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本当に私を愛してくれた家族 2

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今度もほうり出される

ラゴスに到着して,おじもエホバの証人と研究していることが分かり,本当にうれしくなりました。私は,王国会館で行なわれる会衆の集会にすぐに出席するようになりました。しかし,私の兄がやって来た時に,エホバに仕えることに対するおじの関心は急速に薄れてゆきました。兄はおじに,エホバの証人との交わりをやめないのであの子は扶養しない,学校に行くことも許さないことに家族で決めたと告げました。兄はおじを脅してから家に帰りました。

兄が帰って1週間がたってから,おじは私を真夜中に起こし,何かが書いてある紙を私に突き付けました。おじは私にペンを持たせ,署名するようにと言いました。おじは難しい顔をしていたので,これはただごとではないと思いました。私は,「おじさん,朝になってからサインしてもいいでしょうか」と尋ねました。

おじは,「おじさん」などと呼んでくれるな,すぐに署名しなさいと言いました。殺人犯でさえ告発の内容を知る権利がありますよと,私は答えました。確かに,私も署名する前に書類に目を通す権利がありました。

おじはいらいらしながらも読むのを許してくれました。文面は次のようなものでした。「私,U・U・ウドーは,自分がエホバの証人でないことを誓います。私は,かばんや書籍を焼却することに同意し,エホバの証人と全くかかわりを持たないことを約束いたします……」。最初の数行を読んで,私は笑い出してしまいました。しかしすぐに,おじさんに不敬な態度を示すつもりはありませんが,このような書面に署名することはできませんと説明しました。

おじはかんかんになり,出て行け,と言いました。私はすぐに服と書籍をスーツケースに詰め込んで,アパートの部屋の外の廊下に出,そこで寝るつもりで横になりました。それを見たおじは,廊下も家賃を払って借りているのだから建物から出て行けと言いました。


誘惑となる申し出

私がラゴスにいたのはわずか2週間でしたが,それからはどこに行くべきか分かりませんでした。私を王国会館へ連れて行くためにいつも立ち寄ってくれていた兄弟の住所も分かりません。それで,夜が明けると,エホバに助けを祈りながら辺りを歩き回りました。

その日の夕方,私はガソリンスタンドの近くにいました。それでオーナーのところへ行って,泥棒に盗まれないようスーツケースを一晩事務所に保管してくれませんかと頼んでみました。それでオーナーは好奇心にかられ,なぜ家に帰らないんだと尋ねました。私はそれまでのいきさつをオーナーに話しました。

オーナーは同情して,私を下働きとして雇いたいと言いました。自宅でも仕事を手伝ってくれるなら,学校にも行かせてあげるとまで言ってくれました。それは心を引かれる申し出でしたが,下働きとなると毎日,朝早くから夜遅くまで働かなければならないことを私は知っていました。また,下働きは主人の家の者以外とは接触を持たないことになっていました。泥棒と共謀して家財を盗まれないようにするためです。よくても1か月に1回,日曜日に休みが取れる程度でしょう。それで,関心を示してくれたことに対して誠実に感謝を述べ,申し出は断わりました。下働きになれば,王国会館での集会に出席するのが難しくなります,と私は言いました。

オーナーは,「住む所さえないのに,なんで集会のことなど言っていられるんだ」と言いました。集会に出席しないつもりなら,自分の家に住むことができたのです,と私は答えました。追い出されたのは自分が信じる宗教のためなのです。お願いしたいことは,スーツケースを置かせてもらうことだけです。そう言うとオーナーは,保管することに同意してくれました。


生きて行く為ならどこでもいいじゃなくて、

自分のやりたい事の目的がはっきりしてるって

選択するのに明確でシンプルですよね。

何をするかではなく、何をしないかも大切なんですね。
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