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最終章 僕が来る前に戻った……のか?

15 祝典と舞踏会

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 馬車で城に着くと僕らだけの控室に通され、文官の方に説明を受けた。

「緊張する」
「しなくていい。みんな見知った顔だ」
「そうだけどさあ」

 僕はブツブツ文句たれていた。こんなの初めでどうしたらいいか分からないんだもの。かたやアンジェは慣れてるのか、優雅にメイドさんからお茶を淹れてもらい、飲んでいる。

「アンジェーッ」
「うるさいクルト。お前もお茶飲んで落ち着け」
「でも……」
「いいから座れ」

 部屋の中をうろついてブツブツ言ってたからついに叱れて、僕は仕方なくソファに座った。

「いいから俺の横にいればいい」
「うん……」
「今説明されたようにすればいいんだから」
「うん……」

 そんな時間を過ごしていると迎えが来て、謁見の間の大広間の大扉の前。

「アンジェ……口から心臓でそう」
「なら口閉じとけ」

 僕は緊張を解そうとスーハースーハーしていたら、大扉が開いた。もう逃げられないとアンジェと緊張しながら真ん中の赤絨毯を、アンジェと腕を組んで歩く。みんなの視線に怯えて生きた心地がしない。みんなの目が怖い。
 キョロキョロしないように歩いていると、ピコピコ動くリーヌス様たちが目に端に見えた。リーヌス様は軽く手を上げて指をヒラヒラ。声なき声で「頑張れぇ」ってふたりの口が動いて、ちょっと嬉しくて緊張が緩んだんだ。友だちとはなんてありがたいんだ。

 そのまま歩いて御座の前に跪き、王の口上と宰相様の説明をふたりで聞いた。それが終わって立ち上がり、会場の方を向くと、国中から集まった貴族で会場はが埋まっていた。みんなの目が怖くて、冷や汗が!こんな体験は前世でもなかったよ!王が上段から、

「白と黒の夫婦が今この時誕生するのは、神の采配なのだ。我らは良き時に生を受けた。だが、この先なにがあるかは誰にも分からぬが、この二人がおればきっと!我が国は安泰である!」

 おおーーっと歓声が上がった。ほほう、僕らに丸投げですかそうですか。そうなんでしょう。僕は緊張より丸投げ発言に顔が引きつった。

「我が国の困難はこの二人がことごとく打ち破るはずだ。この幸せに神に感謝を!」
「神に感謝を!」

 おおーっとみんな盛り上がってるけど、いやいやせめて僕らに感謝だろと思いながら、ニコニコしていた。そして式典は終わり、舞踏会のホールに移動。僕らが主賓だからふたりで踊って下がろうとワラワラと人が集まって来て踊り、踊りに踊った。
 やっと開放される頃には喉はカラカラ、お腹はグゥと鳴った。

「クルト様ぁ」
「あっリーヌス様!」

 ふたりが笑顔で駆け寄って来る。こういった会場で仲のいい人がいることは、こんなに心強いんだとなあって本気で嬉しかった。

「素敵だったよ。その服よく似合ってる」
「ありがとうございます。んふふっ」

 わいわいしていると、突然ルイーズ様は小首を傾げ、僕をジーッと見る。なにかな?

「こんな式典なのに、服や飾りにアンゼルム様のお色が全くありませんね。旦那様の色は大切でしょう?」
「ああ、青がこの上着に合わなくて」
「なら、おそろいのお色でもよかったのでは?」

 ルイーズ様、クルト様にモスグリーンはちょっと……髪の毛以外緑になっちゃうでしょう?って。それにアンは華やかな方がいいですよとリーヌス様がフォロー。

「あらそうね」
「でもこれは合わないけど付けて来ました。ユリアン様のデザインです」

 僕が指輪を見せると、リーヌス様たちは喜んだ。やはり旦那様の色は大切ですから、一つくらいねって。それにこれステキでしょう?この繊細な作りのシリーズは、リーヌス様も気に入っているらしく、僕の手を取った。

