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エピローグ クルトとアンジェのその後

4 いつもの如く僕は見られない

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 食後、客間で待たされていた僕らの元へ、こちらの文官が迎えに来た。

「お待たせいたしました。こちらへ」

 部屋の外には王様たちが待ってて、みんなで移動。たくさんの人が行き交う場所から、だんだん文官どころかメイドすら見かけなくなり、城の裏口というか、抜け穴的な廊下の突き当りに到着。

「こちらから大樹に向かいます」

 扉は普段使ってなかったようで、ドアノブの真鍮にサビが少し浮いていた。そのドアノブを宰相様が掴み、開いた。

「おお……真下だと大きさが半端ないな。直径が小さめの屋敷くらいある」
「確かに落ち葉が多いな」

 王の後ろのアンジェは足元の葉っぱを踏みしめた。遠くからでは分からなかったけど、足元がふかふかするくらい葉が積もっていて、風もほとんどないのに、ハラハラと黄色に変色した葉が落ちて肩や頭に当たる。

 城の扉の前で驚いていると、こちらへと言われて着いて行く。ふかふかな葉っぱを踏みしめて、古びた鉄の柵の出入り口まで歩いた。誰でも入れそうに見える簡単な柵だ。この門は内門で広く空間を空けて外門がある。ここは観光客から見えない位置になっているんだ。大樹は二重の柵になっているんだね。

「防壁魔法がかけられていますから、柵に手を触れるとケガしますよ」
「ヒッ」

 ギーが柵に手を置こうとしているのを注意された。こうすれば大丈夫ですよと王が手をかざすと、フォンと音がして、鉄の柵の門が開いた。もう触ってもいいって。ギーは恐る恐る触れたら、うははと笑った。

「アンジェ、近づくと幹が凄いね。根も太い」
「ああ。これほどの大樹は見たことがない。これが魔法で……どんな術なんだろうな」

 王が先行して歩いて行くと、木の股のようなところがあって、葉を踏みしめる足音だけが響く。先頭の王がランプを持っていて、その明かりだけが頼りだ。暗がりを黙って着いていくと、王は立ち止まった。

「この先です」

 すると目の前に、湿気でドアの下の方がカビが生えて朽ちているような木の扉。この世界では普通にある板を組み合わせて、鉄板で挟んでビス止めの簡素なもの。王が取っ手の鉄の輪を引くと、ギ~~ッと、ホラーばりの音とともに開いた。洞窟みたいになってるから、雰囲気満点でイヤ。王は振り返りにっこり微笑み、下に降りるますよって。ランプの明かりでお顔がホラー……

「暗いですから気を付けて」
「はい」

 ゾロゾロとみんなで降りた。歩くたびに壁の魔石がポッポッと付いたけど、裸電球より暗い。掃除もされてないのか、足の裏が砂でザリザリと鳴り、時々染み出している水を踏んでピチャと音がした。背中にピチョッとなにか!

「ぎゃあ!」
「クルトうるさい。天井の水だ」
「あ、ああ。ごめんなさい」

 だって冷たくて驚いたんだもん。僕暗いの嫌いなんだよ。ったく。
 道はジグザグに緩やかなスロープのようだった。だいぶ降りると青白い光と……

「うわあ!」

 真っ青な大きな……二メートルくらいだろうか。魔石の紫色じゃない。アンジェの瞳のような美しい涙形の青い石が、ゆらゆらと静かに光っていた。

「これは……」

 みんな声にならなかった。美しいのに美し過ぎて怖い感じがする青い石。浮いてないけどゆっくり土台の上で自転してて……どういう理屈なんだ?土台は……バラの花のように見えた。
 ホールは石の明かりで真っ青な水の中の……揺らめきがある世界になっていた。壁は土をくり抜いたそのままで、石の土台辺りだけが石畳。その他は土のままの、洞窟と同じ。天井には大樹の根が突き抜けて、うねうねと壁を這っている。

