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ときめき
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17日
花粉症
春の風邪
飛花落花・落花飛花
夏蓬・冬蓬
春の風邪
春ゆく
菫
鴬
春深し
菜の花
父子草
椿
赤潮
蓬
雪柳
遠足
雪柳 あでやかなりて はんなりと
幼き遊び 姫様ごっこ
菜の花を からしで和えて 食す時
旬と彩り 春の更新
「何で今年なんだろう」
って、言ってみても始まらない。
新型の感染症のせいで、卒業式も入学式もなかった。
そして、ママのツイッターに総辞職の記事に反対意見の書き込みを入れたら、
ものすごい反発されて、今もまだ続いている。
「あううう」
みんな、大人も子どももイライラしてる。
そりゃあそうだよね。
微熱が続いて、会社に報告したら、自宅待機を命じられて、
沖縄の離島に遊びにあったら、100人くらいに濃密接触したとかしないとかで、
叩かれまくったり。
何か楽しい出来事ないかな。
じみーに、新型の感染症のせいで、
重い空気にいつも包まれているような圧迫感を感じていた。
前の公園にぶらっと行ってみた。
お父さんたちが、何人も小さな子どもの面倒を見ている。
さくらこが、新聞を配達しているおうちにご主人もいらっしゃる。
ご主人もさくらこもマスクをしていなかった。
4歳と2歳前のお子さんも、もちろんマスクをしていない。
さくらこは、この子どもたちのようにお父さんに遊んでもらった記憶がなかった。
「いいな~♪、一緒に遊んでもらえて」
中学になったとはいえ、まだ12歳。
親の愛情を少し、うっとうしいと思いながらも欲している自分に赤面する。
「子どもみたい」
本当は子どもなんだけどね。
奥さんも一緒にいたのに、夕飯の支度なのか、いつの間にかいなくなっていた。
旦那さんは、180センチ以上ありそうな高身長のイケメン。
優しそうな笑顔が、過保護のかほ○の竹内涼真○君に似ていた。
「こんな素敵な、旦那さんとか彼とかいいな」
そう、思った途端急に、胸がドキドキしてきた。
子どもたちを支えようとした手が、偶然ご主人に触れて、
真っ赤になって、手に引っ込めた。
「わたし、何してるんだろう」
見上げると、優しそうに微笑んでさくらこを見ている。
その目は、茶色で、どっくんと胸がなる。
自分のときめきの意味がわからず、
思わずうつむいてしまった。
「さくらこちゃん、最近幸せそうでいいね」
「?」
「前はよく、夜ここにいたから心配してたんだよ」
そうだね。
前はよく、ママの彼が家に来ると、
いずらくなって、外に出ていた。
「見てたんですか」
「心配だったからね」
「ありがとうございます」
「いけないおじさんに連れて行かれるんじゃないかとか」
「あ、はい」
「いけないおじさんは、俺かもしれないけど」
「うふふ」
なんか面白い人。
「さくらこちゃん、おっきくなったよね」
「は・い」
「かわいくなった」
「いやだ~、恥ずかしいです」
着ている洋服も今は、新聞店の奥さんが揃えてくれるから、
とっても女の子らしいそれでいて、清楚な感じのものだった。
「あの、今日はお仕事お休みなんですか」
「ああ、在宅ワークだね」
「熱があるんですか」
「いや、ぜんぜん平気だよ」
「ああ、よかった」
「もし、そんな状態だったら、移すかもしれないのに
外に出てこないよ」
「そうか~♪」
まだ、ドキドキしている。
彼をまぶしくて、見ることもできない。
何でこんなになっちゃうの。
私熱でもあるの?
