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大江山いく野の道の遠ければまだふみも見ずあまの橋立

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大江(おおえ)山いく野の道の遠ければまだふみも見ずあまの橋立(金葉集 雑 550)
    小式部内侍(こしきぶのないし ?~1025 橘道貞・和泉式部の娘)


第一章:都を離れて

平安時代前期、藤原道長の全盛期。華やかな京の都には、多くの貴族たちが暮らしていました。

そんな中、小式部内侍は、橘道貞の娘として生まれました。母は、歌人として知られる和泉式部です。

小式部内侍は、幼い頃から歌に秀でていました。10代後半になると、一条天皇の后である藤原定子の女官となりました。

定子のサロンには、多くの歌人や貴族が集まっていました。そこで小式部内侍は、藤原宣孝と出会い、恋に落ちます。

宣孝は、左大臣藤原宣旨の息子であり、容姿端麗な貴公子として知られていました。二人は互いに惹かれ合い、密かに逢瀬を重ねていました。

しかし、二つの家柄の違いから、彼らの恋は許されませんでした。周囲の反対にもかかわらず、二人は愛を貫こうとします。

第二章:試練と決断

ある日、宣孝は左遷され、地方の官職に就きます。小式部内侍は、宣孝との別れを悲しみながらも、女官としての務めを果たすために宮中に残りました。

しかし、宣孝との恋が噂となり、小式部内侍は定子の怒りを買ってしまいます。定子は、小式部内侍を宮中から追い出すことを決意します。

絶望した小式部内侍は、出家を決意します。しかし、母である和泉式部は、娘の幸せを願って、出家を思いとどまらせます。

和泉式部は、小式部内侍に再婚を勧めます。そして、地方の豪族である大江公時との縁談が持ち上がります。

公時は、学識豊かで誠実な人物として知られていました。小式部内侍は、公時の人柄に惹かれ、結婚を決意します。

第三章:新たな人生

小式部内侍は、公時との結婚生活を幸せに過ごします。二人は、多くの子供に恵まれ、夫婦仲良く暮らしました。

公時は、小式部内侍の歌の才能を認め、彼女の創作活動を支えました。小式部内侍は、多くの歌を詠み、歌人として高い評価を得ます。

しかし、小式部内侍は宣孝への想いを忘れられずにいました。宣孝への恋は、彼女の歌にも色濃く表れています。

第四章:永遠の想い

ある日、小式部内侍は宣孝との再会を果たします。二人は、長い年月を経て再会を果たし、互いの変わらぬ愛を確認し合います。

しかし、二人は再び別れざるを得ませんでした。宣孝は、地方の官職に就いており、都に戻ることは許されませんでした。

小式部内侍は、宣孝への想いを胸に、歌人として活動を続けます。そして、多くの名作を残しました。

小式部内侍は、50代後半でこの世を去りました。彼女の死後も、その歌は人々に愛され続け、日本文学史上重要な人物の一人として称賛されています。

この小説は、小式部内侍の生涯を題材にしたフィクションです。史実とは異なる部分もありますが、彼女の歌に込められた想いを表現しようとしました。

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