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春秋花壇

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婚約破棄されたオリオン

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きらめく星々の宴

ささやく空の祭典

天蓋が聞こえるか

風は優しいか

凛とした空気の中

思わず深呼吸

ぽっかり三日月

昇るオリオン

冬の大三角

一番明るいシリウス

縦に伸びる淡い光の帯

天の川

満天の星空を仰ぎながら

野宿したら風邪ひいちゃうかな

オリオン座流星群は明るい流星群のひとつ。

毎年10月19日から23日の間に東の空で見られる。 

オリオン座の中でふたご座との境界付近に放射点がある。

比較的速度が速いため、明るい流星が多くみられる。 

母天体はハレー彗星で、約3000年前のハレー彗星の塵による。

今年はオリオン座流星群が今日10月21日(水)15時頃に活動のピークを迎えた。

悠久の時を越えて、今光が届く。

今、見えているものがすでにないなんて

とても不思議な気分だ。

情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) を

利用して、量子テレポーテーションを行えば、

時は止まってしまい、瞬時に移動できるという。

満天の星空の流れ星にどんな願いをこめるのだろう。

オリオンは、おませで好色だった。

キヤス島の王(オイノピオーン)の娘(メロペー)に一目ぼれした。

オリオンは、得意の狩りに出掛けては獲物を彼女に献上し結婚を申し込んだ。

島の野獣がいなくなるほど貢ぎ物をしたのだ。

オイノピオーンは、島を荒し廻っているライオンを退治することを条件に、

娘との結婚を承諾した。

オーリーオーンは難なくライオンを殴り殺し、その皮を王への贈り物にした。

オイノピオーン王は、結婚の約束を履行せず、オーリーオーンをこの件ではぐらかし続けた。

「婚約破棄か!」

怒ったオリオンは、力ずくで、メロペーを犯した。

オイノピオーン王は、父である酒の神ディオニューソスに頼んで

オーリーオーンを泥酔させ、彼の両眼を抉り取って盲目にし海岸に捨てた。

なんとも、神らしくない話だよね。

オリオンは、女運がない。

最初の妻は、ボイオーティアで暮らしていたときに

シーデー(柘榴の意)という大変美しい娘を妻に迎えたのだが、

シーデーは、非常に高慢で、

『私の美しさは、全知全能の神ゼウス様の妻ヘーラーよりも美しい』と述べ、

ヘーラーにより冥府(タルタロス)へと落とされてしまう。

悪役令嬢 みたいな女だよね。

鏡の法則、引き寄せの法則からすると、

考えられないような二つの結末。

粗暴だとされるが、礼を尽くし、

一人の女を心を尽くして愛そうとするところは、

涙さえ誘う。

幸せと不幸せは、50/50。

長所もあれば、短所もある。

長所をフォーカスしてくれる人がひとりでもいたら、

運命も変わったのかもしれない。

短絡的な見方をされてしまう彼にも問題があったのかも。

これじゃあ、ちっとも胸キュンしないね。

恋の話を書くには、エネルギーが要るんだね。

オリオンに同化、共感できない今日のわたくしは、

少し休んだほうがよさそうだ。

心がついていかない。

まあ、生きていればいろいろあるさ。

願わくは、この続きを書き足すことができますように。

朝になって、少し元気を取り戻せたみたいなので、

続きにチャレンジしてみようかな。

というわけで、婚約破棄された挙句、

両目をつぶされて、海岸に投げ捨てられたオリオン。

もっと、いい女に出会えると👍。

ちゃんと、彼を愛してくれて大切にしてくれるような人。

じゃじゃーん。

やっぱり、悪いことばかりはなかった。

東の国に行き、太陽神であるヘーリオスが海の神であるオーケアノスから

昇るとき、その光を目に受ければ、再び目が見えるようになるであろう。

と、身動き出来ずにうずくまっているオリイオンはつげられる。

