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 ベルトを完全に外して前立てを寛げると、下に履いた猿股ごと一気に足から引き抜かれる。

「こっちも可愛いよ。」

 勃ち上がったそこに顔を近づけて言われた。
 その言い方に勝手に含みを感じて羞恥が更に増す。

 僕はオメガだからか、あまりちんこが成長してない。
 精通した頃くらいから、形も大きさも同じままだ。

 独りになって内風呂に結構お金が掛かると気付いてから銭湯に挑戦したことがあるけど、初めて行った時知らない人にそれをからかわれたので今は家で体を流すだけにしている。

「ぁんっ……小さくて、情けない?」

 銭湯で投げかけられた言葉を口にしてみる。

「まさか。綺麗でエッチで最高のおちんちんだよ。……それ、誰かに言われたの?私にしか見せちゃいけないおちんちん見せたの?誰に?」

 強めに握り込まれて、先っぽにぐりっと爪を立てられる。皮に埋もれた鈴口に爪がめり込んでピリっとした刺激が走った。

「ひぁっ……せ、銭湯に一回行っただけっ、その時に他のお客さんに言われて……。」

「その銭湯潰す。」

「だっ、だめだっ」

 冗談なんだろうけど、言い方が全然冗談に聞こえない。

「そっか。そうだね。そこを潰しても麟太の裸を見た客が消え失せるわけじゃないもんね。ちょっと記録を詳しく調べるから、後でいつ頃行ったか教えてね?失礼なこと言った野郎の風貌もね?」

 何か教えちゃいけない気がすごくする。それに、記録って何……

「あと、麟太君が二度とそんな隙のある事をしないように、麟太君のここがどれだけエッチなところなのか今から教えてあげる。」

 銭湯行くのって隙のある事!?
 腑に落ちない僕を無視して、麒臣君が僕の太ももを抱えるように足の間にうつ伏せで寝そべると、目の前の僕のちんこをパクッと咥えてしまった。

「わあっ……麒臣くっ……んンぁっ!……あんっ…」

 小さい僕のそれが、麒臣君の熱い口内にすっぽり納められて柔らかい舌をねっとりと這わされる。
 普段発情期の時くらいしか自慰をしないので、刺激に慣れていないちんこが初めての舌の感触に狂乱したようにピクピク震えて反応した。

 器用な舌が先端まである包皮の中に入り込んで直接に亀頭の表面を撫で始めると、強すぎる感覚に更に訳が分からなくなる。
 自分でする時は刺激が強過ぎるから、皮を剥いて触ったりはしない。

「あ゛んっ!……だっ、だめぇ……つよしゅぎっ、かわっ…ハァ…、んぁあンっ……むいちゃ……ん゛んっ!」

 訴えたらちゅぱっ、と口が離れたから止めてくれたのかと思ったら、麒臣君は目の前で震える皮を指で丁寧に剥き下ろして更に中身を露出させるとまたかぷりと口にくわえた。

 ペロペロ、くちゅくちゅちゅっ、ぐりゅりゅりゅぅっ

 むき出しの亀頭が執拗に舐め回されて先端を捏ね回される刺激は痛いくらいなのに一気に射精感が高まった。

「ひぅ゛ぅっ……やらってっ…あぁっんっ……ん゛んっ、でるぅっ……でちゃっ……はあぁぁ゛んっっ……!!」

 背中を反らせて股間を麒臣君に押し付けるような体勢でピュクっと射精るまで追い詰められた。
 イくときも麒臣君の口から解放されなくて、全部熱い口の中に吐き出すことになる。

 脱力したところで、やっとズルっと萎えたちんこが麒臣君の口から吐き出された。

「ほらね、麟太君のここは触られるとこんな風にエッチになっちゃうから、私以外に見せちゃだめなんだよ。わかった?分からないなら分かるまでするけど。」

 これを続けられては敵わないので、働かない頭で必死に頷く。

「偉いねぇ。じゃあ、せっかくだから、このまま赤ちゃん作る練習もしよっか?」

 練習といわれて、胸がぎゅっとなる。

「はぁっ……練習じゃなくて、麒臣君の赤ちゃん…孕ませて……。」

 つい本音が出てしまった。

「……嬉しいけど、今は発情期じゃないから練習だけだよ。」

「じゃあ……次の発情期の時は種付けエッチ、してくれる?」

 上体を起こして下の方にいる麒臣君を見つめる。

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