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4年の歳月が本命から義理に変えていく

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純粋な愛、心の奥底から湧き上がる感情
初めてのバレンタイン、本命の証として贈るチョコレート

甘い誓いを込めたその一粒は
愛の証として輝き、心を満たす

しかし時が過ぎ、状況は変わる
本命から義理へと変わっていく距離

チョコレートの意味も薄れてゆく
ただの義務、形式にすり替わっていく

一緒に過ごす時間も減り、会話も希薄に
本当の意味での愛は薄れていくのか

でも心配しないで、この変化は自然なもの
人間関係には様々な形があるから

義理のチョコレートも大切な存在
感謝の気持ちを込めて贈るのだから

純粋な愛が薄れても、友情や繋がりは残る
義理のチョコレートも心を通わせる手段

大切なのは、心の奥底での思いやり
相手を思いやり、温かく接すること

本命から義理に変わっていくチョコレートも
人との繋がりを大切にする証として

愛情や感謝の気持ちを込めて贈ろう
心の中にはただの義務ではなく、温かさが宿る

変化しても、つながりは続く
チョコレートの甘さ以上の絆がある


***

「バレンタインどうするんだべ・・・」

散々放置してたくせに、バレンタインが近くなると

やたらスカイプに書き込みしてくる

4年の月日は、熱い思いを冷ますには十分な時間みたい

必死で探すけなげさも

プレゼントが届いたときのあなたの笑顔を想像することも

いつの間に消え失せていた

しまいには めんどくさいとさえ思ってしまう

遠隔恋愛だからこんなものかな?

一度もあったことないんだから、しかたないね

吐き捨てるようにつぶやく言葉は

つららのように冷たかった

であった頃はあんなに朝から晩まであなたを思っていたのに



4年の歳月で本命から義理に変わってくチョコ
2月14日

今年もバレンタインデーがやってきた。

学生時代からチョコレート作りが得意だった私は、毎年、好きな人に手作りチョコを渡していた。

彼との出会いは4年前。とあるオンラインゲームで知り合い、すぐに惹かれ合ってしまった。

2020年

初めて彼にチョコを渡したあの日。緊張しながら渡したチョコを受け取った彼は、



「ありがとう!すごく嬉しい!」

と、満面の笑顔を見せてくれた。

2021年

去年、気持ちを伝えてから、私たちは恋人同士になった。今年も彼に特別なチョコを渡したい。



「今年は、もっと特別なチョコを作ろう!」

そう決意し、私は時間をかけて丁寧にチョコを作った。

2022年

今年も彼と一緒にバレンタインデーを過ごせた。彼に渡したチョコを喜んでくれる姿を見るのが、私の幸せだった。

2023年

就職活動に忙しかった去年とは異なり、今年は落ち着いた生活を送っていた。しかし、一緒に過ごす時間が減るにつれて、彼の気持ちに変化を感じ始めていた。

2024年

今年もバレンタインデーがやってきた。彼への気持ちは、いつの間にか本命から義理へと変わっていた。



(…今年は、義理チョコを渡そう…)

そう決意した私は、市販のチョコレートをラッピングした。



「ありがとう!今年も美味しいチョコだね!」

彼の笑顔は、相変わらずだった。



(…これが、最後のチョコかな…)

そう思うと、胸が締め付けられるような気持ちになった。



一人部屋に戻り、私は窓の外の夜景を見つめた。



(…4年間、本当にありがとう…)

彼のことを想い出していると、涙が溢れてきた。

未来

彼との関係は、もう元には戻らない。それでも、私は彼との思い出を大切に心にしまっておく。

いつか

また、どこかで彼と出会えるかもしれない。その時は、



(…その時は、また本命のチョコを渡せるように…)

そう決意し、私は前を向いた。
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