「これ今ユリアンのブランドの一番人気なんだ。マグノリアって商会がうちのでね。若い方に人気だよ」

 ええ?あのでっかい宝石店ユリアン様のだったんだ。
「あー……あのお屋敷の意味が分かりました。とてもステキでなんでだろうって」

 でしょうとリーヌス様は幸せそうに笑う。じゃなきゃ、あんな装飾出来ないよと笑った。魔法では鋼やガラス、大理石なんかの加工は、普通の魔法使いには無理だからねって。あれは建築の技術職で、そんなにたくさんいない魔法使いなんだ。

「うちが裕福なのはユリアンのおかげ。ほとんど趣味みたいに一人で作るから、職人のお給金がいらない分、余計だね」

 ほほう。お店は他の職人のも売ってるけど、ユリアン様のが人気らしい。それにユリアン様は作るのが早く、デザインは湯水のように沸くらしい。すげえな。

「だからね。ある日制作してた時にアフロディーテ様の加護が降りた。なのにいらないって断ったんだよ」
「はあ?」

 僕とルイーズ様は変な声が出た。神の加護を断る人がいるとは驚きだ。才能を引き伸ばし極められるのに。

「神の力なんぞ借りなくても僕は天才だからいらないもーん。うははっだって」
「へえ……」

 神の力で増えた能力で作るものは、自分の本当の作品じゃないから嫌だそうだ。たとえ神であろうと手を出すな。僕個人の才能でやるんだと豪語しているそう。あら…ユリアン様、けっこうな職人気質なんだなあ。

「そうなんだよ。あんなにチャラけてんのは人前だけ。本当は頑固で融通が利かっうグッ!」
「リーヌスそこまでだ。僕のイメージ戦略が壊れるでしょ」

 スッとリーヌス様の口を塞いた。モゴモゴ暴れて苦しそうだけど。

「リーヌス様息が止まりますけど……」
「あっごめんね」

 パッと手を離した。ハァハァとリーヌス様は息継ぎしてたかと思うと、目に怒りが溜まり、握りこぶしを作り、腕を引けるだけ引いてぇみぞおちに一発ドスッ!かっこいい。

「ぐおおぉ~……リーヌスやめて出ちゃう……口からもちんこからも……人前はよして……いい一発だ……」
「相変わらずだなユリアン様は」
「うん。変態だね」

 僕らは呆れて腰を折るユリアン様を見ていた。それにマジで苦しみながら股間が膨らんでてさ。どういう趣味だよ。痛みに快感と感じるとは。

「クルト…様たち、ごめんねちょっと席を外すよ。リーヌスちょっと来てね。てか来い!」
「やんっ」

 リーヌス様はユリアン様に引きずられて、ふたりは人混みに消えた。ルイーズ様は部屋でしてくるんじゃないのって。あのふたりは今でもほとんど毎日ですっておほほって。どんな形でも仲がいいことは悪いことじゃないよって。そうだけどさ。

「ちなみに僕もだけど。シリウスかわいいの」
「そうなの?凛々しい感じたけど?」

 お飲み物は?と給仕が声を掛けてくれて、お酒を受け取り、お話しましょうって扉のない壁にある個室に入った。よくオペラの観劇の時にあるボックス席みたいなのだね。僕は普段ここには入らない。飯が遠いからね!ふたりで席に座ると、

「シリウスはね。アンゼルム様と同い年だけど、萎えないし朝まで付き合ってくれるんだ。僕らは相性もよくて……うふっ」
「へえ……すげえ体力ですね」
「僕のために鍛えてくれてんの。やんっ」

 頬に手を当ていやんってルイーズ様は体をクネクネ揺すった。かわいい仕草で、これはシリウス様我慢出来なかろうと思った。ルイーズ様は見た目もだけど、言動もかわいいんだよね。アンジェは最近は少なくなったかな。いたせば萎えないけど。

