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かあさん 想像力を鍛えるために 五感を磨く
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「何をするんだよ」
「想像力を鍛えるには、五感を磨くんだって」
「で、何で鼻毛を引っ張るんだよ」
「だって、わたしには引っ張るほどの鼻毛はないもの」
「あ、そう、じゃあどうぞ」
「うん」
かあさんは、鼻毛をもんだり引っ張ったりしてる。
俺のだよ。
「いたいいたい」
「ごめん」
加減というものがあるだろう。
「今度は、なに」
「いや、ひげは生えてないから、触ってみた」
「うーん、買ってくればいいじゃない、つけひげ」
「自然のひげがいい」
「あ、そう、じゃあ、どうぞ」
俺の体で実験してる。
鼻の下のひげ。
唇の下のあごのひげ。
もんだり、引っ張ったり、好き放題だ。
「もしゃもしゃしてるね」
「ずいぶん硬いね」
しまいには自分の頬で体感してる。
「ちくちくするね」
こういうのって、幼児がやりそうだよな。
「今度はなに、なんで○○たま触るんだよ」
「だって、ないもん」
「それはおかしいでしょ」
「そうか」
とっても残念そうな顔。
「またー、なにしてるんだよ」
棒を触ろうとして、手を伸ばしてくる。
思わず、パシーンとひっぱたいた。
「人の体で実験するのはいいけど、息子の棒を触ってどうする。
それ、絶対おかしいから」
「だって、ないんだもん」
やっぱ、この人おかしいよ。
節操がない。
「親がそんなことしないだろう。普通」
「普通や常識って言葉も使わないようにするんだって」
「ほー」
マジで本気で小節書こうとしてるのはヨークわかったんだけど、
なんだかなー。
「オイッス!」
俺の名前は、沼田 和俊(ぬまた かずとし)43歳。
無職である。
毎週、水曜日一緒に国立の精神科を通院している。
小宮 富子(こみや とみこ)66歳。
普段は別々に暮らしているのだが、
時たま、母のアパートにお泊りする。
「こーれ、一時だからお薬飲みなさい」
変にまじめなところもあるんだよな。
素敵な小説を書くには、想像力が必要だとか。
想像力を鍛えるには、
五感を磨く
常識や普通という言葉は使わない
物事を両面から見る
究極のわがままを考える
最初から二兎を追ってもいい
とか、いろいろあるみたいだ。
よくわからないけど、既成概念にとらわれないで
夢や希望や喜びを膨らませていけばいいのかな。
嬉しい、楽しい、美味しい、悲しい、つらい、痛いといった様々な感情は、
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」という五感で受けた刺激が、
脳に伝えられて起こるものだそうだ。
共感できるようになるためにも、
心のおもてなしができるようになるためにも
五感を柔らかな大地のように味わっていきたい。
かあさんは、ユーモアのセンスがまるでないみたいで、
俺が大笑いしているバラエティーを冷ややかな顔していつも見ている。
かわいそうによしよし。
それじゃあ、オチも大変だろうな。
って、俺もよくわかってないんだけどね。
猛雨五感も、もう動かん
毒5缶飲んだような読後感
雨後、監督動かんトーク
五感が働くのはご勘弁を
シックスセンスが欲しいなら、五感を研ぎ澄まそう。
国営昭和記念公園に行ってみたいな。
パニック発作で電車に乗れないかあさんは、
ここから、想像力を働かせます。
家から駅までは、徒歩900 m (14 分)
上板橋から池袋までは東武東上線。
車体の真ん中に太い赤い線が1本入ったメタルな電車。
普段、毎日踏切とかで見ているはずなのに、
すんなり文章に書くほど記憶、認知、確認してないんだなと思った。
サンダルつっかけて、あわてて見に行く。
池袋から新宿までは山手線、これは、若草色の電車だよね。
新宿から立川までは中央線。
これがまた、記憶が不明瞭。
黄色?オレンジ?
