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55.マーズ公爵からの祝福?!①
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殿下が政略結婚に頷かないのならば、先に外堀を埋めてしまおうと両親は考えたのだ。
強引だけれど、奇想天外な方法ではない。権力を持っている貴族が、大なり小なり使っている汚い手だ。
これがただの貴族なら通じただろう。
では隣国の第二王子には?
マーズ公爵夫妻には王太子の後ろ盾もあるので、可能性はゼロではない。
お父様とお母様はその可能性に賭けたのだ。
勝率が高いと信じて…。
でも隣国の第二王子はただの王子ではない。
褐色の口なしの二つ名を持ち、側近には冷笑のバードがいる。
――賭けは無謀だった。
でもあの様子ではまだ気づいてない。
浮かれているマーズ公爵夫妻を前に殿下は無表情だ。
「その話の前にマーズ公爵と奥方に尋ねたいことがある」
「…なんでしょうか?お答えできることならばお答えいたしますが」
「…私もお答えいたしますわ」
訝しげに返事をする二人と、王太子の言葉を完全に無視して話を進める殿下。
こんな扱いを受けると思っていなかった王太子は、真っ赤になって口をパクパクしている。
本当は怒りをぶちまけたいのだろう。だが、何も言えずにいる。
なぜなら微笑むダリムに『褐色の口なしが話しているのを邪魔する勇気があるならどうぞ』と凄まれていたからだ。
褐色の口なしと冷笑のバードを敵に回すほど、王太子は馬鹿ではなかった。つまり器は小さかった。
『極小の器ですね』
『みじんこ並みではなく以下ですわ』
と不敬な発言を後ろで連発する弟妹達。
全くもってその通りだけれども、あまりに口が悪い。もう少しは柔らかい表現を教えたほうがいいだろう。
『非常に控えめな器』
『ゾウリムシよりは上』
ほら、前向きに言えば印象は随分と変わるのだ。
両親の言葉を受けて、殿下が質問を始める。
「私の隣にいる女性は誰だ?」
「は?子爵令嬢のレイミア・マードルだと思っておりますが…」
「ええ、ホワイト家の夜会で会ったレイミア嬢です。しっかりと覚えておりますから間違いありませんわ」
お父様とお母様は迷うことなく答えた。
殿下の目的はなに?
彼らを試している?いいえ、違うと思う。こう答えるのは予想できていたはず。
殿下の口角が僅かにあがる。
つまり両親は殿下が求めている言葉を口にしたのだ。
すべてが殿下の計画通りに進んでいるとしたら、この先には何が待っているの。
…分からないけれど、最後まで見届けるつもりだ。
「ミア、自己紹介をしてくれないか?」
唐突に殿下が話し掛けてくる。どうやら私の出番もあるようだ。
「殿下。その者から挨拶はすでに受けておりますから不要です。これから先、関わることがない者ですので」
「そうですわ。関わることなど何があってもございません」
私が一歩前に進み出ると両親はあからさまに見下してくる。
でも怯むことはないし、もう傷つきはしない。
私自身を殿下が愛し、弟妹達が慕い、ダリムが親しくしてくれている。
――私は私のままでいい。
「私はハナミア・マーズと申します。十八年前にマーズ公爵家の誕生しました。お父様とお母様の娘で、双頭の龍の姉でもあります。覚えていただこうとは思っておりませんが、気が向いたら記憶の片隅にでも置いてくださいませ」
「な、なっ…、ハナミア?だと……」
「どういうことなの?…顔が違うわ!」
私が名乗っても、両親は目を見開き信じられないという顔をしている。
私の言葉が真実か分からないのだ。
「顔が違う?いいえ、お姉様のお顔は変わっておりませんわ。幼い頃から可愛らしい顔立ちでその面影は今でもはっきりと残っております、お母様!」
私を認めないお母様に、レイリンが叫ぶように訴える。
