとご検討ください」
「うっ、早いな、分かった」
「ギルア様も、早く知りたいでしょう!ねっ!それに質問もあると思いますので、まずは簡単に口頭でお話しします♪」
仕事の報告が出来るのが単純に嬉しいシルビアと、側妃達とは離縁したいがそのことをシルビアに任せてしまった事を後悔しているギルア。あの時の自分の行動を後悔しまくりである。
侍女達はこの時初めて正妃の公務の内容を知った。
(((何てことを依頼したんだー。それでは気持ちが伝わらないどころかマイナスだ--)))
(その時は気持ちに気づかなかったんだーー、グスン…)25歳のマッチョ狼獣人の涙なんて、誰も見たくない。
「まず側妃達はギルア様と離縁する気は現時点で0%です!これは断言できます」
「…自信ありげに言わないでくれ…」
「し・か・し、その0%を100%に変えることは可能です!」
まずはどん底迄まで叩き落してから希望を与えるというエグイ交渉術を披露するシルビア、とても嬉しそうである。
「その鍵はズバリ!『番』です。ギルア様も『番』に執着していますが、それは獣人である側妃達も同じす。側妃達の幸せの究極地点『番』を見つけてあげるのです!そうすれば『番』を選んでギルア様と離縁するでしょう♪」
(どうだ!これぞ、お互いに恨みっこなしで離縁する方法♪)
「そうか、そうだな!側妃達も『番』に会ったら離縁してくれるか、ハッハッハ…。こんな簡単なことに気づけないとは」
(側妃達との離縁は万々歳だが、俺が『番』に今も執着していると認識してるのは困る…。どうすればいいんだ…)
「まぁ、ギルア様はご自分の『番探し』に夢中ですから気が付かなかったのも仕方がないでしょう♪」
「……」
(うっうー)
全くもってその通りなので何も言えない。でも今は『番』ではないシルビアが好きなのだが状況が状況なだけに言えない…、きっと呆れられる。
「解決策は提示しましたので、側妃達の『番』探しはよろしくお願いします」
無事任務完了とばかりに胸を張っている。どうやらお褒めの言葉を待っているようだ。
「有り難う。流石シルビアだ」
褒めているが、その声は元気がない。胸中複雑とはまさにこれ!でも自業自得なので誰かに八つ当たりも出来ないでいる。
周りの侍女達からは憐みの眼差しが向けられている。自分の好きな人に妻と別れる方法を考えさせる男は、恋愛対象にはならない、それは世間一般の常識だ。つまりギルアは現時点でシルビアから恋愛対象外になっているということだ。
(((憐れだが、同情はしません!!)))そんな目で国王を一斉に睨む王宮侍女は間違っているとは言えない。
****************************
ギルアはシルビアの報告書『後宮問題解決策㊙』を持って、国王の執務室に戻ってきた。まずは宰相とガロンに目を通させて、今後の対応策を検討しようと考えていた。
そこに後宮の使用人が入室してきて、何とも痛ましそうに国王をチラチラ見ながら側近ガロンに何かを手渡している。
「ギルア様! 側妃達からプレゼントです『魅惑の当番表ハード版』? ワォ!複数プレイだってよ~レベル上がっているな!後で感想を聞かせてくれ ワッハッハ」
「……」
数秒後、ギルアは両手を使いガロンを床に沈めた。
そして、離宮の使用人から、後宮でのお茶会の様子とシルビアが側妃達に伝えた『ギルアの伝言』なるものを聞き、ガロンの隣に自ら沈んでいくのであった。
---暫くして復活したガロン---
「あれ?なんでギルア様が倒れているんだ?そうか、分かった!『魅惑の当番表ハード版』の凄さに悶絶したんだな~」
「黙っていなさいガロン、命が惜しくないのですか」
「なんか倒れているとき聞こえてきた、『当番表は無くても、夜は覚悟しておけ!』てセリフ凄いな。俺も一回言ってみたい、ワッハッハ」
「そのくらいで止めときなさい」
「それにその伝言を笑顔で伝えるシルビア様は流石だな~。円満仮面夫婦の鏡だな、ワッハッ…」
ドッサ!ボッコ、ボッキ!ズザザザーーー
「……だから言ったのに…」
いつの間にかギルアが自力で復活して、この会話も強制終了…。そしてガロンは医務室のベットの住人になるのであった。
85
お気に入りに追加
4,452
あなたにおすすめの小説
【完結】運命の番? この世界に白馬の王子様はいないようなので、退場させていただきます。
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
断罪シーンの立ち位置で、自分が転生者のヒロインだと自覚したアンジュ。しかし、アンジュには目的があった。それは自分の叔母である現王妃を救い出すこと。