うーん、わけわかんない。
かあさんは、昔、娘(俺の妹)が青梅の施設にいて、
毎月会いに行っていたはずなのに、
覚えていないんだって。
まあ、とりあえず立川到着。
ってことで、目的地にいけるのかな。
待っててもパニックは治らないよね。
少しずつ、いろんな所に行けるようになったらいいな。
そしたら、母さんの口癖の
「つまんないな」
も、減るのかな。
だって、つまんないなは変化がないってことなのだろうから。
自転車で出かけても楽しいよね。
貪欲に喜び探しをするのだ。
たとえ、上手にできなくてもいいじゃないか。
転んだら、また起き上がればいいんだから。
な~んて、軽い気持ちで挑戦できないかな。
秋になると山々は,あたかも神が色とりどりの
美しい衣を着せたかのようになります。
しかもその色は日に日に変わってゆき,
澄み切った秋空に映えます。
黄金色の銀杏並木のトンネル。
重なり合う木の葉のざわめき。
風のささやき。
きらきらした木漏れ日。
青い空。秋を満喫できる。
地球は飽きないね。
「想像力を鍛えるには、五感を磨くんだって」
「で、何で鼻毛を引っ張るんだよ」
「だって、わたしには引っ張るほどの鼻毛はないもの」
「あ、そう、じゃあどうぞ」
「うん」
かあさんは、鼻毛をもんだり引っ張ったりしてる。
俺のだよ。
「いたいいたい」
「ごめん」
加減というものがあるだろう。
「今度は、なに」
「いや、ひげは生えてないから、触ってみた」
「うーん、買ってくればいいじゃない、つけひげ」
「自然のひげがいい」
「あ、そう、じゃあ、どうぞ」
俺の体で実験してる。
鼻の下のひげ。
唇の下のあごのひげ。
もんだり、引っ張ったり、好き放題だ。
「もしゃもしゃしてるね」
「ずいぶん硬いね」
しまいには自分の頬で体感してる。
「ちくちくするね」
こういうのって、幼児がやりそうだよな。
「今度はなに、なんで○○たま触るんだよ」
「だって、ないもん」
「それはおかしいでしょ」
「そうか」
とっても残念そうな顔。
「またー、なにしてるんだよ」
棒を触ろうとして、手を伸ばしてくる。
思わず、パシーンとひっぱたいた。
「人の体で実験するのはいいけど、息子の棒を触ってどうする。
それ、絶対おかしいから」
「だって、ないんだもん」
やっぱ、この人おかしいよ。
節操がない。
「親がそんなことしないだろう。普通」
「普通や常識って言葉も使わないようにするんだって」
「ほー」
マジで本気で小節書こうとしてるのはヨークわかったんだけど、
なんだかなー。
「オイッス!」
俺の名前は、沼田 和俊(ぬまた かずとし)43歳。
無職である。
毎週、水曜日一緒に国立の精神科を通院している。
小宮 富子(こみや とみこ)66歳。
普段は別々に暮らしているのだが、
時たま、母のアパートにお泊りする。
「こーれ、一時だからお薬飲みなさい」
変にまじめなところもあるんだよな。
素敵な小説を書くには、想像力が必要だとか。
想像力を鍛えるには、
五感を磨く
常識や普通という言葉は使わない
物事を両面から見る
究極のわがままを考える
最初から二兎を追ってもいい
とか、いろいろあるみたいだ。
よくわからないけど、既成概念にとらわれないで
夢や希望や喜びを膨らませていけばいいのかな。
嬉しい、楽しい、美味しい、悲しい、つらい、痛いといった様々な感情は、
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」という五感で受けた刺激が、
脳に伝えられて起こるものだそうだ。
共感できるようになるためにも、
心のおもてなしができるようになるためにも
五感を柔らかな大地のように味わっていきたい。
かあさんは、ユーモアのセンスがまるでないみたいで、
俺が大笑いしているバラエティーを冷ややかな顔していつも見ている。
かわいそうによしよし。
それじゃあ、オチも大変だろうな。
って、俺もよくわかってないんだけどね。
猛雨五感も、もう動かん
毒5缶飲んだような読後感
雨後、監督動かんトーク
五感が働くのはご勘弁を
シックスセンスが欲しいなら、五感を研ぎ澄まそう。
国営昭和記念公園に行ってみたいな。
パニック発作で電車に乗れないかあさんは、
ここから、想像力を働かせます。
家から駅までは、徒歩900 m (14 分)
上板橋から池袋までは東武東上線。
車体の真ん中に太い赤い線が1本入ったメタルな電車。
普段、毎日踏切とかで見ているはずなのに、
すんなり文章に書くほど記憶、認知、確認してないんだなと思った。
サンダルつっかけて、あわてて見に行く。
池袋から新宿までは山手線、これは、若草色の電車だよね。
新宿から立川までは中央線。
これがまた、記憶が不明瞭。
黄色?オレンジ?
うーん、わけわかんない。
かあさんは、昔、娘(俺の妹)が青梅の施設にいて、
毎月会いに行っていたはずなのに、
覚えていないんだって。
まあ、とりあえず立川到着。
ってことで、目的地にいけるのかな。
待っててもパニックは治らないよね。
少しずつ、いろんな所に行けるようになったらいいな。
そしたら、母さんの口癖の
「つまんないな」
も、減るのかな。
だって、つまんないなは変化がないってことなのだろうから。
自転車で出かけても楽しいよね。
貪欲に喜び探しをするのだ。
たとえ、上手にできなくてもいいじゃないか。
転んだら、また起き上がればいいんだから。
な~んて、軽い気持ちで挑戦できないかな。
秋になると山々は,あたかも神が色とりどりの
美しい衣を着せたかのようになります。
しかもその色は日に日に変わってゆき,
澄み切った秋空に映えます。
黄金色の銀杏並木のトンネル。
重なり合う木の葉のざわめき。
風のささやき。
きらきらした木漏れ日。
青い空。秋を満喫できる。
地球は飽きないね。
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