このユーザは規約違反のため、運営により削除されました。 前科者みたい 小説家になろうを腐ったみかんのように捨てられた 雑記帳

黄金の３分間クッキング

　ふつふつと小さな泡が鍋一杯に拡がる。

BGMは、ハチピー３分間クッキング。

ちゃらちゃっちゃちゃちゃ。

ご存知、れいのあれです。


白い湯気がかすかに立ち上り、視界がぼやける。

冷蔵庫から出したシャウエッセ●を鍋に豪快にぶち込む。

まるで男の料理のようにあらあらしく。

まあ、女々しく丁寧にでもいいんだけどね。

箸で転がし乍ら熱が通っていくのをニタニタしながら眺めていた。

シャキッとパリッと出来上がり。

ちょっとリッチな皮つきポークウインナー。

皮は羊の腸を使っているらしい。

値段は特売でもちょっとお高めなんだけど、

皮の食感がたまらなく好き。

ざるに上げて塩故障し、こらこら違うだろう。

塩コショウし、マヨネーズとファミマの

アメドグやフランクフルトについている

トマトケチャップ＆マスタードを添付する。

あつあつのおいしい粗びきウインナーを召し上がれ。

「はい、どうぞ」

当然のように喜びの声が返ってくると思っていた。

ところが家族はパソコンに向かったまま小説を書いている。

ホークに突き刺して、ご賞味あそばしているわけだが、

「いただきます」

も、

「おいしいね」

も、

「お、このソースは」

も、

「ありがとう」

の声も聞こえない。

挙句によく見ると、ヘッドホンまでつけている。

笑顔が見たくて、喜んでもらいたくて工夫したのにアウチ><

こうして、わたしの努力は徒労に終わる。

おいしい物を美味しいねと食べられるのは至福の時だ。

とくに女なんて馬鹿な生き物だから、

愛する人の幸せな顔を見る為に安いおいしいお店を探し、

自転車に沢山ぶら下げて帰ってくる。

たった一言でも、あったならそれだけで満足するのに……。

さみしいのー。

かなしいのー。

涙がちょちょ切れるぜ。


(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ﾍﾟｺﾘ｡:.ﾟஐ⋆*🌼


九つまで満ち足りていて、
十のうち一つだけしか不満がない時でさえ、
人間はまずその不満を真っ先に口からだし、
文句をいいつづけるものなのだ。

自分を顧みてつくづくそう思う。
なぜわたしたちは不満を後まわしにし、
感謝すべきことを先に言わないのだろう。

三浦綾子

#カサンドラ症候群 pic.twitter.com/8pY04v9993


またやってしまった。

無い物ねだり。

家族が水曜日にお泊りに来て、

お寿司を買ってきてくれたり

そばで一生懸命、小説を書いたりしてるから

わたしも筆が止まっていたのに

また書けるようになってきてるのに

「ありがとう」

を言わないのは、彼では無くて

私だった。

(ごめんなさい)

(ありがとう)