どうしたらいいのかわからなくて、
それでいて、なんとなくうきうきして、
思わず笑ってしまうような幸せな気持ち。
お父さんがいたら、こんな気持ちで一緒に遊べるのかな。
「新型の感染症のせいで、なんとなくイライラするよね」
「あ、はい」
「さくらこちゃんもそうなのか」
「はい」
「ドライブでも行く?」
「ドライブですか?」
言葉は知っている。
でも、一度も行ったことがない。
「はい、いってみたいです」
知らない人ではない。
近所の人なのだ。
それに子どもたちだっている。
何の不信感も抱かなかった。
「ちょっと待ってて、車持ってくる」
「あ、はい」
彼は、子どもたち二人を連れて行ってしまった。
大丈夫だよね。
知らない人についていってるわけじゃないよね。
じゃあ、彼の何を知ってるかといったら、
何も知らないのだけど……。
少しして、彼は、白のBMWに乗って、現れた。
「あれ、子どもたちは」
「うん、ママのそばがいいみたい」
二人きり。
でも、何も知らないさくら子は、疑うことさえしなかった。
それにまださくらこは子どもだもの。
助手席に乗せてもらって、シートベルをして、
何もかも始めての出来事。
楽しいー。
こんなにもドライブって楽しいのかと思うほど、
何もかもがきらめいて見えた。
「どこに行こうか」
「関口の教会しか知らないです」
「なら、そこにいってみる?」
「あ、はい」
2年前のクリスマスの日に、
ママが彼を連れてきていて、居場所がないさくらこは、
公園和散歩したり、コンビニで時間を潰したりしていたのだが、
それも夜が更けてきて、行く場所に困って、
自転車で関口の教会に向かった。
その寒い小雪のちらつく日のことを思い出しながら、
天国と地獄だと思った。
「今って大変でしょう」
「?」
「女のこの日のアイテムとか手に入りずらくて」
「新聞店の奥さんがどこからか手に入れてくださるので、
余り感じたことはないですけど」
「なるほど」
「ご飯は食べた?」
「いいえ、まだです」
「そうか、何か食べようか」
「でも……」
「さくらこちゃんて、真面目なんだね」
うふふ。
こんな素敵な人とドライブできて、とっても楽しい一日でした。
「電話しまーす」
「ほい」
「もしもし、さくら子です。今、たけちゃんパパと一緒にドライブしてます」
この一本の電話で、さくらこは難を逃れることができたのだ。
景色解読力もなく、水着ゾーンさえしらないさくらこ、
次回からは気をつけようね。
3蜜避けてクラスター予防
『換気の悪い密閉空間』
『多くの人が密集』
『近距離での密接した会話』
見える世界(出来事や他人からの評価)
見えない世界(自分の心)
『生きやすい生き方を作ろう』
笑顔同封
花粉症
春の風邪
飛花落花・落花飛花
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春の風邪
春ゆく
菫
鴬
春深し
菜の花
父子草
椿
赤潮
蓬
雪柳
遠足
雪柳 あでやかなりて はんなりと
幼き遊び 姫様ごっこ
菜の花を からしで和えて 食す時
旬と彩り 春の更新
「何で今年なんだろう」
って、言ってみても始まらない。
新型の感染症のせいで、卒業式も入学式もなかった。
そして、ママのツイッターに総辞職の記事に反対意見の書き込みを入れたら、
ものすごい反発されて、今もまだ続いている。
「あううう」
みんな、大人も子どももイライラしてる。
そりゃあそうだよね。
微熱が続いて、会社に報告したら、自宅待機を命じられて、
沖縄の離島に遊びにあったら、100人くらいに濃密接触したとかしないとかで、
叩かれまくったり。
何か楽しい出来事ないかな。
じみーに、新型の感染症のせいで、
重い空気にいつも包まれているような圧迫感を感じていた。
前の公園にぶらっと行ってみた。
お父さんたちが、何人も小さな子どもの面倒を見ている。
さくらこが、新聞を配達しているおうちにご主人もいらっしゃる。
ご主人もさくらこもマスクをしていなかった。
4歳と2歳前のお子さんも、もちろんマスクをしていない。
さくらこは、この子どもたちのようにお父さんに遊んでもらった記憶がなかった。
「いいな~♪、一緒に遊んでもらえて」
中学になったとはいえ、まだ12歳。
親の愛情を少し、うっとうしいと思いながらも欲している自分に赤面する。
「子どもみたい」
本当は子どもなんだけどね。
奥さんも一緒にいたのに、夕飯の支度なのか、いつの間にかいなくなっていた。
