パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３１日 ２－３

コバはとにかくタチの悪いかまってちゃんで、あげく執念しつこい。
欲求不満が溜まってくると、その時の恋人や、好きな奴に執拗に絡むんだよ。
具合の悪いフリ、業と失敗したり、リンチに合った後からはＰＴＳＤの発症までやりだした。嘘じゃないんだが大げさなのだ。手段の選ばなさは時として殺意を呼びかねないんじゃないかと俺は思っていた位だ。
場合によっては、嫌がらせをして自分が殴られてでもとにかく構って貰おうとするのだ。
本当にタチが悪い。
アイツ、そう言えば、俺と一緒に行動していた時も、数ヶ月に一回はブチ切れて見せないと病気になったり、やたらと琢美をいびり始めていた。
「そうか、真性のドMだったか」
「しかもかなり病的なドMだな、何せ俺達は、このフロアの常連だからな」
高岡が部屋のマジックミラーを指さして、外の三番目のフロアを示した。
フロアでは、相変わらず俺には理解出来ない宴が繰り広げられていた。
「うぇ・・VIPルームのチャーターをしただけじゃねぇのかよ」
俺は『ゲー』っと吐き気を催したジェスチャーをして見せた。
「際限がなくてな、こっちが引っ張られ無い様に気をつけるのが大変な位だぜ」
高岡刑事は投げやりに言って、一口グラスの中の液体を口に含んだ。
俺達の会話がひと段落した所で、琢美が会話に混ざって来た。
「それで当のコバ君はどうしたんですか？」
高岡刑事は、琢美の質問に言葉で答える代わりに、手元のリモコンを俺達がいる部屋のゴシック調の家具の一つに向けて何やらボタンを操作した。
すると、その家具は観音開きに開いて、扉はクルリと半回転して、家具の両サイドへ収まった。
家具の中には大型モニターが置かれていて、その画面には、
「何だありゃ」
「やだ！コバ君？！」
とんでもない姿・・・というか、状態になったコバが映し出されていた。