「こちらが大樹の核になります」

 王は静かに語る。なぜあなたたちをここに呼んだか。機密事項なのに、他国の者を特秘の場所に入れたのかお見せしようと、両手を上げた。

「ふん!」

 王が魔力を放出し、彼の魔力を石に纏わせようとしたその瞬間、バチンッと電気のショートのような激しい音がして、王の魔力が弾かれ霧散した。王が振り返り、

「このように私の魔力は受け付けません。この国の貴族も試しましたが、誰一人として魔力の補充に成功した者はおりません」

 王は青い石を見上げ……哀しそうな憂いが目に浮かんでいた。光のせいもあるのか、石が受け付けない事実に哀しんで、先程より老いたように僕には見えた。

「皆さん。おひとりずつ試してもらえませんか?」
「ああはい。きっと無理でしょうから私たちが先に」

 その声がけにラムジーたちが前に出た。彼らは朝食後なに食わぬ顔で「では我らは猫でも見に……」とか言って、逃げようとしたんだ。

「あはは……嫌だなあクルト様。少し散歩ですよ?」
「騎獣服で?」
「そりゃあ猫を見に行って乗ろうかと。珍しいですし、ワイバーンとの違いをね?」

 ふたりして挙動不審でねえ。体に力が入ってるし?焦ってるのが丸わかり。僕はジーッと、無表情で見つめていた。

「あはは…は……ごめんなさい。我らも行きます……」
「よろしい」

 ラムジーはすみませんと謝ると、でもね?と、

「俺たちはたぶんムリですよ。ユグドラシルが落ち着いて、国が増えだしたその頃の世代だし、この国と関わりはないと、うちの歴史書が……」

 まだ言い訳をするのか!毎回でっかい魔法は僕に丸投げなんだから、活躍できそうな時は手伝え!と、僕は威嚇した。

「ええー……俺たちはムリですって」
「うるさい!自分たちだけ逃げるとか許さん!」
「あう…はい……」

 てなことがあった。国の一大事に関わるのが嫌なんですよ。こんなこと国に帰っても誰にも話せないし、間違って口走っても怖いしってふたりは騒いだんだ。

「では行きます!」

 ラムジーがハッと気合を入れ雫の石に魔力を……おお?いい感じでまとえてる?と思ったらバシンッと弾かれた。

「はあ……やはりね。我らはこの地の女王の末裔ではないですね」
「なら俺がやる意味はないですね」

 ギーはほうっと息を吐いて安堵していたが、王様はぜひ!とにっこり。どこかで血が近くなってるかもでしょと。ギーはええ~と言いながらもやったけど、結果はラムジーと同じだった。

「だからやる意味はないって。ヘルテルは女王の民じゃないんですよ」
「それは、やらなきゃ分かりませんし、我らと同じ血が薄いだけなのかも」
「はあ、その可能性もありますが、我が国の伝記には女王は関係ないんですよ」

 ラムジーたちはトボトボと後ろに下がった。すると王は、ではアンゼルム様、クルト様お願いしますと言われて、アンジェが前に出た。

「うちは始祖の弟の家系だ。もしかしたらだな」
「うん。がんばって」

 アンジェはムンッと口を結び魔力放出。おおーっさすが魔法省大臣。石に触れないように魔力で囲んだ。アンジェの魔力は金色に近くて、とてもきれいだ。

「盛大に弾かれる可能性がある。みな防御を」
「はい」

 みんな弾かれたらと防御の壁を展開。行くぞとアンジェが石に触れさせると、魔力はスーッと吸った。青い石がゆらゆら、水が揺れるような感じで揺らめき元に戻った。……えっと?

「すごい!やはりあなたたちはこの国の民だったんだ!女王の民なのだ!」

 ユグドラシルの王様と宰相様は大喜びだった。おお……本当にここが祖国なんだね。改めて驚きだ。

「外の騎士に、大樹の確認をさせてくれ」
「ハッ」

 返事をすると宰相様が動かなくなった。ん?見つめていると、念話臭い。ああ、うんうん、そうかとか、独り言のように話している。そして、こちらに向き直り、

「魔力を注入した時なのでしょう。大樹がザワッと揺れて、ボワッと全体が光ったそうです。ですが、魔力が足りないのか、未だ葉は落ち続けているそうです」
「そうか……」

 王様は僕らを凝視。宰相様も……そしてジリジリ近づいて来て、アンジェの肩を両手でポン。

「ものは相談だが、葉が落ちなくなるまで滞在を願えないだろうか?」
「え?」
「これならクルト様も出来るはず。ふたりでやればそう時間はかかるまい」
「は?」

 滞在は……それも王宮では堅苦しくて嫌だなあってアンジェ。そしてスッと僕を見つめ、ニヤ。あ?

