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見習い騎士に喰われたら(エロ)
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歳下見習い従者ワンコ騎士攻め、発情、泡プレイ、媚薬アロマ、素股、嫉妬、上書き、潮吹き(リクエスト回)。
モリゾ男爵に、夜会に招待された。
「え?私?行かないわよそんな針の筵。」
アンジュに聞けばばっさり切り捨てられる。
「だよなぁ。」
招待状をひらひらさせながら軽いため息をついた。
これは完全な挑発か、試金石だろうな。
アンジュが行かないほうが良いのは確かだろう。
まだ正式発表されるまでは時間があるとはいえ、今回の事は耳の早い社交界にはもう知れ渡っているはずだ。
それはアンジュ宛の手紙が激減した事からもわかる。
アンジュは追放の公表までは体調不良で休んでる事になっているが、よく交流していたはずの同世代の令嬢たちからすら案じる手紙もこない。
送っても読まれないと思ってるのもあるのだろう。普通の貴族なら、追放が内定したら名誉のために正式発布されるまでにさっさと伝手を頼って他国に亡命するものだ。
その時間が作れるように発表まで時間を設けるのが政府の最期の慈悲といえる。
こんなに長々留まってるのはうちくらいなものだ。
まあ、俺のわがままなんだけど。
「俺は行くぞ。いいだろう?」
「いいけど、平気?状況似たようなものじゃない。」
確かに俺は、側から見たら妹の危機を助けられず手をこまねいていた情けない兄に見えるだろう。それか、妹を聖女に仕立て上げた黒幕に思われているかもしれない。
呼ばれてノコノコ行けば、妹を切り捨てて上位貴族にへつらう冷酷な兄か、ただの鈍感バカに見えるのかな。
「でも、最終的にはモリゾ男爵の誤解も解かないと円満に聖女をやめて二人で国を去れないだろ。
向こうの招待は快く受けて敵意はないことを示さないとな。」
それに、懸念はもう一つある。
俺は差し向かいに座る彼に視線を向けた。
「ピーター。君には一緒に来てほしいな。」
「はい!行きます。」
ピーターがリンゴを剥く手を止めて嬉しそうに笑う。
気掛かりは俺たちが国を去った後のピーターの処遇である。
ピーターはうちで働く使用人だが、辺境領の近くの地域を治めるオーギュスト子爵の跡取り息子だ。
その子爵が、父が円卓の騎士として王都に上るときにピーターを従者として雇うように願い出たのである。
地方貴族の子息が大金を叩いて都で剣の腕や教養を磨くのはよくある。
それを給金がもらえる形で送り込んで、少しでも費用を浮かせたいという子爵のちゃっかりした魂胆だった。
いくらこちらの名目は伯爵階級といえ、よくまあ大事な長男をど田舎領主に預けたと思う。
父も付き合いがあり断れず、4年前にピーターを連れて上京した。
つまり、ピーターはうちで雇ってはいるが、子爵家の手前こちらの都合で勝手に解雇したり所領に帰したりするのもまずいのだ。
今彼は仕事をしながら士官学校にも通っていて、まだ学期も残っている。
せめて卒業までは、同等以上の給与で雇ってくれるところを探してあげるのが責任ってもんだ。
だからこそ、今日の場でピーターが気に入った先に雇ってくれないか頼もう作戦である。
まだ若いがよく気も付くし見た目も爽やかで腕も立つ青年だ。
きっと彼はどこに出しても気に入られるだろう。
俺はピーターを連れて男爵の屋敷に向かった。
夜会は屋敷のホールで行われていた。
華やかなパーティ会場には見知った顔がいくつもある。
俺達が入ると、騒ついていた場内が少し静まり、視線が突き刺さる。
あーあ。やっぱり好奇の的か。
さっと会場を見回して男爵を探す。
あ、いたいた。
俺はにこやかな表情で彼に近づいた。
「モリゾ男爵様、ご機嫌麗しく。」
友好的な声音で話しかけると、他の貴族と話していた彼がこちらを向く。
少し驚いた顔をしたが、すぐに口角を上げて笑みを作った。
サルバド男爵と対照的な、細身でしなやかな印象の男だ。
無愛想な感じではないものの右目につけたモノクルが知的だけど冷たい印象を少し醸している。
「ボナロッティ辺境伯殿。来て下さらないかと思いましたよ。」
男爵は目を細めて言った。
「まさか。こんな素敵な催しより優先する用事などありません。ここにいる素敵な紳士淑女の皆様にお会い出来るのを楽しみにしていました。」
そう答えて周りを見回して微笑む。
興味半分で俺たちのやりとりを見ていた貴族たちから笑い声が漏れ、場の空気が和らいだ。
「もちろん、男爵にお会い出来るのもですよ。」
モリゾ男爵とも目を合わせてにっこり笑うのも忘れない。
男爵は笑いかえすでもなくコホンと咳払いをした。
わざとらし過ぎて演技を見抜かれたのかもしれない。
「ともあれ、楽しんでいってください。歓迎しますよ。」
男爵の言葉に、行く末を見守っていた周りの貴族も興味を失いそれぞれの会話に戻っていった。
まあ、これで多少は居心地も良くなるだろう。
敵対していないことが示せたからアンジュのことを話すために後日訪問もしやすくなった。
あとは今日はピーターの売り込みに専念しよう。
隣に付いてくるピーターを見れば、何か機嫌が悪いようだ。
彼は素直だからとてもわかりやすい。
「ピーター、どうしたブスッとして。」
「……あんな笑いかけなくてもいいじゃないですか。」
「何で?いいじゃないか歓迎して貰えたんだから。愛想は大事なんだぞ。ほら、君もこっちにいる間にたくさん知り合いを作ったら、オーギュスト子爵が喜ぶんじゃないか?」
ピーターは武芸を磨くために熱心に学校には通うが、こういう場では連れてきてもずっと俺やアンジュにくっついていて積極的に顔を広げようとしない。
