いとなみ

春秋花壇

文字の大きさ
上 下
1 / 1,511

婚約破棄 債務不履行でございます。

しおりを挟む
睦月、如月と冬真っ盛りへと加速していく今日この頃、

皆様にはいかがお過ごしですか。

冬の垂れ込めた重い雲が幾重にも重なり、

冬季うつ病になりそうでございます。

風は関東の空っ風。

アンド、ビル風。

あまりの突風に、動物愛護のわたくしでもファーコートが欲しくなるような

寒さでございます。

もちろん、お金があまりないので、

兎の毛皮くらいで我慢するしかないんでございますよ。

テンやミンクなんて贅沢は口が避けても申し上げられません。

こんな貧乏なわたくしにも、最近はとても便利な下着が売られているのでございます。

汗が冷えて風邪をひかないよう、吸湿発熱性の高いものを選びたいとおもっております。

繊維が水分を吸収することで発熱する機能性

汗をかいた後の肌冷えを防いでくれたら、

嬉しゅうございます。

保温性に優れ、肌触りのいい素材を選びます。

繊維の素材には、大きく分けて天然繊維と化学繊維の2種類が

ございます。

この時期ですから、静電気のことも考慮に入れながら

賢いお買い物にしたいと思うのです。

綿や毛、シルクなどの天然素材は、基本的に吸湿性に優れています。

中でも毛は特に吸湿性が高く、保温性も高いのだそうです。

お金がないならないなりに、ファッションと機能性を楽しみたいのでございます。

とりあえず、これで寒さはしのげるかしら。

あ、話はまったく変わりますが、

どうも、わたくしには、今はやっている小説投稿サイトのブームが

理解できないのでございます。

あ、申し送れました。

わたしくしのなまえは、「早寝 早起き」 

基、「早根 早苗」と、申します。

没落セレブでございます。

わたくしは、この度、小笠原 有希人さまと、

婚約をしておりましたが、破棄されることとなりました。

理由は、いまひとつわからないのでございます。

わたくしは、看護の学校にいっておりましたが、

婚約したときに先方の小笠原様から、

花嫁修業をして欲しいという申し出があり、

承諾して、お茶、お花、日舞、長唄、清元、常磐津、

マナー教室、ダンス教室とめまぐるしいスケジュールをこなしてまいりました。

わたくしの明るい未来は、婚約により、かなり変化したものと思われます。

わたくしなりに努力してきたつもりではいるのですが、

破棄されてはいたしかたございません。

これから、わたくしは新宿にある法テラスにいって、

違法に婚約破棄された旨を弁護士に相談してこようかと思っているのでございます。

だって、考えても見てくださいませ。

イエスの時代には、婚約破棄は、離婚と同等にみなされて、

マリアの夫となるヨセフは心優しい人だったので、

わざわざ結婚をして、子どもを生んでから離縁しようとするくらい

大切なことなんですのよ。

ご理解いただけるでしょうか。

さて、先方の小笠原 有希人さまですが、

わたくしは、一度しかお会いしたことがございません。

たった一度お会いしただけで、婚約破棄されたのでは、

わたくしとしても、今後、どのように考え、

生きていけばよいのか、わからないではございませんか。

ということで、早速、予約をして、担当弁護士に相談いたします。

婚約、婚約破棄に対して直接、法律で明記はされておりません。

だんだん、めんどくさくなってきて、

なかったことにしたくなってまいります。

わたくしは、お金が欲しいわけではございません。

ただ、いとも簡単に人生を左右されるような問題を

一方的に決定されてしまうことに憤りを感じているのでございます。

と、いうことで、弁護士に着手金を払い、

慰謝料を請求することとなりました。

それが驚くことに、着手金、調査量込みで50万円で、

支払われた損害額が、50万円なんです。

これでは、わたくしの交通費は持ち出しですわ。

それでも、シャーデンフロイデ。

ざまあみろができたので、納得しております。

Ps,

昨日の月は半影月食も伴って、

美しいウルフムーンでございました。

わたくしは、裁判が無事成功したことを

お祝いして、弁護士さんとご一緒にタピオカミルクティーを

月を眺めながら飲みました。

月の雫の祝福で、担当弁護士から結婚を申し込まれました。

お受けする所存でございます。

太宰治の斜陽のように没落セレブでも

立ち居振る舞いも小笠原流ではんなりとしていれば

それはそれで男の人が守ってあげたいと思われるのかもしれませんが、

この小説を書いている今も、

玄米フレークをどんぶりに入れ、

ネスカフェのエクセラを牛乳でといたものに

生クリームの残りをかけて食べているわたくしには

あの小説のお母様のようにはひらりと一さじを

食べることができません。

神様から、お借りしている体だと思って

自分をしつけていけたらと思っております。

躾、体が美しいと書きますの。

素敵な女になれるかしら。

꒰* ॢꈍ◡ꈍ ॢ꒱.*˚‧

うふ。



皆様もお風邪など召されませんように、

ご自愛くださいませ。



ありがとうございました。








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

季節の織り糸

春秋花壇
現代文学
季節の織り糸 季節の織り糸 さわさわ、風が草原を撫で ぽつぽつ、雨が地を染める ひらひら、木の葉が舞い落ちて ざわざわ、森が秋を囁く ぱちぱち、焚火が燃える音 とくとく、湯が温かさを誘う さらさら、川が冬の息吹を運び きらきら、星が夜空に瞬く ふわふわ、春の息吹が包み込み ぴちぴち、草の芽が顔を出す ぽかぽか、陽が心を溶かし ゆらゆら、花が夢を揺らす はらはら、夏の夜の蝉の声 ちりちり、砂浜が光を浴び さらさら、波が優しく寄せて とんとん、足音が新たな一歩を刻む 季節の織り糸は、ささやかに、 そして確かに、わたしを包み込む

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

感情

春秋花壇
現代文学
感情

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

陽だまりの家

春秋花壇
現代文学
幸せな母子家庭、女ばかりの日常

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

生きる

春秋花壇
現代文学
生きる

処理中です...