「クルト?ぶっ倒れるまで魔力を注いでくれないか?すぐ帰れるぞ」
「ええ~やっぱりそうなるの?なんでいつも僕だけぇ」

 最後の戦闘以来、そんなつかい方してないんどけど?知ってるでしょ!

「だが、こういった物は白の賢者の方が向いている。書物にもそう書いてあったろ?」
「そうだけどさ。またかよぉ」

 この会話の間ラムジーたちもそうしろって目が言ってるし、別に一回で注げればそれでも構わんと王様たち。なんてだよぉ

「ならアンジェ。猫買ってよ?僕乗って帰りたいから」
「分かったよ。番で一組だけな」
「ならやるかな。ねこぉーぼくのねこぉー待っててね。すぐに行くからね!」

 すると王様がふふんと鼻を鳴らし、クルト様と呼びかける。はい?

「猫は城から差し上げよう。牧場がありますから好きな猫をどうぞ。色んな色のがいます。欲しいだけ連れていけばいい。猫はどんな環境にも馴染み、ペットにもなりますよ」
「えっいいのですか!」

 僕は食いついた。タダだよ猫!猫ただあ!と喜んだら、アンジェがひっくい声で、

「好きなだけなど連れてはいけない。六匹までな」
「チッ……」

 ウンウンとラムジーたち。六人で来てるからこれが限界か。まあいい。なら茶トラとしましまと……ミケ?ミケ欲しい!ブツブツ言ってると早よやれって。

「全力で行きます。倒れるから後よろしく!うひゃひゃっ猫だ!」
「猫は後だ!」

 アンジェに叱られながら、僕は石の前に出て青い魔石を見上げた。真っ青な、アンジェの瞳のような……美しい石。ゆらゆらと深い水の底のような、静かな美しさだ。

「僕の魔力を受け取れ!水の要の石!」

 僕は両手を上げて、全身の魔力を石にぶつけたはずだけど……ブオンと吸い込んでしまった。

「おお……石が緑に……?色が変わったの?」

 宰相様は少し離れてブツブツまことか!とか叫んでいる。外とどうやって話してるんだろ?やはり念話?とか思っていると、石はゆらゆらしながら新緑の黄みがかった緑色になった。

「王!葉が落ちるのが止まりました!それに樹が!樹が!金色になったそうです!」
「はあ?」

 みんな意味不明と黙った。金色とは?葉っぱが全部枯れたのか?と呆然としていると、宰相様がこれは満タンになった証なんですよきっと。外に出ましょうと叫んだ。

「では急ぎましょう」
「はい!」

 僕は返事をして、数步踏み出したらグラッと目が回った。あらら……また僕見れないのか。なんで毎回一番の功労者が結果を見れないんだよ。あーあ。

「アンジェごめん。無理だ」
「クルト!」

 緑の石が歪んで見える。僕は踏ん張ったけど、膝が折れてべちょっと床に倒れた。もうダメだ。アンジェが抱き上げてくれて、

「ゆっくり休め。起きたら猫を見に行こうな」
「うん……」

 僕はアンジェの腕の中で、ゆっくり意識が遠のいていった。

 

 翌日目が覚めるとアンジェが僕を抱いて寝息を立てている。起こさないようにそっと布団から出て窓へ。結果はどうなのかなあってカーテンを少し開けて大樹を……

「おおっなんてキレイなの。春先の新しい葉が出たばっかみたいな見た目だ。あれ?金色とか言ってたよね?」

 よく見ると大樹の幹の周りでは落ち葉を片付けている人たち……魔法で燃やすとかすれば簡単だろうになんで集めてるんだろう?麻袋のようなものにせっせと詰めていた。
 朝早いのに街の人も見学なのかたくさん柵の周りにいる。あの柵は内側の柵と外側の柵がある。城からだと内側の柵の前に出るんだ。街の人の信仰の大樹だから、外の柵から眺めることが出来る。中に入るとたぶんなんか起きるんだろうなあ。

「さすがにみんなの声は聞こえないか」

 外の柵の近くに落ちている葉っぱを大切そうに拾う人がいる。記念にかな?