番というものがあるこの世界で、政略結婚の末に現国王の番の影に追いやられた叔母。白い結婚のまま王宮で肩身の狭い思いをした後に、毒殺未遂をさててしまう。
そんな叔母を救うためには、国王の王弟殿下であるアレン様に近づきその力を借りること。しかし目的があって近づいたアンジュをアレンは運命の番として見染める。
ただ殿下には国王と同じく、公爵令嬢のティナという婚約者がいた。ティナは王妃となるために教育を受け、ただ殿下を素直に愛してきた。
その殿下を番という立場の者に、すんなりと盗られてしまう。その悔しさからアンジュへのいじめが始まった。
そして自分をいじめたために断罪されるティナを見た時、アンジュの中で考えが変わる。
国王と同じことを繰り返そうとする王弟殿下。殿下にとって自分が番であっても関係ない。少なくともアンジュにとってアレンは、前世で夢見た白馬の王子様ではなかったから……。
ティナの手を引き、アンジュはヒロインからの退場を宣言する。
「殿下にとって私は運命の番でも、私にとっては運命ではなかったみたいです」
完)嫁いだつもりでしたがメイドに間違われています
オリハルコン陸
恋愛
嫁いだはずなのに、格好のせいか本気でメイドと勘違いされた貧乏令嬢。そのままうっかりメイドとして馴染んで、その生活を楽しみ始めてしまいます。
◇◇◇◇◇◇◇
「オマケのようでオマケじゃない〜」では、本編の小話や後日談というかたちでまだ語られてない部分を補完しています。
14回恋愛大賞奨励賞受賞しました!
これも読んでくださったり投票してくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました!
ざっくりと見直し終わりました。完璧じゃないけど、とりあえずこれで。
この後本格的に手直し予定。(多分時間がかかります)
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
【完結】あなたと結ぶ半年間の契約結婚〜私の最後のお願いを叶えてくれますか
冬馬亮
恋愛
不治の病にかかり、医師から余命二年と宣告された伯爵令嬢シャルロッテ。
暫し鬱々と悩んだシャルロッテだが、残る時間を目一杯楽しもうと気持ちを切り替える。
そして、死ぬと決まっているならば、初恋の人オスカーに気持ちを打ち明けようと思い至る。
シャルロッテの家族がそれを全面的に後押しし、いつの間にかシャルロッテとオスカーは、半年という期間限定の結婚をする事に。
これでもう思い残すことはない。
うきうき(?)と、結婚式の準備を進めていたシャルロッテだったがーーー
結婚式当日、式を無事に終えたシャルロッテの前に、ずっと行方が分からなかった次兄イグナートが現れた。
「シャル! 病の特効薬を見つけたよ!」
政略結婚のハズが門前払いをされまして
紫月 由良
恋愛
伯爵令嬢のキャスリンは政略結婚のために隣国であるガスティエン王国に赴いた。しかしお相手の家に到着すると使用人から門前払いを食らわされた。母国であるレイエ王国は小国で、大人と子供くらい国力の差があるとはいえ、ガスティエン王国から請われて着たのにあんまりではないかと思う。
同行した外交官であるダルトリー侯爵は「この国で1年間だけ我慢してくれ」と言われるが……。
※小説家になろうでも公開しています。
【完結】愛していないと王子が言った
miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。
【完結】妖精姫と忘れられた恋~好きな人が結婚するみたいなので解放してあげようと思います~
塩羽間つづり
恋愛
お気に入り登録やエールいつもありがとうございます!
2.23完結しました!
ファルメリア王国の姫、メルティア・P・ファルメリアは、幼いころから恋をしていた。
相手は幼馴染ジーク・フォン・ランスト。
ローズの称号を賜る名門一族の次男だった。
幼いころの約束を信じ、いつかジークと結ばれると思っていたメルティアだが、ジークが結婚すると知り、メルティアの生活は一変する。
好きになってもらえるように慣れないお化粧をしたり、着飾ったりしてみたけれど反応はいまいち。
そしてだんだんと、メルティアは恋の邪魔をしているのは自分なのではないかと思いあたる。
それに気づいてから、メルティアはジークの幸せのためにジーク離れをはじめるのだが、思っていたようにはいかなくて……?
妖精が見えるお姫様と近衛騎士のすれ違う恋のお話
切なめ恋愛ファンタジー
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる