上 下
198 / 1,598

さくらこものがたり なんだろう この気持ち

しおりを挟む
「お散歩行ける?」

「あの、おじいさん一緒だけどいい?」

「おじいさん?」

「うん、この前の」

「う・ん」

最近、嵯峨のおばあちゃまはいつもこのおじいさんと散歩している。

こんな風にいわれたら、一緒に行きたくても邪魔してるみたいな気分になっちゃうよね。

これって、さくらこの考えすぎなのかな。

「わたし、やっぱりお花やさん見てくるね。またね」

結局、こうなっちゃうんだよね。

せっかくお友達になったのにな。

楽しかったのにな。

ぐすん。

もう一人のおばあちゃまも一緒に帰る人がいるし。

さくらこも真面目にお友達探さないとダメなのかも。

「夏目漱石のこころ」を読んで、感じたことは、

友達って勝手に出来るもんじゃないんだなって、

何度も待ち合わせをしたり、お話したりして、

少しずつ知り合いからお友達になっていくんだなって……。

さくらこは、ネグレクトされていたせいで、

愛着障害なのかな。

人との距離のとり方がわからなかった。

ガーデニングしたり、お料理したり、やりたいことはたくさんあるから、

一人でもかまわないんだけど。

新聞店の奥さん以外にたまに朝マック一緒に食べたりする人が欲しかった。

これって贅沢?

今日はね、ユーチューブでイマヌエル・カントの『純粋理性批判』を見ていた。

わかったようなわからないような、でもとても興味深い考え方だった。

嵯峨のおばあちゃまと別れてから、お花やさんに行ったら、

ねこのひげが売っていた。

去年も買ったんだけど、耐寒温度が5℃で、東京だと地植えは無理みたい。

それでも、白いお花が猫のひげみたいでとても面白いから買ってしまった。

日本では一年草扱い。

ピンと上を向いた長い雄しべが猫のひげにそっくり。

真っ白で何処と泣く気品があって涼やかなお花。

「クミスクチン茶」という名の薬膳茶としても飲用されている。

どんな香りがするんだろう。

お茶として飲んだことはなかった。

楽しみだね。

話元に戻すけど、もう、嵯峨のおばあちゃんとお散歩できないのかな。

いつもいつも、あのおじいちゃんがいるのかな。

別にあのおじいちゃん嫌いじゃないけど、

やっぱり二人がいいな。

しょぼーん。ぐすん。

消えてしまいたいくらい寂しい。

何もなかった、何も感じなかったことにもうしないって決めてから、

凍り付いていた心が急に溶け出して、

感情が洪水のように流れ出す。

すごく不安定なの。

どうしたらいいんだろう。

寂しさや不安や怒り、急に感じ始めてびっくりしてるのかな。

伝道の書 3章4節

泣くのに時があり,笑うのに時がある。

泣き叫ぶのに時があり,踊るのに時がある。

自分のことを考えすぎないようにしないと。


カレーを作ることにした。

鶏肉を炒め、にんにく、しょうが、人参、たまねぎ、じゃがいも、

シメジ、野菜が煮えたら、ブーケガルニ、月桂樹を入れてことこと煮込む。

ふくよかな優しいいい香り。

カレー粉、オレガノ、ガラマサラを入れて出来上がり。

お料理は楽しいね。

若い盛りを過ぎた人が、円熟に向けて変化するように、

お料理もまた、香りと深みとこくと味が変わっていく。


バケツをひっくり返したような雨も上がり、

公園を散歩してみる。

じゅるじゅるのどろどろ。

靴が濡れ、汚れてしまいそうになる。

ぬかるみの中にどっぷりと浸かるとこの感情の嵐も一つのプロセス。

大丈夫。慣れてないだけだから。素敵な小説を書くためには、

しっかり色んな感情を感じるの。

ゆっくりと味わうの。

自分の足で歩くの。

さくらこ13歳。中学1年生。

自分の中のコペルニクス的転回。

こころの小説のように何気無い心の動きもとらえていきたい。

大切にしていきたい。

それが生きてるってことだから。

最近、さくらこが痛感すること。

いやになるくらい、お部屋も台所も風呂場もトイレも汚れる。

何でこんなにと思うほど、ゴミがでる。

生きるということは汚れていくこと。

そして、汚しているのは自分。

清く正しく美しくなんて机上の空論なのだ。

さあ、じゃぶじゃぶお洗濯するよ。

Tuesday, June 30
Anxiety in a man’s heart weighs it down, but a good word cheers it up.​—Prov. 12:25.

Paul showed that even one who has the responsibility of encouraging others needs to be built up himself. To Christians living in Rome, he wrote: “I am longing to see you, that I may impart some spiritual gift to you for you to be made firm; or, rather, that we may have an interchange of encouragement by one another’s faith, both yours and mine.” (Rom. 1:11, 12) Yes, Paul, who gave outstanding encouragement to others, at times needed to be built up himself. (Rom. 15:30-32) Those who live a life of self-sacrifice should be commended. Brothers and sisters who remain single because they want to obey the admonition to marry “only in the Lord” make up another group that merits encouragement. (1 Cor. 7:39) Also, Christians who remain faithful through persecution or illness need to hear encouragement.​—2 Thess. 1:3-5. w18.04 21 ¶3-5

相変わらず、英語はよくわからない。

汚れるために生きているって悲しいね。

カントのいうように人を幸せにするために、

自分が成長するために。

うん、こっちのほうがかっこいい。

꒰* ॢꈍ◡ꈍ ॢ꒱.*˚‧

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

私を返せ!〜親友に裏切られ、人生を奪われた私のどん底からの復讐物語〜

天咲 琴葉
青春
――あの日、私は親友に顔も家族も、人生すらも奪い盗られた。 ごく普通の子供だった『私』。 このまま平凡だけど幸せな人生を歩み、大切な幼馴染と将来を共にする――そんな未来を思い描いていた。 でも、そんな私の人生はある少女と親友になってしまったことで一変してしまう。 親友と思っていた少女は、独占欲と執着のモンスターでした。 これは、親友により人生のどん底に叩き落された主人公が、その手で全てを奪い返す復讐の――女同士の凄惨な闘いの物語だ。 ※いじめや虐待、暴力の描写があります。苦手な方はページバックをお願いします。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

堕ちた父は最愛の息子を欲に任せ犯し抜く

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男

湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。 何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

処理中です...