日ごとに聖書を調べる

12月4日，水曜日

12月4日，水曜日

私は国々の言語を清い言語に変える。（ゼパ 3:9）

聖書は私たちが「肩を並べて神に仕える」上でなくてはならないものです。エホバは聖書の多くの部分を，謙遜な人だけが理解できるようにしました。（ルカ 10:21）確かに，聖書は世界中の人たちに読まれてきました。とはいえ，聖書を本当に理解して自分に当てはめることができるのは，謙遜な人たちだけです。（コリ二 3:15，16）聖書にはエホバの知恵が表れています。エホバは聖書を通して，私たち全体を助けるだけでなく，一人一人を教え，力づけてくれます。聖書を読むと，エホバが自分のことを気遣ってくれていると感じます。（イザ 30:21）聖書を読んで，自分のために書かれたと思える聖句を見つけたことがあるのではないでしょうか。聖書はとても多くの人たちの心を打つ本ですが，同時に一人一人にぴったりのアドバイスや励ましも収められています。こんな本を書かせることができるのは，誰よりも知恵があるエホバだけです。（テモ二 3:16，17）塔研23.02 4-5ページ8-10節

聖書を毎日調べる 2024


「毎日、聖書を調べるということ」

冬の寒さが一層厳しくなる季節、私は毎日のように聖書を開くことが習慣になっていた。暖房の効いた部屋で、何もかもが静まり返った夜、ページをめくる音だけが響く。その一瞬の静けさの中で、私は自分を見つめ、日々の出来事に思いを馳せながら、エホバの知恵を求める。

その日も、仕事を終えた帰り道、私は何気なく手に取った聖書を開いた。目を通すのはいつもルカの福音書やイザヤ書、時にはテモテへの手紙などだ。だが、今日の私は少し違った。何故だか、何度も心の中で繰り返される言葉があった。

「肩を並べて神に仕える」――その言葉が、私の心を強く打った。ゼパニア書3章9節にあるこの一節は、私にとって新しい力となるように感じられた。

私が聖書を調べ始めたきっかけは、実は数年前に友人から勧められたことだった。それまでは、忙しさに追われる日々に流され、聖書にはほとんど手を触れることがなかった。だが、ある晩、何気なく手に取った聖書が、まるで新しい世界を開けてくれたように感じた。

その時、私は聖書の中に書かれた「謙遜な人だけが理解できる」という言葉に強く心を動かされた。謙遜――それはただ自分を低くすることではなく、他者や神を敬う心であり、目に見えないものを信じる力だと感じた。それから、私は聖書をただ読むだけでなく、日々の生活にどのように当てはめていくかを深く考えるようになった。

「エホバが自分のことを気遣ってくれていると感じることができる」と聖書に書かれているが、それを実感する瞬間は確かにある。例えば、試練や困難に直面している時、ふとした瞬間に心に浮かぶ聖句があったり、他人の言葉が励ましとして響いたりするときだ。まるで、聖書の中の言葉がその時その時に私に語りかけているように感じることがある。

その日、私はゼパニア書を開き、3章9節を読み返した。そこには、「その時、私はすべての国々の言葉を清い言葉に変える」と書かれている。この一節は、まるでエホバが私のために新しい道を開いてくれるような、強い力を感じさせた。私自身がどれほどの短所を抱え、どうしても自分を信じられないことがあっても、エホバが私に心を新たにしてくれるのだと思った。

「聖書には、私にとってのアドバイスが必ずある」――そのことを、私は確信していた。聖書を開く度に、そこには私への励ましと教えが隠されているのだと。だからこそ、毎日聖書を調べることが、私にとっては欠かせないことになった。

毎日の生活の中で、聖書を調べることがどれほど自分にとって重要であるかを実感する瞬間が増えていった。小さな出来事に対しても、「これは聖書の言葉とどう結びつくのだろう？」と自分に問いかけるようになった。たとえば、職場での小さなトラブルがあった時、ふと思い出すのは「謙遜」を学ぶ聖句だった。そして、その聖句が、私の行動を静かに導いてくれることを感じた。

その日、私は聖書を閉じて、深く息をついた。外の風が冷たく、すでに夜は深くなっていたが、私の心は温かく感じられた。聖書を通じて、私は少しずつ、エホバの知恵を生活の中で感じ取るようになってきていた。そして、何よりも、「肩を並べて神に仕える」という理想に向かって、少しずつでも進んでいる自分を感じていた。

聖書は、ただの古い書物ではない。それは、私たち一人一人に語りかけ、私たちの心を動かし、私たちを新たに作り変えていく力を持っている。私はそれを日々実感しながら、エホバの教えに従って生きることの大切さを改めて感じていた。

「エホバの知恵は、私たちを力づけ、成長させてくれる。」それは、私が聖書を調べ続ける中で感じた、確かな思いだった。そして、これからも私は、毎日のように聖書を開き、そこに書かれた言葉を自分の心にしっかりと刻みながら、歩んでいきたいと強く思った。

聖書を毎日調べることは、私にとって、何よりも重要な日課となっていた。そして、その日課を続けることで、私は少しずつ、エホバの知恵に近づいていけると信じていた。