旦那さんは、180センチ以上ありそうな高身長のイケメン。
優しそうな笑顔が、過保護のかほ○の竹内涼真○君に似ていた。
「こんな素敵な、旦那さんとか彼とかいいな」
そう、思った途端急に、胸がドキドキしてきた。
子どもたちを支えようとした手が、偶然ご主人に触れて、
真っ赤になって、手に引っ込めた。
「わたし、何してるんだろう」
見上げると、優しそうに微笑んでさくらこを見ている。
その目は、茶色で、どっくんと胸がなる。
自分のときめきの意味がわからず、
思わずうつむいてしまった。
「さくらこちゃん、最近幸せそうでいいね」
「?」
「前はよく、夜ここにいたから心配してたんだよ」
そうだね。
前はよく、ママの彼が家に来ると、
いずらくなって、外に出ていた。
「見てたんですか」
「心配だったからね」
「ありがとうございます」
「いけないおじさんに連れて行かれるんじゃないかとか」
「あ、はい」
「いけないおじさんは、俺かもしれないけど」
「うふふ」
なんか面白い人。
「さくらこちゃん、おっきくなったよね」
「は・い」
「かわいくなった」
「いやだ~、恥ずかしいです」
着ている洋服も今は、新聞店の奥さんが揃えてくれるから、
とっても女の子らしいそれでいて、清楚な感じのものだった。
「あの、今日はお仕事お休みなんですか」
「ああ、在宅ワークだね」
「熱があるんですか」
「いや、ぜんぜん平気だよ」
「ああ、よかった」
「もし、そんな状態だったら、移すかもしれないのに
外に出てこないよ」
「そうか~♪」
まだ、ドキドキしている。
彼をまぶしくて、見ることもできない。
何でこんなになっちゃうの。
私熱でもあるの?
どうしたらいいのかわからなくて、
それでいて、なんとなくうきうきして、
思わず笑ってしまうような幸せな気持ち。
お父さんがいたら、こんな気持ちで一緒に遊べるのかな。
「新型の感染症のせいで、なんとなくイライラするよね」
「あ、はい」
「さくらこちゃんもそうなのか」
「はい」
「ドライブでも行く?」
「ドライブですか?」
言葉は知っている。
でも、一度も行ったことがない。
「はい、いってみたいです」
知らない人ではない。
近所の人なのだ。
それに子どもたちだっている。
何の不信感も抱かなかった。
「ちょっと待ってて、車持ってくる」
「あ、はい」
彼は、子どもたち二人を連れて行ってしまった。
大丈夫だよね。
知らない人についていってるわけじゃないよね。
じゃあ、彼の何を知ってるかといったら、
何も知らないのだけど……。
少しして、彼は、白のBMWに乗って、現れた。
「あれ、子どもたちは」
「うん、ママのそばがいいみたい」
二人きり。
でも、何も知らないさくら子は、疑うことさえしなかった。
それにまださくらこは子どもだもの。
助手席に乗せてもらって、シートベルをして、
何もかも始めての出来事。
楽しいー。
こんなにもドライブって楽しいのかと思うほど、
何もかもがきらめいて見えた。
「どこに行こうか」
「関口の教会しか知らないです」
「なら、そこにいってみる?」
「あ、はい」
2年前のクリスマスの日に、
ママが彼を連れてきていて、居場所がないさくらこは、
公園和散歩したり、コンビニで時間を潰したりしていたのだが、
それも夜が更けてきて、行く場所に困って、
自転車で関口の教会に向かった。
その寒い小雪のちらつく日のことを思い出しながら、
天国と地獄だと思った。
「今って大変でしょう」
「?」
「女のこの日のアイテムとか手に入りずらくて」
「新聞店の奥さんがどこからか手に入れてくださるので、
余り感じたことはないですけど」
「なるほど」
「ご飯は食べた?」
「いいえ、まだです」
「そうか、何か食べようか」
「でも……」
「さくらこちゃんて、真面目なんだね」
うふふ。
こんな素敵な人とドライブできて、とっても楽しい一日でした。
「電話しまーす」
「ほい」
「もしもし、さくら子です。今、たけちゃんパパと一緒にドライブしてます」
この一本の電話で、さくらこは難を逃れることができたのだ。
景色解読力もなく、水着ゾーンさえしらないさくらこ、
次回からは気をつけようね。
3蜜避けてクラスター予防
『換気の悪い密閉空間』
『多くの人が密集』
『近距離での密接した会話』
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