「なに見てる?」
「あっおはようアンジェ」
「おはよう。ああ、大樹を見てたのか」
「うん」

 アンジェはもう体は大丈夫なのか?と聞くから少しだるいけどまあ平気だよと答えた。

「お前が倒れたばかりは全体が金色で、この世のものとは思えない美しさだったんだ。でも数時間したら今みたいになった」
「へえ……見たかったなあ」

 街中の人が何ごとだと大樹の周りに集まって、奇跡だとか言いながら泣いていたり、祈っていたそうだ。夕方には大樹の力が届く一番外周の国や領地の伝令が次々に城に報告に来て、干上がった川は濁流となって流れ出し、井戸は水が戻ったそうだ。

「いきなり水が復活してなあ。あちこちの噴水が水圧で壊れたそうだ」
「あらまあ」

 場所によっては噴水が爆発して水が吹き上がったそうだ。コワッ

「あの落ちてる葉っぱはな。畑に埋めると水になるそうだ」
「へえ。だから集めてるのか」

 これからこの国の白の賢者はあれを持って各地を回るそう。砂漠に戻った所に埋めると魔力をそんなに使わなくていいらしい。それに埋まったりで井戸を掘り直さなきゃならないところも結構あるそうだ。農地も砂漠の砂でダメになって放棄されててねって。

「そっか大変だね」
「ああ。王様感謝してたぞ。この葉の色は創世記の頃の色だそうだ。そんな記述があるらしい」
「ふーん」

 窓の外をふたりで眺めていた。乾いた空気の中僕の後ろから腕を回して抱いてくれる。

 コンコンとドアからノックの音がしてカールとローベルトが入って来た。

「おはよ……クルト様目覚めましたか!」
「うん。おはようカール。でもさ、ふたりも旅行の時くらい側仕えお休みすればいいのに。僕らは自分でも出来るよ」

 あー……って無言。居心地が悪いんですよね。おふたりといる時になにもしないのはなんだかムズムズするそうだ。ふふっ貧乏性だなあってアンジェは笑った。

「何十年も旦那様たちと一緒にいるからですよ。身についた物は中々ね」
「そうだな」

 お支度をと言われて支度して朝食の食堂に移動。王様は嬉しそうだった。王妃もお子様もみんなね。

「クルト様に感謝を。この先なん百年と水源を維持出来ます」

 丁寧に頭を下げてくれた。この方があれを?と王妃やお子様。白の賢者がアンとは……女王の再来かと。

「違います。うちの国の伝承では私はフランソワ様の血脈らしいのです」
「おお……なぜ早くそれを言わなんだ!」

 王様は驚き声を上げた。いやね。聞かれてないしなあ。それにこれはアンの伝承の話だし。アンジェもラムジーたちも僕を凝視。ふう……こんななるから黙ってたんだよ。それにアンの成人の話だからノルンには言わないんだ。アンの活躍の話だからね。

「そうか……そんな言い伝えがあったのか」
「うん。嘘か本当かは分からない。だけど貴族のアンの成人の時に聞かせてもらうんだ。アンはノルンの付属品じゃないんだよって。やればなんでも出来るんだってね」

 王妃様はそちらにもそのお話があるのですねって。この地方にもありますが血脈の者はもう……と。始祖の頃の民は散りじりで、そちらの東の国にしか近しい者はいないと伝わっているそうで、こちらも古くからの国に使者を派遣する寸前だったそうだ。

「神の思し召しとはこのことでしょうな。アルテミス様に感謝を」
「アルテミス様に感情を」

 三人は手を組んで祈る。そして、ふふっとみんな笑った。

「相分かった。聞こえましたぞ」
「それはようございました」

 和やかに食事が終わりお暇をと話したらどこへ行く?ここにおればいいって。猫も差し上げるし……そうだと王様は声を大にした。

「国交を持ちましょう!そちらに我が国の大使館をぜひ!いつかまた大樹の魔力はなくなります。その時に協力してもらえるように。我が国も猫を売りに行きます。ワイバーンに比べれば短命ですが、馬より長生き。運送や乗り物以外にもペットにもなりますしね」

 大きいが大人しく、魔獣ではないため危険も少ない。獅子とは違い獰猛でもない。扱いやすい生き物ですよって。それにここは砂糖の国。安く提供しようって。

「アンジェ?」
「悪い話ではないな。だが、これはハルトムート王宮の判断になるな」
「ならば親書をお渡し願えるか?他も少しよろしいか?」
「はい……」

 アンジェの目の生気がなくなって、朝食後アンジェはお仕事となった。おほほ……ならば我らは猫牧場に行くぜ!と繰り出したんだ。



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