良かれと思ってレオやラルフに会わせた事もあるけど、俺の横でムッと黙ってるだけだったので二度目はなかった。
いい子なんだけど、ちょっと人付き合いが苦手なのかもしれない。
「別に、俺はミゲル様がいるからいいです。」
うーん。慕ってくれるのは嬉しいけどこれからはそうもいかないからなぁ。
「あのな、ピーター…。」
「ボナロッティ様、オーギュスト様」
俺がピーターに説教をかまそうとした時、顔見知りのご令嬢に話しかけられた。
「な
「何か御用ですか?」
俺の言葉を遮ってピーターが返す。
俺と彼女の間に立つようにして彼女に向き合った。
ピーターに見つめられた令嬢が少し頬を染める。
お、何かいい感じだな。彼女は確かピサロ侯爵の姪だ。
これはピーターを売り込むチャンスかもしれない。
「向こうで即興詩の発表会をしますの。それで、お二人もご一緒にいかが?」
「結構です。」
あっさり断るピーター。がっかりする令嬢。
あーもう!ピーターの人見知りが出てしまった。
俺との間に割り込むくらい令嬢が気になってるくせに。
「楽しそうですね。では私は行きますので二人で行きましょうか?」
俺は敢えてそういった。
「なっ。では私も行きます。」
ピーターが慌てて食いついてくる。
しめしめ。やきもちとはわかりやすい奴だ。
「よし、じゃあみんなで行きますか。おやぁ?あそこにモリゾ男爵家のベル嬢がいますね。
私は挨拶をしてきますので、お二人は先に行っていてください。」
俺は慌てるピーターに「うまくやれよ」とニッカリと笑うと輪を外れてベル嬢の元に向かった。
「ご機嫌よう、ベル嬢。」
俺はベル嬢に近づいて話しかけた。
彼女は話しかけたのが俺だとわかると、少しびっくりした顔をした。
「あら、ボナロッティ様。今晩は。
来るとは思いませんでしたわ。」
少しハスキーな声で彼女が言う。
ブルネットの巻き毛を豊かに結い上げて、大きく開いたデコルテから張りのある胸が膨らみを惜しげもなく見せている。
ドレスは最新流行っている腰の上の方で細く締めて括れさせるスタイルだ。
ややつり目で長い睫毛が彩る瞳が勝気そうに細められた。
彼女を囲んでいる男性貴族達がその微笑みにため息をついたのが分かる。
「なぜ?こんなに楽しい場なのに。」
俺はニッコリと笑いかける。
彼女が少し目を見開いた。
「怒っていませんの?アンジュ様の代わりに私が聖女になってしまって。ヴァン王の正妃にも私がなりますのよ。」
ベル嬢の言葉に周りの貴族が青褪めてこちらを見やる。
ストレートな物言いに俺も面食らった。
「怒ってはいませんよ。聖女の仕事も、正妃として国に尽くすのも、アンジュであれば十分務まるものと私は思いますが、他に務まる方がいるならどちらかが担えば足りることです。」
俺が真面目に言うと、ずいっと顔を寄せられる。
いきなりの接近に少したじろぐが、負けずに見つめ返す。
ふわりと香った彼女の匂いが、アンジュがいつも作ってくれる俺のサシェの匂いと似ていることに気付いた。
「嘘は吐いてなさそうですわね。」
「はあ。」
ちょっと、離れてほしい。
後ろの貴族達の視線が刺さって痛い。
彼女はそれを気にせずぐいぐい近づいて来て、ふと眉根を寄せた。
「ごめんなさいね。私は、どうしても王の妃になりたいのですわ。誰でもいいなんて言い方よしてくださいな。」
「え?」
他の誰にも聞こえないように囁かれた言葉を、俺は辛うじて聞き取った。
「ミゲルじゃないか。」
後ろから声を掛けられて振り返る。
ラルフだった。隣にレオもいる。
ベル嬢はそれでついと体を離して貴族達との会話に戻ってしまった。
「ラルフ、レオ、君たちも来ていたのか。久しぶりだな。」
もう少しベル嬢に話を聞きたかったが、もう無理そうだと判断して二人に声を掛ける。
「何していたんだ。近すぎるじゃないか。」
ラルフから鋭く問われる。
「今夜はモリゾ男爵の主催だろう。彼女にも挨拶していたんだ。」
ちゃんと匂いチェックはしたし、臭くはないはず。
「偉いねぇ。気まずくない?」
レオが面白そうに聞いてくる。
「平気だ。悪い娘じゃないと思った。」
何となく感じた印象だけど。
「君はあんなタイプが好みなのか?」
「ちょっと隙がありすぎだよねぇ。」
は?と思っていると、あっという間に人気のない個室に連れ込まれてまた散々二人に弄ばれてしまった。
********
最悪だ。
帰りの馬車で揺られながら思う。
宴そっちのけで盛ってきた二人の相手にもグッタリしたし、それを人んちの屋敷でやらかしたことにも気疲れしたし、何より目の前のピーターだ。
すっっっごく機嫌が悪い。もう、馬車に乗ってから一言も口きいてくれない。
後で合流すると言って長時間放置した俺が悪いのだけど。
どうにか二人から解放されてピーターの所に戻ったら、こちらの話を聞く前から顔をしかめて帰りたいと言い出した。
どっちが主人かわからない状況だが、ここまで綺麗に拗ねられてしまっては彼の次の働き先を探す所じゃない。
仕方がないので今帰路についている。
チラチラとピーターの様子を伺うけど、開けた窓から外を見つめたままだ。
こんなに怒っているピーターを初めて見た。
どうしたもんかと頭を抱えているうちに、何とか家に着いた。
「あれ、早かったのね。おかえりなさい。大丈夫だった?」
帰るとアンジュが部屋着で出迎える。
「ああ。」
アンジュを安心させるために笑顔で答えた。
「ミゲル様、お風呂に入って下さい。」
俺の帽子やステッキを受け取ったピーターに促されて内心どきりとする。
確かに、情事の後簡単に拭いてしかいないからサッパリしたいけど、ピーターにバレてるわけはないよな?
