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スカイプをしながらゲームの中で他の女とイチャイチャしたらブチ切れられた 85
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「ゆかさ~ん」
「ゆかさん」
達也さんがみるくとスカイプしてるのに別な女性の名前を連呼してる夢で目が覚める。
はー。
どんなにインナーワードに気を付けて、
顕在意識から潜在意識に声掛けしても、
実際に遭ったショックな出来事には勝てないみたい……。
事実は小説より奇なり。
あはは、まあこんなもんかな。
「先生、記憶がないんです」
「どういう記憶?」
「先月、達也さんに3度、電報してるのですが、
何故そんなことになったのかがまったくわからないのです」
「達也さんと、連絡が取れなかったから?」
「みたいなんですけど、LINE5日も未読だったり、
メールも4月3日から一通も返事が来てなかったり」
「何か送ったんじゃなかったけ?}
主治医はカルテを確かめながらビニールの幕の奥から、
話しかけてくる。
新型の感染症の対策として、
クランケと主治医の間に天幕のような透明なビニールが降ろされたいた。
診察までに、正面玄関で、体温を測り、手をアルコール消毒する。
検問しましたよの証のようにシールが衣服に張られる。
緊急事態発令は解除されたのに、第二波を予測して
この国立の精神科では対策はそのままだった。
東京23度、晴れ。
にいにいと自転車でここまで来た。
5月の爽やかな風を感じながらのサイクリングは
とても心地が好い。
毎週水曜日は、この国立の精神科を訪れる。
一人暮らしのみるくにとって、
唯一の家族のふれあいであり、
愛の補充期間だった。
先週も今週も、達也さんはスマホの電源を切った。
火曜日、愛の飢え子のようになるみるくにとって、
それはとても不可解で耐えられないほどの出来事だった。
口喧嘩をしたとか、理由がわかるのなら、
対処の仕方もあった。
でも、幸せの絶頂と思えるほど、
楽しく満ち足りてスカイプしたあくる日に突然、
電源は切られる。
みるくにすれば、戦々恐々として
何がなんだかわからない状態だった。
主治医やカウンセラー、薬局のおじ様との助言で、
出来るだけそのときの様子を小説に書いたり、
メモしたりしているのだが、
やっぱり理由がわからなかった。
先月、電報の前、みるくは達也さんに2度贈り物をしている。
なんだかわけのわからない新型の感染症の話題で持ちきりだったから、
遠くに行くこともできず、近所のお店から
一つは達也さんが小説が書けなくなっているので、
応援をこめてゼリーを送った。
少しでも元気になって欲しかったから。
もう一つは、みるくのこの小説が100万pt超えたお祝いを
お礼をこめて二人でお祝いしたかった。
ラッピングの材料も買えないまま、しかたなく気持ちをこめて送った。
なのに、突然達也さんはLINEの5日間の未読だった。
わけのわからないみるくは、電報で
「連絡をください」
と、打った。
送った品物に対して、
「ありがとう」
の言葉もなかった。
「司のツイッター見るな」
と、達也さんは言った。
だから、司さんをブロックした。
達也さんのことを出来るだけツイッターに書かないようにした。
何か言われるから、5日間の未読なのだろうか。
何か言われるから、スマホの電源を切っているのだろうか。
だとしたら、みるくは幸せを誰にも伝えられない。
いつもいつも、不幸な女を演じなければいけないのかな。
そうすれば、司さんは達也さんが誰とも話したくなくなるほど、
達也さんを責めたりしないのかな。
薬が増えた。
解離性健忘。
原因がわからなければ対処のしようもないよね。
わかっててもどうとらえ、どう対処するかわからないことはたくさんあるのだけど……。
帰り、にいにいとラーメンと餃子を食べた。
何ヶ月ぶりのにいにいとの外食だろう。
前は毎週いろんな所にいっていたのに。
やっぱり、おいしいものをおいしいねと食べられるのは
最高の贅沢だよね。
にいにが自分の持ち物から、タバコを探している。
「今日買ってあげたよね、一個だっけ。二個だっけ」
「僕、今日来たんだよ。買ってもらってないよ」
「ええええええええええ」
どうやら健忘だけではないみたい。
どうしよう……。
達也さんは帰ってきてから、
何度も何度もLINEやスカイプで話しかけてくれる。
でも、みるくは壊れかけていて返事をする気力さえない。
達也さんが、司さんの言うことに左右されて
電源を切っているのなら、司さんを大切にしてあげてください。
北海道に逢いに行く予定だったけど、取りやめにします。
去年のように、空港まで行ったのに連絡が取れないのはいやだから。
司さんとリアルであってください。
司さんは、達也さんの恋人。
みるくはただのファンでいいです。
ごきげんよう。