「公爵家当主なのに何を狼狽えているのです。健康体のくせに役立たずになるおつもりですか。ふっ、そんな人間は公爵家に要らない?でしたよね、父上」
レイザは丁寧な口調を崩すことなく、取り乱しているお父様を嘲る。
自慢の我が子達の言葉は、両親にとって聞く価値のあるもの。
私の言葉は信じられなくとも、双頭の龍の言葉は理解できたようだ。
つまり目の前にいる私を娘だと認めた。
わなわなと震え青褪める両親。その目に宿った怒りは私に向けられていた。
「ホワイト家の夜会では騙したのかっ!」
「親を欺くなんてどうかしているわ…」
「面白いことを言う。確かにあの時、私の進言でミアは戯言を口にした。他愛もない遊び心だった。だが親なら普通は区別がつくだろ?自分の子か他人かどうかなんて。そして笑い話になっていたはずだ。ミアは騙してなんかいない。マーズ公爵夫妻が実の娘が分からなかっただけだ。それも一緒に住んでいるのにな。はんっ、有りえないことだ」
責めるような殿下の言葉に両親は反論しない。指摘されたことが、事実だから出来ないのだ。
この騒ぎで周囲から注目を集めているから、下手なことを言えないのだろう。
「マーズ公爵家はこの国の中枢を支える由緒正しき家だったな…」
先程とは打って変わって柔らかい口調でそう告げる殿下。
両親はゴクリと息を呑み、その先の言葉を待つ。
状況を見極めずに動いたら、足元を掬われると察したのだ。
親としては失格でも、公爵としての嗅覚はあった。
「そうだ、マーズ公爵家は我が国にとって欠かすことが出来ない存在だ。ケイドリューザ殿下も分かっているようだな。つまらんことに目くじらを立てて、我が国にとって貴重な家を失う結果になっては困る。ここは、王太子である私の顔立てて、水に流そうではないか。なあ?マーズ公爵」
空気は読めない王太子。
本人は助け舟を出したつもりで、ついでに自分という存在を見せつけたかったのかもしれない。
しかしそれは完全に逆効果だった。
強引だけれど、奇想天外な方法ではない。権力を持っている貴族が、大なり小なり使っている汚い手だ。
これがただの貴族なら通じただろう。
では隣国の第二王子には?
マーズ公爵夫妻には王太子の後ろ盾もあるので、可能性はゼロではない。
お父様とお母様はその可能性に賭けたのだ。
勝率が高いと信じて…。
でも隣国の第二王子はただの王子ではない。
褐色の口なしの二つ名を持ち、側近には冷笑のバードがいる。
――賭けは無謀だった。
でもあの様子ではまだ気づいてない。
浮かれているマーズ公爵夫妻を前に殿下は無表情だ。
「その話の前にマーズ公爵と奥方に尋ねたいことがある」
「…なんでしょうか?お答えできることならばお答えいたしますが」
「…私もお答えいたしますわ」
訝しげに返事をする二人と、王太子の言葉を完全に無視して話を進める殿下。
こんな扱いを受けると思っていなかった王太子は、真っ赤になって口をパクパクしている。
本当は怒りをぶちまけたいのだろう。だが、何も言えずにいる。
なぜなら微笑むダリムに『褐色の口なしが話しているのを邪魔する勇気があるならどうぞ』と凄まれていたからだ。
褐色の口なしと冷笑のバードを敵に回すほど、王太子は馬鹿ではなかった。つまり器は小さかった。
『極小の器ですね』
『みじんこ並みではなく以下ですわ』
と不敬な発言を後ろで連発する弟妹達。
全くもってその通りだけれども、あまりに口が悪い。もう少しは柔らかい表現を教えたほうがいいだろう。
『非常に控えめな器』
『ゾウリムシよりは上』
ほら、前向きに言えば印象は随分と変わるのだ。
両親の言葉を受けて、殿下が質問を始める。
「私の隣にいる女性は誰だ?」
「は?子爵令嬢のレイミア・マードルだと思っておりますが…」
「ええ、ホワイト家の夜会で会ったレイミア嬢です。しっかりと覚えておりますから間違いありませんわ」
お父様とお母様は迷うことなく答えた。
殿下の目的はなに?