「あ、ああ。」
「兄さん、私が沸かした湯がまだ残ってるはずだからそれ使って。」
ピーターが台所に湯を取りに行ったので、俺は浴室に風呂の支度をしに行った。
「あの、ピーター、自分でやるから……。」
「お手伝いします。」
「は、はい。」
湯船に浅く湯を張った後、出て行くと思ったピーターはなぜか残って俺の入浴に立ち会っている。
出て行く気配がないので諦めて服を脱いで湯船に入った。
いくら使用人とはいえ、俺は身の回りのことはだいたい自分でするのでピーターに裸を見られるのは初めてだ。
ちょっと恥ずかしい。
アンジュの残り湯だから量が少ないのか湯は骨盤くらいまでしかないので、上半身なんか丸晒しだ。
「なあ、それいい匂いだな。どこで買ったんだ?」
恥ずかしさをごまかすため、バスタブの横で熱湯と水を混ぜて掛け湯を作っているピーターに聞いてみる。
俺が指したのはらさっき彼が部屋の隅に装置を置いて焚き始めたアロマオイルのことだった。
先程から甘くていい香りが充満していて、すうっと深呼吸して楽しむ。
「買ってません。先程のピサロ家のお嬢様が下さいました。」
お湯を作り終わったピーターが桶を持ってバスタブに座る俺の横に来る。
「ええ、じゃあ俺に使ったらダメだろう。」
せっかく仲良くなったプレゼントかもしれないのに。
何だピーターも中々やるじゃないか。
「大事な人が最近他の男の臭いをさせて帰ってくるのが辛いって話したら、使ってみなさいって言ってくれたんです。」
「え?んぁっ、ひゃあぁっ」
ぴしゃっ、つつーっ
お湯をたっぷり含んだ海綿を肩の上から絞られて湯が体を流れると、指で敏感なところを愛撫されているような感覚がして思わず声が出てしまった。
何だこれ、肌がすごく敏感になってる。
身じろぐと湯船の水が揺れて肌を撫でた。
その感覚にすらゾクゾクしてしまう。
「うぅっ、なん、これ、はぁ、へんっ、だ……。」
パタパタパタっ、じゃぷっ
「ふっ、ん、んあぁっ」
ピーターが海綿で肌を撫でる。
水の落ちる感触やふわふわの海綿が肌をこする感覚がびっくりするくらい気持ちがいい。
さっきから体が熱くて、性器に熱がたまっていく。
さっきレオやラルフに精をもらったばかりなのに、飢餓感が増した。
ヤバい、もう勃ってきた。ピーターが見てるのに……。
「せっかく初めて2人だけで夜会に行ったのに」
ピーターの小さい声がする。
ぱしゃっ、ぬりゅぬりゅ、する
「ひぁっ、はっ、んんっ、はぁっ」
今度は石鹸で泡立った彼の手が肌を撫でてきた。
器用に海綿で泡だてながら、出来た泡を俺の体に塗りつけていく。
「ミゲル様は他の奴らにばっか笑いかけるし、俺を置いてどっか行っちゃうし。」
するる、ぴんっ
「んはぁっ」
肌を撫でる手が、すでに尖り始めた乳首に引っかかった。
普段なんともない肌でさえ性感帯になってるくらいの体は、少し乳首が手に弾かれただけで大袈裟に快感を拾ってくる。
「帰ってきたと思ったらあいつらの臭いプンプンさせてるし。ちゃんと洗って落とさないと。こことか。」
ぴんっ、ぴんっ、くりくりくり
「んひゃあ、んん゛っ、あっ、あぁっ」
ぬるぬるした手で弾かれて押しつぶすように揉まれる。
思わず体が跳ねて捩れた。
「逃げちゃだめです。洗えないじゃないですか。ここも、変な跡いっぱいついてる。あいつら、許せない。」
海綿で鎖骨あたりをゴシゴシこすられた後に、ピーターの頭が降りてきてちゅうっとそこに吸い付かれた。
そういえば、さっき2人にも散々吸い付かれたところだ。
「あっ、いったぁ、んぁっ、あ、ん…」
ぢゅ、ぢゅうっ、くにくにっ、くりゅっ
強い力で吸われて思わず痛さに視界に広がる亜麻色の頭に縋り付く。
でも頭は離れていかなくて、次々にちゅうちゅうと場所を変えて吸い立てた。
痛くて声を上げるとぬるついた手で乳首を揉み込まれて、痛いのと気持ちがいいのが同時に来て訳が分からなくなる。
「はっ、やば、熱い……」
吐き出すようなピーターの言葉と衣擦れの音をぼんやりと聞いていたら、服を脱いだピーターがバスタブに入ってきた。
湯船はそれなりの大きさだが、男2人が入るとだいぶ窮屈になる。
俺の腰をまたぐように膝立ちになったピーターの股間を見ると、綺麗な色をした性器が腹に付きそうなくらい反り返っていた。
耳まで赤くなった顔は、見たことのない熱のこもった瞳でこちらを見下ろしている。
初めて見るその表情にドキリとした。
「ミゲル様、触られたとこ、全部ちゃんと洗いますから、教えてください。」
海綿に石鹸を擦り付けて泡だてながらピーターが言う。
そんな恥ずかしいことピーターに言える訳ない。
けど体はズクズクして刺激を求めている。
触られたと言えば、疼くところをピーターが触れてくれるのだろうか。
「ほら、洗えないじゃないですか。早く。どこ触られたんですか?」
「はぁ、ち、ちくび……」
俺は誘惑に負けて甘く疼く部分を口にした。
くしゅっ、わしゃわしゃ
「んはぁっ、はっ、あぁっ」
泡だらけの海綿が乳首全体を包み込んで撫で回す。
交互にそれをされて、胸を突き出すように背中が反った。
「他は?」
くしゅくしゅと乳首を擦りながらピーターが尋問を続ける。
「んっ、はぁ、ちん、こ」
俺が言うと、ピーターはゴクリと生唾を飲み込んだ。
