さくらこものがたり

春秋花壇

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気づきたくない自分

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ソフィーの世界: 哲学者からの不思議な手紙

ヨースタイン・ゴルデル と須田朗による本

という本を昔、おばあちゃんの家で読んだことがあるような

ないような。

たしか、4つの自分がいて

人も自分も知っている自分

人は知ってるけど自分は知らない自分

人は知らないけど自分は知っている自分

人も自分も知らない自分

という、4つの自分に気づき向き合うお話だったような……。

昨日一日、さくらこはずーとオンラインゲームをしていた。

しばらくやらないでいたのだが、

お金も以前に課金したものが入ったままだったから、

そのまま始められた。

復帰できたら楽しいかな。

位の軽い気持ちだったんだけど。

そこでとんでもないことに気づいてしまう。

さくらこは、リアルでネガティブ、陰キャではたぶんないと思う。

でも、オンラインゲームの中では、文句ばかり言っているのだ。

きっとね。

さくらこは今、とっても寂しいんだと思う。

ラジオ体操の帰り、嵯峨のおばあちゃまを

さくらこがボランティアしている公園に誘った。

おばあちゃまは疲れているのか

「遠いから今日は行かない」

そう、嵯峨のおばあちゃまは自転車を持っていない。

徒歩で行くには、ちょっと遠いかも。

「また今度行こうね」

その場はそれですんだのに。

新型感染症がはやり始めてから、

みんなでわいわい遊べなくなった。

中学生になったということも手伝って、

おいかけっこしたり、かくれんぼしたりはまったくしない。

ドッジボールもサッカーさえもしていない。

うーん、欲求不満になりそう。

だから、せめてVRの中だけでも

人と絡みたかったのだが、

しばらくゲームをやめていたせいで

親しいフレンドがほとんどインしていない。

話す人もいない。

チームはさくらこがマスターなのだが、

募集もしていないので以前のように

メンバーはいない。

せっかく、インしても誰とも遊ぶことなく、

もくもくとチームクエストをこなし、

金策をしていた。

そして、寂しいウサギはしんじゃうんだよ。

いつしか気づくと、ゲームの仕様に関して

ぶつぶつと文句を言っている。

一人でつぶやいていればいいものを

フレンドさんに文句を言う。

言われたほうはたまったもんじゃないよね。

「あーあ、またやっちゃった」

こんな自分が嫌で、胃が痛くなったことがたびたびある。

遊びのゲームで胃潰瘍になっていれば世話がない。

処置なしである。

ぐすん。

ゲームの中でも、リアルと同様に

よいところに目を留め、楽しめたらいいのにな。

これも訓練なのかな。

とりあえず、愚痴をこぼしてしまったフレンドさんに

「ごめんなさい」

っていおう。

気づいたんだから、なおしていけるよね。

受け入れられるよね。

変化できるよね。

成長できるよね。

明るく嬉しい楽しい幸せな一日が今日も始まる。

ペンタスのお花が残りの命を満喫するように咲き誇っている。

小さな星型のかわいいお花は、秋の気温の低下を受けて

その色を濃く深く旬と彩を添えている。

花期の長いこの小さなお花がさくらこは大好き。

ペンタスの花言葉は「希望がかなう」「願い事」

ありがとうございます。



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