かなしいね。
1年たっても本当に何も変わらない。
変わったのは達也さんの相手の女性の名前だけ
「ゆかさん」
達也さんがみるくとスカイプしてるのに別な女性の名前を連呼してる夢で目が覚める。
はー。
どんなにインナーワードに気を付けて、
顕在意識から潜在意識に声掛けしても、
実際に遭ったショックな出来事には勝てないみたい……。
事実は小説より奇なり。
あはは、まあこんなもんかな。
「先生、記憶がないんです」
「どういう記憶?」
「先月、達也さんに3度、電報してるのですが、
何故そんなことになったのかがまったくわからないのです」
「達也さんと、連絡が取れなかったから?」
「みたいなんですけど、LINE5日も未読だったり、
メールも4月3日から一通も返事が来てなかったり」
「何か送ったんじゃなかったけ?}
主治医はカルテを確かめながらビニールの幕の奥から、
話しかけてくる。
新型の感染症の対策として、
クランケと主治医の間に天幕のような透明なビニールが降ろされたいた。
診察までに、正面玄関で、体温を測り、手をアルコール消毒する。
検問しましたよの証のようにシールが衣服に張られる。
緊急事態発令は解除されたのに、第二波を予測して
この国立の精神科では対策はそのままだった。
東京23度、晴れ。
にいにいと自転車でここまで来た。
5月の爽やかな風を感じながらのサイクリングは
とても心地が好い。
毎週水曜日は、この国立の精神科を訪れる。
一人暮らしのみるくにとって、
唯一の家族のふれあいであり、
愛の補充期間だった。
先週も今週も、達也さんはスマホの電源を切った。
火曜日、愛の飢え子のようになるみるくにとって、
それはとても不可解で耐えられないほどの出来事だった。
口喧嘩をしたとか、理由がわかるのなら、
対処の仕方もあった。
でも、幸せの絶頂と思えるほど、
楽しく満ち足りてスカイプしたあくる日に突然、
電源は切られる。
みるくにすれば、戦々恐々として
何がなんだかわからない状態だった。
主治医やカウンセラー、薬局のおじ様との助言で、
出来るだけそのときの様子を小説に書いたり、
メモしたりしているのだが、
やっぱり理由がわからなかった。
先月、電報の前、みるくは達也さんに2度贈り物をしている。
なんだかわけのわからない新型の感染症の話題で持ちきりだったから、
遠くに行くこともできず、近所のお店から
一つは達也さんが小説が書けなくなっているので、
応援をこめてゼリーを送った。
少しでも元気になって欲しかったから。
もう一つは、みるくのこの小説が100万pt超えたお祝いを
お礼をこめて二人でお祝いしたかった。
ラッピングの材料も買えないまま、しかたなく気持ちをこめて送った。
なのに、突然達也さんはLINEの5日間の未読だった。
わけのわからないみるくは、電報で
「連絡をください」
と、打った。
送った品物に対して、
「ありがとう」
の言葉もなかった。
「司のツイッター見るな」
と、達也さんは言った。
だから、司さんをブロックした。
達也さんのことを出来るだけツイッターに書かないようにした。
何か言われるから、5日間の未読なのだろうか。
何か言われるから、スマホの電源を切っているのだろうか。
だとしたら、みるくは幸せを誰にも伝えられない。
いつもいつも、不幸な女を演じなければいけないのかな。
そうすれば、司さんは達也さんが誰とも話したくなくなるほど、
達也さんを責めたりしないのかな。
薬が増えた。
解離性健忘。
原因がわからなければ対処のしようもないよね。
わかっててもどうとらえ、どう対処するかわからないことはたくさんあるのだけど……。
帰り、にいにいとラーメンと餃子を食べた。
何ヶ月ぶりのにいにいとの外食だろう。
前は毎週いろんな所にいっていたのに。
やっぱり、おいしいものをおいしいねと食べられるのは
最高の贅沢だよね。
にいにが自分の持ち物から、タバコを探している。
「今日買ってあげたよね、一個だっけ。二個だっけ」
「僕、今日来たんだよ。買ってもらってないよ」
「ええええええええええ」
どうやら健忘だけではないみたい。
どうしよう……。
達也さんは帰ってきてから、
何度も何度もLINEやスカイプで話しかけてくれる。
でも、みるくは壊れかけていて返事をする気力さえない。
達也さんが、司さんの言うことに左右されて
電源を切っているのなら、司さんを大切にしてあげてください。
北海道に逢いに行く予定だったけど、取りやめにします。
去年のように、空港まで行ったのに連絡が取れないのはいやだから。
司さんとリアルであってください。
司さんは、達也さんの恋人。
みるくはただのファンでいいです。
ごきげんよう。
かなしいね。
1年たっても本当に何も変わらない。
変わったのは達也さんの相手の女性の名前だけ
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