俺の膝を片方ずつ持ち上げて腰を膝立ちしている自分の腿に乗せる。重心が不安定になった俺はバスタブに預けてた上体を起こしてピーターの首に腕を回した。
パスタブの中に座ったピーターに乗りかかる体勢になる。
浅い湯船に浸っていた性器がピーターの前に晒された。
勃起した先端が皮から飛び出ている様をまじまじと見られて顔が熱くなる。
わしゃわしゃ、くしゅっ
「あぁっ、ん、はあ、んっ」
泡のついた海綿で猛った局部を撫でられて甘い刺激に頭がクラクラした。
ときおり海綿の繊維質な部分が先端の敏感なところを引っ掻く感触がたまらない。
亀頭をくりくりと撫でられたり、海綿で竿を包んで上下に擦ったりと、ただ洗う以上の意図を持ってるとしか思えない不埒な動きにビクビク体が震える。
途中から、俺が特に反応するのに気付いたのか先端ばかりを重点的に撫でられるようになった。
「あっ、あっ、やめっ、もうでなっ、からぁっ」
くしゅくしゅっ、しゅっ、すりすりすり
ピーターの手は俺が止めるのも無視して亀頭をずっと刺激している。
「あ゛あ゛、なに、これぇ、おかしっ、ひうぅ」
びゅっ、びしゃびしゃっ、びちゃっ
夜会で散々レオとラルフにイかされた後だったからもう何も出ないと思ったが、先っぽばかりを責められていると尿意と射精感が混ざったような感覚が湧いてきてとうとう先端から水みたいなものが噴き出した。
その瞬間が射精と同じくらい気持ちよくて腰がガクガク痙攣する。
「すごっ、何ですか今の。お漏らし?」
ピーターが無邪気に聞いてくる。
尿ではないと思いたいが、感じた排尿感や吹き出した精液と思えないものを見るとあまり自信がない。
ひょっとさしたら本当に漏らしたのだろうか。
情けない。
「ちがっ、わかん、ない、ごめ、んなさっ」
恥ずかしくて涙が出てくる。
「ミゲル様、大丈夫ですよ。俺にはどんなところを見せてもいいんです。」
ミゲルが俺の目元にキスして滲んだ涙を舐めた。
優しいその動きに少し気分が落ち着く。
「ほら、こっちも綺麗にしましょう。」
ぬぷっ
石鹸の滑りを使ってピーターの指が尻の穴に入り込んで来た。
既に散々慣らされたそこは簡単にピーターの長い指を飲み込む。
「んはぁ!あっ、ん、んぁぁ」
そこもやっぱり凄く敏感になっていて、中を擦られる度にビクビクしてしまった。
ピーターは指を抜いては水で濡らし、また濡れた指を中に突き込んで内壁を洗うように動かす。
そうして中で縦横無人に暴れる指に翻弄される。
「あっ、ピーター、も、欲しぃ」
とうとう本能に抗えなくなって俺はピーターに強請った。
「何がですか?」
尻を弄られながら一段と低い声で耳元で囁かれる。
いつもと全然違う声音に背中が震えた。
「んっ、ピーターの、これぇ」
手を伸ばして彼の反り返った怒張に触れ、先端が先走りで塗るついているのに更に興奮した。
「……何で欲しいんですか?」
何でって、そんなの決まってる。
「俺ぇ、淫魔だからっ、精、食べたい……!」
「……駄目です。あげません。俺、餌じゃないので。」
ピーターはそうバッサリ告げて膝に乗せた俺を仰向けに押し倒した。
パシャンと水が跳ねてまたバスタブの背に凭れる形になる。
そのまま両膝を揃えて足を持ち上げられた。
体が折り曲げられて閉じた腿裏が天を向く。
ぬぷっ
「んっ」
ぴったり閉じた脚に固い感触が当たり、ずっぷり捩じ込まれた。
ピーターが俺の太腿に腰を押しつけるように被さっているので、それがピーターの性器なんだとわかる。
ずぷっ、ぱちゅんっ、ぬっ、ずぷん
太腿にパンパンと腰が打ち付けられる度、固いものがごりゅごりゅ太腿の間を行き来する。
「あっ、やだぁ、入れてっ、やぁ」
太腿に来てるものが中に欲しくて、俺はなりふり構わず嫌々と首を振って懇願した。
敏感になった肌は太腿を擦られるだけでも快感を拾って更に体に熱が燻っていく。
「食事なら、他所でしてください。はぁっ、俺、嫌だけど、これからは我慢します。それってただの食事だから。」
ずぷっずぷっ、ばちゅっ
「んっはぁ、あっ、んっ」
「でも、誰かがあなたを好きになるのは嫌です。あなたが誰かを好きになるのも。お願い、俺を置いていかないで……。」
ばちゅん、ぱんぱんぱんっずぷぅっ
「はぁっ、あっ、ん゛っ、ん…あ…」
「くっ」
びゅるるるっびゅびゅっびゅーっ
俺が欲しがったものをピーターは俺の脚の間に吐き出した。
ダラダラと流れて水に溶けていく。
最後に荒く息をする俺の口にキスが降ってきた。
口の中で舌を擦り合わせると満たされなかった飢餓感が少し和らぐ気がする。
尻と肌への刺激でまた勃起していた中心をキスの最中に優しく扱かれて、俺はあっという間に大分薄くなった精液を吐き出した。
(つづく)
モリゾ男爵に、夜会に招待された。
「え?私?行かないわよそんな針の筵。」
アンジュに聞けばばっさり切り捨てられる。
「だよなぁ。」
招待状をひらひらさせながら軽いため息をついた。
これは完全な挑発か、試金石だろうな。
アンジュが行かないほうが良いのは確かだろう。
まだ正式発表されるまでは時間があるとはいえ、今回の事は耳の早い社交界にはもう知れ渡っているはずだ。
それはアンジュ宛の手紙が激減した事からもわかる。