彼らを試している?いいえ、違うと思う。こう答えるのは予想できていたはず。
殿下の口角が僅かにあがる。
つまり両親は殿下が求めている言葉を口にしたのだ。
すべてが殿下の計画通りに進んでいるとしたら、この先には何が待っているの。
…分からないけれど、最後まで見届けるつもりだ。
「ミア、自己紹介をしてくれないか?」
唐突に殿下が話し掛けてくる。どうやら私の出番もあるようだ。
「殿下。その者から挨拶はすでに受けておりますから不要です。これから先、関わることがない者ですので」
「そうですわ。関わることなど何があってもございません」
私が一歩前に進み出ると両親はあからさまに見下してくる。
でも怯むことはないし、もう傷つきはしない。
私自身を殿下が愛し、弟妹達が慕い、ダリムが親しくしてくれている。
――私は私のままでいい。
「私はハナミア・マーズと申します。十八年前にマーズ公爵家の誕生しました。お父様とお母様の娘で、双頭の龍の姉でもあります。覚えていただこうとは思っておりませんが、気が向いたら記憶の片隅にでも置いてくださいませ」
「な、なっ…、ハナミア?だと……」
「どういうことなの?…顔が違うわ!」
私が名乗っても、両親は目を見開き信じられないという顔をしている。
私の言葉が真実か分からないのだ。
「顔が違う?いいえ、お姉様のお顔は変わっておりませんわ。幼い頃から可愛らしい顔立ちでその面影は今でもはっきりと残っております、お母様!」
私を認めないお母様に、レイリンが叫ぶように訴える。
「公爵家当主なのに何を狼狽えているのです。健康体のくせに役立たずになるおつもりですか。ふっ、そんな人間は公爵家に要らない?でしたよね、父上」
レイザは丁寧な口調を崩すことなく、取り乱しているお父様を嘲る。
自慢の我が子達の言葉は、両親にとって聞く価値のあるもの。
私の言葉は信じられなくとも、双頭の龍の言葉は理解できたようだ。
つまり目の前にいる私を娘だと認めた。
わなわなと震え青褪める両親。その目に宿った怒りは私に向けられていた。
「ホワイト家の夜会では騙したのかっ!」
「親を欺くなんてどうかしているわ…」
「面白いことを言う。確かにあの時、私の進言でミアは戯言を口にした。他愛もない遊び心だった。だが親なら普通は区別がつくだろ?自分の子か他人かどうかなんて。そして笑い話になっていたはずだ。ミアは騙してなんかいない。マーズ公爵夫妻が実の娘が分からなかっただけだ。それも一緒に住んでいるのにな。はんっ、有りえないことだ」
責めるような殿下の言葉に両親は反論しない。指摘されたことが、事実だから出来ないのだ。
この騒ぎで周囲から注目を集めているから、下手なことを言えないのだろう。
「マーズ公爵家はこの国の中枢を支える由緒正しき家だったな…」
先程とは打って変わって柔らかい口調でそう告げる殿下。
両親はゴクリと息を呑み、その先の言葉を待つ。
状況を見極めずに動いたら、足元を掬われると察したのだ。
親としては失格でも、公爵としての嗅覚はあった。
「そうだ、マーズ公爵家は我が国にとって欠かすことが出来ない存在だ。ケイドリューザ殿下も分かっているようだな。つまらんことに目くじらを立てて、我が国にとって貴重な家を失う結果になっては困る。ここは、王太子である私の顔立てて、水に流そうではないか。なあ?マーズ公爵」
空気は読めない王太子。
本人は助け舟を出したつもりで、ついでに自分という存在を見せつけたかったのかもしれない。
しかしそれは完全に逆効果だった。
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