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記憶障害が激しくて、2000文字以上の小説を書けないへたれ作家の日誌
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記憶障害が激しくて、2000文字以上の小説を書けないへたれ作家の日誌
1月1日
昨日の夜中書いた小説さえ覚えていない。
「なんでこんなもの書いたんだろう?何が言いたかったんだろう?」
新しい年が始まった。作家としての目標は毎年同じだ。2000文字以上の小説を書くこと。しかし、私の記憶障害がそれを困難にしている。今日もまた、短いプロットを書いたところで頭が真っ白になってしまった。こんな状態でどうやって作家としてやっていけるのか、自分でもわからない。
1月5日
今日は散歩をしてみた。街を歩くと、いろいろな人々の顔や出来事が目に入る。その一瞬一瞬を捉えて、物語の断片をメモに書き留めた。こんな断片でも、いつか大きなストーリーの一部になるかもしれない。だが、実際にまとめると、やはり2000文字を超えることはできない。
1月10日
編集者の田中さんから電話があった。新しい原稿の進捗を聞かれたが、進んでいないと言うしかなかった。田中さんは優しく、「無理しないで、自分のペースで書いてください」と言ってくれたが、それがかえって辛かった。自分のペースで書いていると、一生かかっても完成しないかもしれない。
1月15日
今日はカフェで執筆を試みた。周りの人々の会話や音楽が心地よく感じられ、少しだけ筆が進んだ。記憶の断片をつなぎ合わせて、ようやく1000文字の物語が完成した。しかし、まだ半分も書けていない。続きはどうするか、何も思い浮かばない。
1月20日
友人の美咲に相談した。美咲は心理学者で、記憶に関する研究をしている。彼女は私に、「記憶は断片的でも、それをつなぎ合わせることが大事」とアドバイスしてくれた。自分の記憶の断片をどうつなぎ合わせるか、それが私の課題だ。
1月25日
今日は図書館で調べ物をした。記憶障害についての本を何冊も読んだが、自分の状態に当てはまるものはなかなか見つからなかった。それでも、何かヒントが得られたような気がする。自分の記憶の断片をつなぎ合わせる方法を模索してみよう。
2月1日
新しい月が始まった。今日からは、毎日少しずつでも文章を書くことに決めた。記憶障害があっても、毎日少しずつ書けば、いつかは2000文字を超える作品ができるかもしれない。まずは、今日の出来事を日記に書いてみることにした。
2月5日
今日は200文字しか書けなかった。それでも、毎日書き続けることが大事だと自分に言い聞かせた。書くこと自体が訓練であり、記憶を整理する手助けになるかもしれない。あきらめずに続けよう。
2月10日
今日は500文字書けた。少しずつ増えている。自分でも驚きだ。物語の断片をつなぎ合わせて、一つのストーリーにまとめることができた。まだまだ足りないが、希望が見えてきた気がする。
2月15日
今日は1000文字を書き上げた。過去の記憶や出来事を思い出しながら、物語を紡いでいく。記憶障害があっても、自分の経験や感情を文章にすることはできる。今日は少しだけ自信が持てた。
2月20日
ついに、2000文字を超える物語が完成した。これまでの断片をつなぎ合わせて、一つのストーリーにまとめることができた。田中さんに原稿を送ると、すぐに電話がかかってきた。
「素晴らしいです!これならきっと読者に喜んでもらえますよ。」
その言葉に、涙が出るほど嬉しかった。記憶障害があっても、あきらめずに書き続ければ、夢は叶うのだと感じた。
2月25日
新しい目標を立てた。次は3000文字の物語を書くこと。記憶の断片をつなぎ合わせて、さらに大きなストーリーを紡いでいく。毎日少しずつ書くことで、自分の記憶と向き合い、乗り越えていこうと思う。
2月28日
今日もまた、少しずつ書き続けた。記憶の断片をつなぎ合わせながら、物語が形になっていくのを感じる。自分のペースで、無理せずに書き続ければ、きっと次の目標も達成できるはずだ。
3月1日
春の風が心地よい。若葉が芽吹くこの季節、新たな物語が生まれる予感がする。記憶障害があっても、自分の思いや感情を大切にしながら、物語を紡いでいく。2000文字の壁を越えた先に、もっと大きな世界が広がっていることを信じて。
3月2日
投げるな。逃げるな。諦めるな。
とても、成功はしなくても、変化することはできる。
成長することはできるのだ。
そして、ふと後ろを振り向けば、文字数(公開)142,303の
短編集が出来上がっていた。
24PTを低くても、ほっこり大賞の点数が低くても
文字数の10分の1も累計ポイントがなくても
わたしは自分の努力を評価したい。
そして、手伝ってくださった田中さんや