アンジュは追放の公表までは体調不良で休んでる事になっているが、よく交流していたはずの同世代の令嬢たちからすら案じる手紙もこない。
送っても読まれないと思ってるのもあるのだろう。普通の貴族なら、追放が内定したら名誉のために正式発布されるまでにさっさと伝手を頼って他国に亡命するものだ。
その時間が作れるように発表まで時間を設けるのが政府の最期の慈悲といえる。
こんなに長々留まってるのはうちくらいなものだ。
まあ、俺のわがままなんだけど。
「俺は行くぞ。いいだろう?」
「いいけど、平気?状況似たようなものじゃない。」
確かに俺は、側から見たら妹の危機を助けられず手をこまねいていた情けない兄に見えるだろう。それか、妹を聖女に仕立て上げた黒幕に思われているかもしれない。
呼ばれてノコノコ行けば、妹を切り捨てて上位貴族にへつらう冷酷な兄か、ただの鈍感バカに見えるのかな。
「でも、最終的にはモリゾ男爵の誤解も解かないと円満に聖女をやめて二人で国を去れないだろ。
向こうの招待は快く受けて敵意はないことを示さないとな。」
それに、懸念はもう一つある。
俺は差し向かいに座る彼に視線を向けた。
「ピーター。君には一緒に来てほしいな。」
「はい!行きます。」
ピーターがリンゴを剥く手を止めて嬉しそうに笑う。
気掛かりは俺たちが国を去った後のピーターの処遇である。
ピーターはうちで働く使用人だが、辺境領の近くの地域を治めるオーギュスト子爵の跡取り息子だ。
その子爵が、父が円卓の騎士として王都に上るときにピーターを従者として雇うように願い出たのである。
地方貴族の子息が大金を叩いて都で剣の腕や教養を磨くのはよくある。
それを給金がもらえる形で送り込んで、少しでも費用を浮かせたいという子爵のちゃっかりした魂胆だった。
いくらこちらの名目は伯爵階級といえ、よくまあ大事な長男をど田舎領主に預けたと思う。
父も付き合いがあり断れず、4年前にピーターを連れて上京した。
つまり、ピーターはうちで雇ってはいるが、子爵家の手前こちらの都合で勝手に解雇したり所領に帰したりするのもまずいのだ。
今彼は仕事をしながら士官学校にも通っていて、まだ学期も残っている。
せめて卒業までは、同等以上の給与で雇ってくれるところを探してあげるのが責任ってもんだ。
だからこそ、今日の場でピーターが気に入った先に雇ってくれないか頼もう作戦である。
まだ若いがよく気も付くし見た目も爽やかで腕も立つ青年だ。
きっと彼はどこに出しても気に入られるだろう。
俺はピーターを連れて男爵の屋敷に向かった。
夜会は屋敷のホールで行われていた。
華やかなパーティ会場には見知った顔がいくつもある。
俺達が入ると、騒ついていた場内が少し静まり、視線が突き刺さる。
あーあ。やっぱり好奇の的か。
さっと会場を見回して男爵を探す。
あ、いたいた。
俺はにこやかな表情で彼に近づいた。
「モリゾ男爵様、ご機嫌麗しく。」
友好的な声音で話しかけると、他の貴族と話していた彼がこちらを向く。
少し驚いた顔をしたが、すぐに口角を上げて笑みを作った。
サルバド男爵と対照的な、細身でしなやかな印象の男だ。
無愛想な感じではないものの右目につけたモノクルが知的だけど冷たい印象を少し醸している。
「ボナロッティ辺境伯殿。来て下さらないかと思いましたよ。」
男爵は目を細めて言った。
「まさか。こんな素敵な催しより優先する用事などありません。ここにいる素敵な紳士淑女の皆様にお会い出来るのを楽しみにしていました。」
そう答えて周りを見回して微笑む。
興味半分で俺たちのやりとりを見ていた貴族たちから笑い声が漏れ、場の空気が和らいだ。
「もちろん、男爵にお会い出来るのもですよ。」
モリゾ男爵とも目を合わせてにっこり笑うのも忘れない。
男爵は笑いかえすでもなくコホンと咳払いをした。
わざとらし過ぎて演技を見抜かれたのかもしれない。
「ともあれ、楽しんでいってください。歓迎しますよ。」
男爵の言葉に、行く末を見守っていた周りの貴族も興味を失いそれぞれの会話に戻っていった。
まあ、これで多少は居心地も良くなるだろう。
敵対していないことが示せたからアンジュのことを話すために後日訪問もしやすくなった。
あとは今日はピーターの売り込みに専念しよう。
隣に付いてくるピーターを見れば、何か機嫌が悪いようだ。
彼は素直だからとてもわかりやすい。
「ピーター、どうしたブスッとして。」
「……あんな笑いかけなくてもいいじゃないですか。」
「何で?いいじゃないか歓迎して貰えたんだから。愛想は大事なんだぞ。ほら、君もこっちにいる間にたくさん知り合いを作ったら、オーギュスト子爵が喜ぶんじゃないか?」
ピーターは武芸を磨くために熱心に学校には通うが、こういう場では連れてきてもずっと俺やアンジュにくっついていて積極的に顔を広げようとしない。
良かれと思ってレオやラルフに会わせた事もあるけど、俺の横でムッと黙ってるだけだったので二度目はなかった。
いい子なんだけど、ちょっと人付き合いが苦手なのかもしれない。
「別に、俺はミゲル様がいるからいいです。」
うーん。慕ってくれるのは嬉しいけどこれからはそうもいかないからなぁ。
「あのな、ピーター…。」
「ボナロッティ様、オーギュスト様」
