スカイプをしながらゲームの中で他の女とイチャイチャしたらブチ切れられた

196

すべての思い込みと期待とこだわりを捨てたら、達也さんの事が余り気にならなくなってきた。

というよりは、自分の日課を熟すのに必死なのかもしれない。

ここのところ、悪寒が続いてラジオ体操にもずっと行けていない。

それどころか、散歩さえも楽しめない。

空はあんなに高く青く澄みきっていて、雲一つない晴天なのに。

悟りを開いたというよりは、諦めと投げやりな気持ちなのかもしれない。

Twitterでカサンドラ症候群を検索すると、

アスペルガーの人たちからの悲痛な叫びが聞こえる。

「自分達は加害者じゃない」

確かに心のどこかでみるくも自分を被害者と思ってるのだろう。

「こんなひどいことをされたのよ。信じられない」

と、訴えたいのだ。

たとえば、この小説の題名のSkype中に達也さんがほかの女をゲームの中で抱いたことも

「ねぇねえ、信じられる?」

と、みるくは思っている。

でもね、彼女のツイッターを見ると一日中ゲームをしていて、

達也さんとすごく意気投合するのかもしれない。

達也さんは、みるくと一緒にいるよりあんすずさんといる方が楽しいのだろう。

話の合わない人といるのって、苦痛でしか無かったりする。

少なくとも、6月から全く達也さんは小説を書いていないのだから、

小説でお金を稼いで親の老後に備えて……なんてことは考えていないのだろう。

考えても今の自分には無理だと思っているのだろう。

みるくも、達也さんと話をするよりはガーデニングの話ができる人たちと一緒にいたりする方が

ずっと有益な時間を過ごせる。

にいにいはアルファポリスで毎日小説を書いている。

だから、達也さんと話をするよりもにいにいと小説の話をしている方がずっと心躍る。

いつか、二人で芥川賞受賞を目指して切磋琢磨する。

すごく素敵なことに思える。

人って面白いよね。

どんなに好きな人でも、いつか離れてしまう。

小学校の時、あんなに毎日一緒に遊んでいた友達も今はLINEする事さえない。

みるくが今、達也さんへのこだわりを捨てられたとしたら

それは決して成長したのではなく、単にサボテンはサボテン。

バラはバラ。を痛感しているだけなのかも。

私は私で楽しむの。

しかめっ面して気を使って、達也さんを待つんじゃなくて

自分のやりたい事を丁寧に一つずつ積み上げてくの。

手始めに、目標のゲーム内マネー2000万。

達成。次、3000万を目指します。

盗み金策がすごく楽しいから……。

じゃないと、ネットで知り合った女の子を夫婦で殺害してしまった事件のように

嫉妬に狂ってとんでもない事をするのが怖いから。

あの事件の女子高校生もかわいそうだけど、

犯人の女の人も悲しい運命よね。

DVの夫からやっと解放されて、子供を預けて

これから幸せを味わえる時に妊娠して、夫が自分とよく似た顔の女子高校生と仲良くしてたら

不安で仕方なくなったのかも知れない。

若さにはどうあがいても勝てないもの。

源氏物語の六条御息所のように生霊、死霊となって相手を呪い殺したかったのかも。

恋は盲目。何も見えなくなってしまったんでしょうね。

ブレーキ掛けましょう。

気を取り直して、にいにいが泊まってるからアップルパイを買いに行こうとしたら

郵便局からおろしたはずの5000円がない。

「5000えんがはーない。まぁでよ」

「それ何語?何言ってるのかわからない」

と、にいにいが笑ってる。

言葉は国の手形。

驚いた時、つい出てしまう。

中々な人間変われないですよね。

今日はへルパーさんが来て
掃除をする日。
何日も家族が泊まり込んでいるのはいいのだが、
「掃除の時くらい
公園に行ってくれたらありがたいんだけどな」
って言っても部屋の真ん中で
小説書いてる><
言い方が悪いのかな?
期待しない💙

#カサンドラ症候群

https://pin.it/7zOO5IV  via @pinterest pic.twitter.com/Z4gm6E0qKy

イライラを自制するのが大変