「ふたりともなにしてるの?」
「あっシリウス様」

 薄い金色の髪、切れ長の目にグレーの瞳。アンジェとは違うかっこよさだなぁ。アルバン兄様に近い感じの雰囲気かな。穏やかそうな方だ。

「あなたが毎晩かわいがってくれるのって話してたの」
「うっ……そういうのはお友だちには話さないものだろ」

 ものすごく嫌そうにシリウス様は眉をしかめた。だが!彼は意に返さず。

「僕たちは親友だから!クルト様に隠し事なんてないんだもーん」

 シリウス様は、はあってため息。リーヌスに似てきてもうって。あそこの変態夫婦に感化されるなよって目を押さえた。あはは。

「クルト様も大概にね」
「はい」
「ねえクルト様、俺と踊りませんか?」
「ええ」

 シリウス様の手を取った。あら、お似合いねえってルイーズ様。なに馬鹿なこと。

「いえ……前から思ってたんですけど、クルト様はシリウスと雰囲気似てますよね。だからかな?」

 すると、ん?とシリウス様の目が動いた。

「あー……クルト様の家からうちにお嫁に来てる人がいるからだよ。母方のお祖母様がクルト様の家の方だ」
「ふーん。少し妬ける」

 すると僕の手を離し、ルイーズ様の耳元でボソボソ。やんって頬を赤らめた。改めて僕の手を取り踊り出す頃、アンジェがルイーズ様のところへ行ったのが見えた。なにか話してる。あれ?

「ああやってふたりで並ぶとアンジェと夫婦に見えますね。なんか似てる気がする」

 シリウス様は嫉妬の様子もなく、踊りながらあれ?って。

「ルイーズ様はヘルテルからだから、こちらに嫁いだ方が以前いたのかな?」
「そりゃあたくさんいますよ。アンジェは王族だし、ヘルテルの王族の血が出てるのかもね。ルイーズは侯爵家だし」
「そっか」

 この世界はというか、貴族社会は狭い。特にこの近辺の国との婚姻が多いんだ。自国だけじゃ血が濃くなるから、関係のいい国からは、お嫁さんもお婿さんも来るから当然なんだけどね。

「クルト様、体調はどうですか?」
「ええ、もうすっかり」
「それはようごさいます」

 音楽に合わせてふわふわと僕らは踊る。緩やかな音楽が会場に流れる。シリウス様はどうしようかなあって表情を浮かべ、

「あー……そのねクルト様。リーヌスのせいだろうけど、ベッドの中の話は控えて下さらないだろうか。恥ずかしいんですよ」
「あはは……あのふたりは無理では?」

 はあって首を落として項垂れた。ユリアンの変態具合とかアンジェの言葉責めとか……そんなのは親友として聞きたくないんだと言う。

「あの二人は性欲強めですからね。人のことは言えませんが」
「うん知ってる。そう言えばユリアンたちは?」
「ユリアン様に怒ったリーヌス様がみぞおち一発で消えました」
「そうか。ふーん」

 シリウス様は天を仰ぎなにか察したようだ。長い付き合いのユリアン様のことを、彼はよく知ってるんだろう。

「でも三人でいると兄弟みたいですよね。リーヌスが一番上で仕切ってて」
「確かに。僕はおふたりが大好きです」
「うん。仲良くして下さいね。あれは他国からで知り合いなんてほとんどいない。言いませんが寂しいはずなんです」

