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三章 どこになにが潜んでるかは分からない

7.帰ってこない

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 あれから何ごともなく日常が戻ってきた。ちーちゃんって「ちゃん」付けてしたいって襲ってくるのも健在。

「広翔」
「なーに?」
「平日だよ?」
「いいじゃん」
「よくない。エッチして眠いとか嫌なんだよ」
「ええ~」
「広翔激しいからお尻に優しくない」

 なら入れないでしよって……あん。

「こうして二本掴んでさ」
「あ…はあ……はっ……っ」

 乳首をネロネロ舐めたり吸ったりされながら、擦られた。なにこれ……熱いし、んんぅ…抱き合ってるのもよくて。僕触られるとすぐ気持ちよくなるんだよ。もうさ広翔仕様の体になってて。む~ん。

「いいでしょ?」
「あっんあ……いい」
 
 キスしながらだともっといいよ?ってんぅ……

「出ちゃ……」
「ちーの手も添えてよ」
「うん……」
「いいね……人の手は気持ちいい」
「うん……」

 んーーっゴツゴツとしてあん……グッ!

「ちーちゃんかーわいい」
「ハァハァ……」

 手がドロドロ、ふたり分だからもうね。

「セックスは別に入れなくても出来るんだよ。お互いのを擦ったり、素股でもね」
「うん……」
「俺がちーを撫で回して、ちーのちんこ擦れば成立。または俺はちーの股に挟む。後ろ向いて」

 抱き合ってたから後ろを向いた。

「ほらしっかり脚閉じて」
「うん」

 ぬるっと僕のたまを擦り上げるように広翔のが!コレ気持ちいいんだよ。やってるみたいな感じで。

「ちーのちんこ硬い」
「うっ……そんな擦ったら……ひぅ…」
「出ちゃう?」
「うっ……ふ、あっ……ふっ…」

 背中に張り付いて耳を責めてくる。優しい声色で、でもエッチな声。

「ちーはもう無理そうだね。チュッ」
「う、うん……ひろちゃんも硬い」
「んふふっもちろん。一緒にね」

 広翔が腰をパンパンと振りながら僕のを擦って、あうっドクドク……僕も……ん……

「したくないって言う割には楽しそうじゃん」
「そりゃあ……お尻にお休みが欲しかっただけだから」
「そっか。ココ欲しくないの?」
「あん!欲しいままにすると……あの……週末楽しめないから……ひろちゃんの欲しいし」

 穴をテロンって撫でられると、やっぱり欲しくなる。でもやりすぎると少しヒリヒリしちゃう。ひろちゃんは放置すると何時間でもしたがるから、お休み大事。

「指だけでも楽しむ?」
「もう寝ないとだよ!」
「ここ?」

 ちょびっと指が入るだけでビクンとしてヒクヒク。ここは特別だよ……あん…開発されまくって少しの刺激で欲しくなる。

「ちー欲しいんじゃん」
「やめて!」
「俺の指だけでこんななのに。なら擦れないようにそっとね」

 入り口の気持ちいいところを優しく擦る。うあ…あ……

「前だけとは違う快感でしょう?ちーこれないと辛くない?ヤッた気がするの?」
「う…あ…すぐ出ちゃ…」
「中好きだもんね」
「ふっうっ……やめ……ぐうっ」
「え?やめるの?」

 こんなにしてからやめるとか……いじわる!反射で出る喘ぎに……あ…ああ……

「してぇ…もっとぉ」
「ちー、欲しい時は言わないと俺はわかんないよ?」
「分かるでしょ!」
「分かんないけど?」

 とても優しく中を触って、気持ちよくて……あうっ!

「俺が欲しいって言えよ、ちー」
「あ…はう……欲し……」
「もっとちゃんと言って?」
「して!」
「おう!」

 結局睡眠時間は少なくなったけど、気持ちよかったからまあいっか。ドリンク剤でも飲むかなと考えていた。
 翌日はそんなに眠くもなく(帰って寝てたからか)普通に仕事して、

「今日は何にしようかな。お肉?魚?あ、鶏肉安売りしてんのか。なら唐揚げかな」

 頭の中で考えてたんだけど、口に出てたのか、

「唐揚げいいわよね。んふっ」
「え?はいっ」
「お兄さんがするなら、あたしもそうしようかしら」
「あ、はい。うふふっ」

 初老のおばさまに言われて真っ赤になった。独り言のクセは直さねば!とパックを手に鶏肉売り場をそそくさと離れた。
 帰って仕込みして、揚げれば完成まで用意して、コーヒー飲みながら待っていた。

「……帰ってこない。連絡もない。もう十時過ぎてるのに」

 仕方ない、僕の分だけ作って食べるか。いや、面倒臭いから全部揚げよう。油に火を入れて全部揚げて熱々を食べて……帰ってこない!連絡もない!こっちからのも既読がつかぬ!

 お茶の支度して……どうしたんだろう。急の残業延長は連絡くれるのに。まあ、出来ないのかな。仕方ない風呂入って寝るか。
 そして翌日、うん帰って来てない。携帯には、もうすぐ帰る、その時説明するって。

「え?僕出勤だよ」

 携帯をポチポチ。

「ちーが帰ったらね。俺今日休みだから待ってる」

 そうだよね。今日の僕の仕事は……午後半休取れそうならだな。気にはなったけど、突発はマズイからとりあえず出勤。そして上手く抜けれたから帰宅。

「ただいま……いないな」

 でも、ダイニングにカップあるから帰ってはいるのか。すぐに着替えて広翔の部屋に行くと寝てた。寝てないもんね。スタスタ近づくと!

「ひろちゃん!どうしたの!その怪我は?」

 驚いてゆさゆさ起こした。

「あれ?早くね?」
「半休で帰ってきたんだよ!嫌な感じがしたから。それよりその怪我は?」
「うん」

 うーんと起き上がり……なにごとだよ、目の周りも紫だし口も切れてて……心配になりシャツもめくった。体も所々青くなってる。

「なにがあったの……」
「とりあえず起きる」
「うん……」
「キスして」

 チュッと軽くしたけど、いたって。

「痛えな。結構切れたか」
「なんで……」

 頬を撫でながら唇の端を指で触る。あまりに痛々しい姿に目に涙が……

「泣くなよ。大丈夫だから」
「うん…グズっ」

 おいでってリビングに行って、コーヒー出してから話を聞いた。

「昨日仕事が終わって帰ろうとしたんだ。エントランス出てすぐに工藤が現れて、殴られた」
「ええ?」

 なんで……きちんと断ったはずでしょ?なのになんで。

「うん。鈴木さんもきちんと話してくれて、彼も納得してたって聞いてたんだけど」
「はあ……」

 広翔は帰って来るまでの詳細を、話してくれた。

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