俺がピーターに説教をかまそうとした時、顔見知りのご令嬢に話しかけられた。
「な
「何か御用ですか?」
俺の言葉を遮ってピーターが返す。
俺と彼女の間に立つようにして彼女に向き合った。
ピーターに見つめられた令嬢が少し頬を染める。
お、何かいい感じだな。彼女は確かピサロ侯爵の姪だ。
これはピーターを売り込むチャンスかもしれない。
「向こうで即興詩の発表会をしますの。それで、お二人もご一緒にいかが?」
「結構です。」
あっさり断るピーター。がっかりする令嬢。
あーもう!ピーターの人見知りが出てしまった。
俺との間に割り込むくらい令嬢が気になってるくせに。
「楽しそうですね。では私は行きますので二人で行きましょうか?」
俺は敢えてそういった。
「なっ。では私も行きます。」
ピーターが慌てて食いついてくる。
しめしめ。やきもちとはわかりやすい奴だ。
「よし、じゃあみんなで行きますか。おやぁ?あそこにモリゾ男爵家のベル嬢がいますね。
私は挨拶をしてきますので、お二人は先に行っていてください。」
俺は慌てるピーターに「うまくやれよ」とニッカリと笑うと輪を外れてベル嬢の元に向かった。
「ご機嫌よう、ベル嬢。」
俺はベル嬢に近づいて話しかけた。
彼女は話しかけたのが俺だとわかると、少しびっくりした顔をした。
「あら、ボナロッティ様。今晩は。
来るとは思いませんでしたわ。」
少しハスキーな声で彼女が言う。
ブルネットの巻き毛を豊かに結い上げて、大きく開いたデコルテから張りのある胸が膨らみを惜しげもなく見せている。
ドレスは最新流行っている腰の上の方で細く締めて括れさせるスタイルだ。
ややつり目で長い睫毛が彩る瞳が勝気そうに細められた。
彼女を囲んでいる男性貴族達がその微笑みにため息をついたのが分かる。
「なぜ?こんなに楽しい場なのに。」
俺はニッコリと笑いかける。
彼女が少し目を見開いた。
「怒っていませんの?アンジュ様の代わりに私が聖女になってしまって。ヴァン王の正妃にも私がなりますのよ。」
ベル嬢の言葉に周りの貴族が青褪めてこちらを見やる。
ストレートな物言いに俺も面食らった。
「怒ってはいませんよ。聖女の仕事も、正妃として国に尽くすのも、アンジュであれば十分務まるものと私は思いますが、他に務まる方がいるならどちらかが担えば足りることです。」
俺が真面目に言うと、ずいっと顔を寄せられる。
いきなりの接近に少したじろぐが、負けずに見つめ返す。
ふわりと香った彼女の匂いが、アンジュがいつも作ってくれる俺のサシェの匂いと似ていることに気付いた。
「嘘は吐いてなさそうですわね。」
「はあ。」
ちょっと、離れてほしい。
後ろの貴族達の視線が刺さって痛い。
彼女はそれを気にせずぐいぐい近づいて来て、ふと眉根を寄せた。
「ごめんなさいね。私は、どうしても王の妃になりたいのですわ。誰でもいいなんて言い方よしてくださいな。」
「え?」
他の誰にも聞こえないように囁かれた言葉を、俺は辛うじて聞き取った。
「ミゲルじゃないか。」
後ろから声を掛けられて振り返る。
ラルフだった。隣にレオもいる。
ベル嬢はそれでついと体を離して貴族達との会話に戻ってしまった。
「ラルフ、レオ、君たちも来ていたのか。久しぶりだな。」
もう少しベル嬢に話を聞きたかったが、もう無理そうだと判断して二人に声を掛ける。
「何していたんだ。近すぎるじゃないか。」
ラルフから鋭く問われる。
「今夜はモリゾ男爵の主催だろう。彼女にも挨拶していたんだ。」
ちゃんと匂いチェックはしたし、臭くはないはず。
「偉いねぇ。気まずくない?」
レオが面白そうに聞いてくる。
「平気だ。悪い娘じゃないと思った。」
何となく感じた印象だけど。
「君はあんなタイプが好みなのか?」
「ちょっと隙がありすぎだよねぇ。」
は?と思っていると、あっという間に人気のない個室に連れ込まれてまた散々二人に弄ばれてしまった。
********
最悪だ。
帰りの馬車で揺られながら思う。
宴そっちのけで盛ってきた二人の相手にもグッタリしたし、それを人んちの屋敷でやらかしたことにも気疲れしたし、何より目の前のピーターだ。
すっっっごく機嫌が悪い。もう、馬車に乗ってから一言も口きいてくれない。
後で合流すると言って長時間放置した俺が悪いのだけど。
どうにか二人から解放されてピーターの所に戻ったら、こちらの話を聞く前から顔をしかめて帰りたいと言い出した。
どっちが主人かわからない状況だが、ここまで綺麗に拗ねられてしまっては彼の次の働き先を探す所じゃない。
仕方がないので今帰路についている。
チラチラとピーターの様子を伺うけど、開けた窓から外を見つめたままだ。
こんなに怒っているピーターを初めて見た。
どうしたもんかと頭を抱えているうちに、何とか家に着いた。
「あれ、早かったのね。おかえりなさい。大丈夫だった?」
帰るとアンジュが部屋着で出迎える。
「ああ。」
アンジュを安心させるために笑顔で答えた。
「ミゲル様、お風呂に入って下さい。」
俺の帽子やステッキを受け取ったピーターに促されて内心どきりとする。
確かに、情事の後簡単に拭いてしかいないからサッパリしたいけど、ピーターにバレてるわけはないよな?
