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5歳編

お父様への感謝②

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「お父様、家族のみんな、聞いてください。
先程レオンお兄様が、レオンお兄様より私の方が賢い、と仰っていましたが、
それは当たり前のことなんです。
普通の人は私の方が賢いはずがない、と思うでしょう。
ですが、それには理由があるのです。
今はその理由はお伝えすることは出来ませんが、時が来ればお伝えしたいと思います。
なので、理由についてはそれまでは触れないでほしいです。
お父様、
お父様は、私達のことを一番に考えて下さり、私達に何かあったら一番に行動に移してくださる方だと思います。
それは、私にとっては、とても嬉しいことです。
ですが、それにより、お父様が行うはずだったことが出来なくなる、お父様が担うはずだったことが他の人になる。
そうすると、他の人に迷惑をかけてしまいます。
お父様は国の宰相です。
そのような人が個人の行動で他人に迷惑をかけるなどあってはいけないことだと私は思います。
なので、お父様には、もう少し我慢するということを学んでいただきたいと思います。
お母様、
お母様は、いつも私達を優しさで包んでくれます。
それは、私達にとっては温かい、気持ちいい気分にさせてくれます。
ですが、それは、言い方を変えれば甘えてしまっているということになります。
これからもお母様に甘えることになってしまえば、成長することができません。
私達は今、アランお兄様からジュリアまで七歳から二歳という年齢差はあると思いますが、
色んなことを見て成長します。
その時に、これはしちゃいけないこと、これはしてもいいこと、これをすれば喜んでもらえる、など自分で判断し、行動に移します。
その中で、お母様が、してはいけないことを許してしまえば、私達はこれはしていいことだ、と思い、大人になってから、私達の場合は社交界に出るような歳になったときにそのようなことをして、他の人に迷惑をかけてしまいます。
なので、お母様には、子供には優しさだけではなく厳しさも必要だと考えていただきたいと思います。
アランお兄様やレオンお兄様、そして、アルベルトとジュリア
私は、みんなには、時に異質に見えてしまう時があると思います。
それは、私が本来なら持っては行けないことを持っているからなので当たり前のことです。
もし、成長するにつれて、スカーレットはお姉様は変だ、気味悪い、と思うことがあればそのまま私に伝えてもらって構いません。
ですが、私のせいでみんなが辛い思いをした時は、その事も言ってください、みんなに辛い思いをさせた人の名前も含めて、そしたら、その人を懲らしめて差し上げますから。
そして、私は、どんな事があっても、みんながどんな事をしても、みんなの味方です。
それだけは忘れないでください。
お父様、お母様には厳しいことを言いましたが、私がお父様とお母様が嫌いという訳ではありません。
お父様とお母様を嫌いになることは一生ないことだと思います。
それに、私は、お父様、お母様、アランお兄様、レオンお兄様、アルベルト、ジュリア、
というとても素敵な人達が家族だということに誇りを思います。
みんなには、これから迷惑をかけることがあると思いますが、どうかこれからもよろしくお願いします。
スカーレットより。」
ふぅー。読み終わりました。
それに、読んだことで覚悟もつきましたし。
私の思いがちゃんとみんなに伝わったのかは分かりませんが、私がみんなに伝えたいことは言いましたし、きっと伝わっているでしょう!



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
愚者の声
「うぉぉぉぉおおおおお!!
スカーレット様が!スカーレット様が!あんなことを思っていたなんて!
感動したよおおおおお!!
あ、読者の皆さんこんにちは。皆さんもスカーレット様があんなこと考えていたなんてびっくりですよね!?
それに、スカーレット様が途中で前世のことをカミングアウトするのかとヒヤヒヤしました。
まあ、結局しませんでしたが。
あ、あと、こんな形で言うのはおかしいと思いますが、お気に入り1900突破しました!
ありがとうございます!!
これからも皆さんに楽しく読んでいただけるよう努力しますのでよろしくお願いします!!
それでは、これからスカーレット様とお茶会があるのでさようなら!!」






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