遥か東のエーゲ海北部にあるレームノス島にむかう。

いきなり目が見えなくなったんだから、大変な苦労だったでしょうね。

卓越した鍛冶技術を持つ単眼の巨人キュクロープスの槌の音を頼りに、

必死でレームノス島にたどり着いた。

鍛冶場からケーダリオーンをさらって、彼を肩に乗せ案内してもらって

オーケアノスの果てまでたどり着いた。

エーオース(暁)がオリオンを見て、恋に落ちる。

おお、今度こそ素敵な女性だと👍。

幸せになれると👍。

ヘーリオス(太陽神)がオリオンの目を治した。

えぐり去られたはずなのに、治癒するんだからすごいですよね。

さすが、神話。

曙の女神エーオースとの恋に夢中になったオリオンは、

何故か、エーオースと恋愛中なのに、

アトラースの娘プレイアデス七姉妹に恋し彼女等を追い掛け回した。

エーオースの仕事は夜明けを告げることなのだが、やきもちなのか

オリアンに早くあいたいために仕事を早々ときりあげてしまう。

夜明けの時間が短くなったのを狩りの女神アルテミスは不審に思い、

エーオースの宮殿がある世界の東の果てまで様子を見にやってきて

オリアンにであう。

運命的な出会い、オリオンは、エーオース、プレイアデスから

心変わりをし、アルテミスと熱愛状態。

クレータ島に渡り、穏やかに暮らしていた。

このまま、永遠に幸せが続けばいいのに。

アルテミスの兄アポローンはオーリーオーンの乱暴な性格を嫌い、

純潔を司る処女神・アルテミスに恋は許されないとして二人の仲を認めなかった。

オリオンの基に毒サソリを放つ(このサソリは、オーリーオーンが動物たちを

狩り尽くす事を懸念したガイアの放った刺客との説もある)

驚いたオリオンは、海へと逃げた。

アポローンは海の中を頭だけ出して歩くオーリーオーンを示して、

「アルテミスよ、弓の達人である君でも、

遠くに光るあれを射ち当てることは出来まい」

と逃げるオーリーオーンを指差した。

遠くてオリオンだと認識できなかったアルテミスは、

「私は確実に狙いを定める弓矢の名人。容易い事です」

とアポローンの挑発に乗って、弓を引いた。

さすが那須与一じゃなかった。アルテミス。

見事、命中して愛するオリオンは、死んでしまった。

土左衛門となって、浜辺に打ち上げられたオリオンを見て、

アルテミスは、神としての仕事を忘れるほど悲しんだ。

この時のアルテミスの驚き、悲しみ。

神も人間も弱い鎖のつなぎ目から崩れ去ってしまう。

粗暴という彼の特質、裏返せば勇気があるということだろうか。

コインは、円形であり、長方形である。

長所を見てくれる神も人もなかなかいないのだろうか。

とても、残念だ。

死者も蘇らせるという名医アスクレーピオスのもとを訪ね、

オリオンを生き返らせてくれるようにと懇願するのだが、

冥府の王ハーデースが反対でその願いは聞き入れられなかった。

アルテミスは、あきらめることができず、大神ゼウスの基に行き、

「オーリーオーンを空に上げてください。

さすれば私が銀の車で夜空を走って行く時、

いつもオーリーオーンに会えるから」

と、誓願嘆願懇願するのです。

ゼウスは、アルテミスの願いを聞き入れ、

オリオンは月に一度会いに来るアルテミス(月神)を楽しみに待って

夜空の星座となっのだ。

「毎日、オリオンあなたとの狩が楽しみだった」

女は思い出だけでも生きられる。

オリオンは、アルテミスの心の中で今も生き続けているのだろうか。

あ・い・た・い


海神ポセイドーンの子とされているが、

不遇な彼をかわいそうに思った神が、

死後天に昇ってオリオン座となり、

宿敵のさそり座と共に夜空を永遠に廻っているのだろうか。

ひょっとしたら、オリオンは、人間の女の美しさに魅せられ、

肉の体をつけて舞い降りできた堕天使と人間の子供。

巨人ネフィルムだったかもしれないね。

彼らの粗暴さゆえに、聖書の神はノアの箱舟の大雨を地上にもたらし、

天の水門を開けられたのだから……。
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