「あ、ああ。」
「兄さん、私が沸かした湯がまだ残ってるはずだからそれ使って。」
ピーターが台所に湯を取りに行ったので、俺は浴室に風呂の支度をしに行った。
「あの、ピーター、自分でやるから……。」
「お手伝いします。」
「は、はい。」
湯船に浅く湯を張った後、出て行くと思ったピーターはなぜか残って俺の入浴に立ち会っている。
出て行く気配がないので諦めて服を脱いで湯船に入った。
いくら使用人とはいえ、俺は身の回りのことはだいたい自分でするのでピーターに裸を見られるのは初めてだ。
ちょっと恥ずかしい。
アンジュの残り湯だから量が少ないのか湯は骨盤くらいまでしかないので、上半身なんか丸晒しだ。
「なあ、それいい匂いだな。どこで買ったんだ?」
恥ずかしさをごまかすため、バスタブの横で熱湯と水を混ぜて掛け湯を作っているピーターに聞いてみる。
俺が指したのはらさっき彼が部屋の隅に装置を置いて焚き始めたアロマオイルのことだった。
先程から甘くていい香りが充満していて、すうっと深呼吸して楽しむ。
「買ってません。先程のピサロ家のお嬢様が下さいました。」
お湯を作り終わったピーターが桶を持ってバスタブに座る俺の横に来る。
「ええ、じゃあ俺に使ったらダメだろう。」
せっかく仲良くなったプレゼントかもしれないのに。
何だピーターも中々やるじゃないか。
「大事な人が最近他の男の臭いをさせて帰ってくるのが辛いって話したら、使ってみなさいって言ってくれたんです。」
「え?んぁっ、ひゃあぁっ」
ぴしゃっ、つつーっ
お湯をたっぷり含んだ海綿を肩の上から絞られて湯が体を流れると、指で敏感なところを愛撫されているような感覚がして思わず声が出てしまった。
何だこれ、肌がすごく敏感になってる。
身じろぐと湯船の水が揺れて肌を撫でた。
その感覚にすらゾクゾクしてしまう。
「うぅっ、なん、これ、はぁ、へんっ、だ……。」
パタパタパタっ、じゃぷっ
「ふっ、ん、んあぁっ」
ピーターが海綿で肌を撫でる。
水の落ちる感触やふわふわの海綿が肌をこする感覚がびっくりするくらい気持ちがいい。
さっきから体が熱くて、性器に熱がたまっていく。
さっきレオやラルフに精をもらったばかりなのに、飢餓感が増した。
ヤバい、もう勃ってきた。ピーターが見てるのに……。
「せっかく初めて2人だけで夜会に行ったのに」
ピーターの小さい声がする。
ぱしゃっ、ぬりゅぬりゅ、する
「ひぁっ、はっ、んんっ、はぁっ」
今度は石鹸で泡立った彼の手が肌を撫でてきた。
器用に海綿で泡だてながら、出来た泡を俺の体に塗りつけていく。
「ミゲル様は他の奴らにばっか笑いかけるし、俺を置いてどっか行っちゃうし。」
するる、ぴんっ
「んはぁっ」
肌を撫でる手が、すでに尖り始めた乳首に引っかかった。
普段なんともない肌でさえ性感帯になってるくらいの体は、少し乳首が手に弾かれただけで大袈裟に快感を拾ってくる。
「帰ってきたと思ったらあいつらの臭いプンプンさせてるし。ちゃんと洗って落とさないと。こことか。」
ぴんっ、ぴんっ、くりくりくり
「んひゃあ、んん゛っ、あっ、あぁっ」
ぬるぬるした手で弾かれて押しつぶすように揉まれる。
思わず体が跳ねて捩れた。
「逃げちゃだめです。洗えないじゃないですか。ここも、変な跡いっぱいついてる。あいつら、許せない。」
海綿で鎖骨あたりをゴシゴシこすられた後に、ピーターの頭が降りてきてちゅうっとそこに吸い付かれた。
そういえば、さっき2人にも散々吸い付かれたところだ。
「あっ、いったぁ、んぁっ、あ、ん…」
ぢゅ、ぢゅうっ、くにくにっ、くりゅっ
強い力で吸われて思わず痛さに視界に広がる亜麻色の頭に縋り付く。
でも頭は離れていかなくて、次々にちゅうちゅうと場所を変えて吸い立てた。
痛くて声を上げるとぬるついた手で乳首を揉み込まれて、痛いのと気持ちがいいのが同時に来て訳が分からなくなる。
「はっ、やば、熱い……」
吐き出すようなピーターの言葉と衣擦れの音をぼんやりと聞いていたら、服を脱いだピーターがバスタブに入ってきた。
湯船はそれなりの大きさだが、男2人が入るとだいぶ窮屈になる。
俺の腰をまたぐように膝立ちになったピーターの股間を見ると、綺麗な色をした性器が腹に付きそうなくらい反り返っていた。
耳まで赤くなった顔は、見たことのない熱のこもった瞳でこちらを見下ろしている。
初めて見るその表情にドキリとした。
「ミゲル様、触られたとこ、全部ちゃんと洗いますから、教えてください。」
海綿に石鹸を擦り付けて泡だてながらピーターが言う。
そんな恥ずかしいことピーターに言える訳ない。
けど体はズクズクして刺激を求めている。
触られたと言えば、疼くところをピーターが触れてくれるのだろうか。
「ほら、洗えないじゃないですか。早く。どこ触られたんですか?」
「はぁ、ち、ちくび……」
俺は誘惑に負けて甘く疼く部分を口にした。
くしゅっ、わしゃわしゃ
「んはぁっ、はっ、あぁっ」
泡だらけの海綿が乳首全体を包み込んで撫で回す。