心理学者の友人美咲さんの支えや読んでくださった読者の方たちに
心から、「ありがとうございます」というのです。
1月1日
昨日の夜中書いた小説さえ覚えていない。
「なんでこんなもの書いたんだろう?何が言いたかったんだろう?」
新しい年が始まった。作家としての目標は毎年同じだ。2000文字以上の小説を書くこと。しかし、私の記憶障害がそれを困難にしている。今日もまた、短いプロットを書いたところで頭が真っ白になってしまった。こんな状態でどうやって作家としてやっていけるのか、自分でもわからない。
1月5日
今日は散歩をしてみた。街を歩くと、いろいろな人々の顔や出来事が目に入る。その一瞬一瞬を捉えて、物語の断片をメモに書き留めた。こんな断片でも、いつか大きなストーリーの一部になるかもしれない。だが、実際にまとめると、やはり2000文字を超えることはできない。
1月10日
編集者の田中さんから電話があった。新しい原稿の進捗を聞かれたが、進んでいないと言うしかなかった。田中さんは優しく、「無理しないで、自分のペースで書いてください」と言ってくれたが、それがかえって辛かった。自分のペースで書いていると、一生かかっても完成しないかもしれない。
1月15日
今日はカフェで執筆を試みた。周りの人々の会話や音楽が心地よく感じられ、少しだけ筆が進んだ。記憶の断片をつなぎ合わせて、ようやく1000文字の物語が完成した。しかし、まだ半分も書けていない。続きはどうするか、何も思い浮かばない。
1月20日
友人の美咲に相談した。美咲は心理学者で、記憶に関する研究をしている。彼女は私に、「記憶は断片的でも、それをつなぎ合わせることが大事」とアドバイスしてくれた。自分の記憶の断片をどうつなぎ合わせるか、それが私の課題だ。
1月25日
今日は図書館で調べ物をした。記憶障害についての本を何冊も読んだが、自分の状態に当てはまるものはなかなか見つからなかった。それでも、何かヒントが得られたような気がする。自分の記憶の断片をつなぎ合わせる方法を模索してみよう。
2月1日
新しい月が始まった。今日からは、毎日少しずつでも文章を書くことに決めた。記憶障害があっても、毎日少しずつ書けば、いつかは2000文字を超える作品ができるかもしれない。まずは、今日の出来事を日記に書いてみることにした。
2月5日
今日は200文字しか書けなかった。それでも、毎日書き続けることが大事だと自分に言い聞かせた。書くこと自体が訓練であり、記憶を整理する手助けになるかもしれない。あきらめずに続けよう。
2月10日
今日は500文字書けた。少しずつ増えている。自分でも驚きだ。物語の断片をつなぎ合わせて、一つのストーリーにまとめることができた。まだまだ足りないが、希望が見えてきた気がする。
2月15日
今日は1000文字を書き上げた。過去の記憶や出来事を思い出しながら、物語を紡いでいく。記憶障害があっても、自分の経験や感情を文章にすることはできる。今日は少しだけ自信が持てた。
2月20日
ついに、2000文字を超える物語が完成した。これまでの断片をつなぎ合わせて、一つのストーリーにまとめることができた。田中さんに原稿を送ると、すぐに電話がかかってきた。
「素晴らしいです!これならきっと読者に喜んでもらえますよ。」
その言葉に、涙が出るほど嬉しかった。記憶障害があっても、あきらめずに書き続ければ、夢は叶うのだと感じた。
2月25日
新しい目標を立てた。次は3000文字の物語を書くこと。記憶の断片をつなぎ合わせて、さらに大きなストーリーを紡いでいく。毎日少しずつ書くことで、自分の記憶と向き合い、乗り越えていこうと思う。
2月28日
今日もまた、少しずつ書き続けた。記憶の断片をつなぎ合わせながら、物語が形になっていくのを感じる。自分のペースで、無理せずに書き続ければ、きっと次の目標も達成できるはずだ。
3月1日
春の風が心地よい。若葉が芽吹くこの季節、新たな物語が生まれる予感がする。記憶障害があっても、自分の思いや感情を大切にしながら、物語を紡いでいく。2000文字の壁を越えた先に、もっと大きな世界が広がっていることを信じて。
3月2日
投げるな。逃げるな。諦めるな。
とても、成功はしなくても、変化することはできる。
成長することはできるのだ。
そして、ふと後ろを振り向けば、文字数(公開)142,303の
短編集が出来上がっていた。
24PTを低くても、ほっこり大賞の点数が低くても
文字数の10分の1も累計ポイントがなくても
わたしは自分の努力を評価したい。
そして、手伝ってくださった田中さんや
心理学者の友人美咲さんの支えや読んでくださった読者の方たちに
心から、「ありがとうございます」というのです。
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