 うん。それはよく分かる。生まれ育ったところを離れるのは辛いんだ。

「シリウス様が支えて、僕らもお側におります」
「そうして下さい。俺はルイーズをとても愛しています。かわいくて堪らないです」
「ええ」

 音楽が終わり一礼してボックス席にふたりで向かったら、なんかアンジェと揉めてる。

「そ、それは……ちょっとねえ?」
「クルト様が話に入れないでしょ!いつも聞き役で可哀想ですぅ」
「いやあ……でもね?」
「なに話してるの?」

 シリウス様が声を掛けるとおかえりって。アンジェにお尻を出せと頼んでいたと楽しそうに笑う。ブフッ僕は鼻水出て焦ってハンカチでフキフキ。とりあえず僕はアンジェの隣に座り、シリウス様はルイーズ様の隣へ。給仕からグラスを受け取り飲んだ。あー美味しい。城のワインはうちの領地でも特にいいものを納品してるから、苦手な僕でも美味しく感じるんだ。

「あの気持ちよさは楽しいです!クルト様にも!ねぇアンゼルム様!」
「やめなさいルイーズ。自分たちの楽しみにアンジェを巻き込まないの!」

 シリウス様に諌められ、ルイーズ様はブスッと頬を膨らませた。あはは、かわいいな。

「え~つまんない。シリウスは楽しそうなのに」

 グッと息を飲んでシリウス様はルイーズ様を睨んだ。

「やめてくれよ。そうだ!ルイーズそんな話より踊ろうよ。そうそう踊ろう?」

 グラスをテーブルに置いて彼の腕を掴んだけど、え?やだ!クルト様ともっとお話を!アンゼルム様にお願いを!いやあって叫びながら、踊らずどっか行った。横のアンジェからふうってため息。

「お前らなに話してんだよ」
「ん?僕は参加してなくて、聞き役になってるよ。でも二人はいつも楽しそうかな」
「あれならそうだろうな」

 アンジェはグラスのワインを飲み干し、ホールを見つめた。相変わらず整った顔立ちで、ボックス席に付いているペンダントライトの柔らかい灯りに照らされるアンジェの横顔はステキだ。僕はアンジェの肩に頭を乗せた。

「どうした酔ったか」
「ううん。なんとなくこうしたかっただけ」
「そっか」

 中央ではたくさんの人が踊っていた。そしてこんなめでたい席なのに、ギロッと僕らを睨む集団がチラホラ。賢者はともかく、その名を使っての商売はいかがなものかと、口元を隠しながらボソボソ話している。お前ら聞こえてるぞ!

「聞き流せ」
「うん」

 そろそろあいつらにワイバーンを売りつけに行く頃合いかなって。一匹でも便利だから、あいつらの嫌味も減るだろうって。それに従魔使いの給料分稼がないと、ワイバーン事業が軌道に乗る前に破産するって。我が国では珍しい術師なんだよね。彼らには購入者のトレーナーをしてもらってて、お給金かさむらしい。

 訓練を初めた頃は術者は一人だったけど、今や五人。ベルント様の実家の工房にワイバーンの鞍や運搬用の箱とかの依頼してるから、それも持ち出しでお金かかる。そろそろ売らないと俺が困るというか、エルムントが怖いそうだ。先行投資が大き過ぎて、領地の貯蓄が減りすぎって。

「あはは。エルムントはねえ……でももう辞めるって言ってるそうだね。なんか寂しいな」
「ああ、他の者に引き継いで引退したいって、いま少しずつな。それにもう六十になるから仕方ない」
「そっか……」

 他もみんな息子たちに変わるだろうって。彼らは先代からの者ばかり、無理は言えないそうだ。

「でも寂しいね。僕がお嫁に来た時からいるし」
「ああ、両親の死後俺を支えてくれた家臣たちだ。俺も寂しいよ」
「うん」

 僕にも少ないけど友だちが出来て、子どもたちも王都の学園に次々と行くようになった。家臣の子どもは育ち、エルムントたちは老いる。生き物なんだから当たり前なんだけど、この変化は寂しくもある。

「まあ、俺たちは仲良くやろう」
「うん」

 なにか食べたか?と。ああ、お酒一杯しか。よし食べるぞ!と、向かいの料理のカウンターにレッツゴー。ナッツのケーキが美味しいとどこからか聞こえたぞってアンジェ。おう楽しみぃー!



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