交互にそれをされて、胸を突き出すように背中が反った。
「他は?」
くしゅくしゅと乳首を擦りながらピーターが尋問を続ける。
「んっ、はぁ、ちん、こ」
俺が言うと、ピーターはゴクリと生唾を飲み込んだ。
俺の膝を片方ずつ持ち上げて腰を膝立ちしている自分の腿に乗せる。重心が不安定になった俺はバスタブに預けてた上体を起こしてピーターの首に腕を回した。
パスタブの中に座ったピーターに乗りかかる体勢になる。
浅い湯船に浸っていた性器がピーターの前に晒された。
勃起した先端が皮から飛び出ている様をまじまじと見られて顔が熱くなる。
わしゃわしゃ、くしゅっ
「あぁっ、ん、はあ、んっ」
泡のついた海綿で猛った局部を撫でられて甘い刺激に頭がクラクラした。
ときおり海綿の繊維質な部分が先端の敏感なところを引っ掻く感触がたまらない。
亀頭をくりくりと撫でられたり、海綿で竿を包んで上下に擦ったりと、ただ洗う以上の意図を持ってるとしか思えない不埒な動きにビクビク体が震える。
途中から、俺が特に反応するのに気付いたのか先端ばかりを重点的に撫でられるようになった。
「あっ、あっ、やめっ、もうでなっ、からぁっ」
くしゅくしゅっ、しゅっ、すりすりすり
ピーターの手は俺が止めるのも無視して亀頭をずっと刺激している。
「あ゛あ゛、なに、これぇ、おかしっ、ひうぅ」
びゅっ、びしゃびしゃっ、びちゃっ
夜会で散々レオとラルフにイかされた後だったからもう何も出ないと思ったが、先っぽばかりを責められていると尿意と射精感が混ざったような感覚が湧いてきてとうとう先端から水みたいなものが噴き出した。
その瞬間が射精と同じくらい気持ちよくて腰がガクガク痙攣する。
「すごっ、何ですか今の。お漏らし?」
ピーターが無邪気に聞いてくる。
尿ではないと思いたいが、感じた排尿感や吹き出した精液と思えないものを見るとあまり自信がない。
ひょっとさしたら本当に漏らしたのだろうか。
情けない。
「ちがっ、わかん、ない、ごめ、んなさっ」
恥ずかしくて涙が出てくる。
「ミゲル様、大丈夫ですよ。俺にはどんなところを見せてもいいんです。」
ミゲルが俺の目元にキスして滲んだ涙を舐めた。
優しいその動きに少し気分が落ち着く。
「ほら、こっちも綺麗にしましょう。」
ぬぷっ
石鹸の滑りを使ってピーターの指が尻の穴に入り込んで来た。
既に散々慣らされたそこは簡単にピーターの長い指を飲み込む。
「んはぁ!あっ、ん、んぁぁ」
そこもやっぱり凄く敏感になっていて、中を擦られる度にビクビクしてしまった。
ピーターは指を抜いては水で濡らし、また濡れた指を中に突き込んで内壁を洗うように動かす。
そうして中で縦横無人に暴れる指に翻弄される。
「あっ、ピーター、も、欲しぃ」
とうとう本能に抗えなくなって俺はピーターに強請った。
「何がですか?」
尻を弄られながら一段と低い声で耳元で囁かれる。
いつもと全然違う声音に背中が震えた。
「んっ、ピーターの、これぇ」
手を伸ばして彼の反り返った怒張に触れ、先端が先走りで塗るついているのに更に興奮した。
「……何で欲しいんですか?」
何でって、そんなの決まってる。
「俺ぇ、淫魔だからっ、精、食べたい……!」
「……駄目です。あげません。俺、餌じゃないので。」
ピーターはそうバッサリ告げて膝に乗せた俺を仰向けに押し倒した。
パシャンと水が跳ねてまたバスタブの背に凭れる形になる。
そのまま両膝を揃えて足を持ち上げられた。
体が折り曲げられて閉じた腿裏が天を向く。
ぬぷっ
「んっ」
ぴったり閉じた脚に固い感触が当たり、ずっぷり捩じ込まれた。
ピーターが俺の太腿に腰を押しつけるように被さっているので、それがピーターの性器なんだとわかる。
ずぷっ、ぱちゅんっ、ぬっ、ずぷん
太腿にパンパンと腰が打ち付けられる度、固いものがごりゅごりゅ太腿の間を行き来する。
「あっ、やだぁ、入れてっ、やぁ」
太腿に来てるものが中に欲しくて、俺はなりふり構わず嫌々と首を振って懇願した。
敏感になった肌は太腿を擦られるだけでも快感を拾って更に体に熱が燻っていく。
「食事なら、他所でしてください。はぁっ、俺、嫌だけど、これからは我慢します。それってただの食事だから。」
ずぷっずぷっ、ばちゅっ
「んっはぁ、あっ、んっ」
「でも、誰かがあなたを好きになるのは嫌です。あなたが誰かを好きになるのも。お願い、俺を置いていかないで……。」
ばちゅん、ぱんぱんぱんっずぷぅっ
「はぁっ、あっ、ん゛っ、ん…あ…」
「くっ」
びゅるるるっびゅびゅっびゅーっ
俺が欲しがったものをピーターは俺の脚の間に吐き出した。
ダラダラと流れて水に溶けていく。
最後に荒く息をする俺の口にキスが降ってきた。
口の中で舌を擦り合わせると満たされなかった飢餓感が少し和らぐ気がする。
尻と肌への刺激でまた勃起していた中心をキスの最中に優しく扱かれて、俺はあっという間に大分薄くなった精液を吐き出した。
(つづく)
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