いとなみ

春秋花壇

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スカイプをしながらゲームの中で他の女とイチャイチャしたらブチ切れられた 203

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はごろもジャスミンが艶やかな香りを携えて一つ二つと咲きはじめました。

紅い小さな蕾からまっ白なカワイイお花が咲き始める。

(赤はどこに消えちゃったのかしら)

まるで中二病の少女が反抗期が終わり

可憐な少女にジョブチェンジするように変わっていく

変化していく

成長していく

そんな煌めく一瞬を体感しながらみるくは新しい一日を迎える。

まだ闇も冷めやらぬ早朝の4時半に達也さんからSkypeが入った。

前は自分の体力気力が乏しくても達也さんと一緒に遊べることが誘われた時の

使命だと思っていた。

最近は、すべての思い込みを捨てたから自然体で居られてとっても楽。

「ごめんね、独りでゲームして」

って素直に言える。

妻となる者は、いつも夫の傍に寄り添っていなければいけないと

がんじがらめにねばならないで縛っていた鎖から解放されて行く。

4時半の連絡も達也さんの

「あろは~」

から始まり、また朝までゲームをしていたのかと思っていた。

そしたらなんと、みるくに送る為のプリンを作っていたという。

(うわー)

嬉しさのあまり、涙で瞳が濡れてくる。

(愛されている。大切にされている)

心が満たされて行く。

(ありがとう)

文字のチャットだけだけど幸せなひと時。

みるくはこれまでに舞妓の仕事をしたりして

色んな男の人を見て来たけど

恋をしたり信じたりする事はなかった。

そんな事をすれば、多くのお姉さん芸者たちのように

苦労するにきまっているもの。

そして、みるくの親も同じ人と二回も結婚したのに

二人とも不倫してネグレクトして家から出て行った。

でも、達也さんとは違っていた。

何度浮気されても何度裏切られても

大喧嘩しても離れてはまたくっついた。

そんな風に紡ぎあってこれたのに。

愛することを学ぶことができたのに。

押しつけや思い込みから解放されて本当の意味で

お互いを大切にする事を身につけられたのに……。

達也さんがマジでみるくを愛してくれるようになったから。

いままでのようなただの火遊びじゃなくなってしまったから。

だからそろそろお暇しないと……。



二人はオンラインゲームで知り合った。

達也さん38歳。

みるく25歳。

そんな設定だったような……。

(ああ、もういいです)

(だって、わたし68歳のおばあちゃんだもの)


最近は楽だな
ゲーム誘われても
「ごめん」
って素直に言えるから
Skypeしながらあなたはゲームしてる
私はガーデニングのし過ぎで
疲れて話聞きながらボーとしてる
薔薇とサボテン
声を聴きながら
まったりできる今が一番幸せ

ありがとうございます
尊敬しています💕

#カサンドラ症候群 
#DQ10 pic.twitter.com/4rKDmdIvy1


羽衣ジャスミンの花言葉は

『誘惑』『官能的な愛』『優しさを集めて』『あなたは私のもの』 花からとてもよい香りを漂わせることと、羽衣をまとったような美しい姿から、「誘惑」「官能的な愛」「優しさを集めて」という花言葉もつけられました。




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