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二章 お互い足りない

4.その体力はどこから

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 広翔はぐでんぐでんで、水飲ませてそのまま寝かせた。もうね、部屋に着く頃にはろれつも回らなくなってたからね。こんな広翔は見たことはなかった。きっと僕には見せないようにしてたんだろう。

「汗かいたからお風呂入ってから寝るか」

 僕はそんなに飲んではいなかったらね。楽しかったけど、途中でウーロン茶とかに変えてたから。支度を済ませて寝室に入ると、ふふっいびきかいてる。本当に飲み過ぎたよ。
 僕は隣に入って広翔の頬を撫でた。かわいいなあ、だらしない顔して、イケメンが台無しだよ。かゆいのかお尻に手を入れてボリボリ。なにこれ、あはは。

「僕の前ではカッコつけて……るのかないのか。どっちが素の広翔かな。ねえ?」
 
 グーグー寝てる広翔の頭を撫でた。かわいい、ホントにかわいい。髪の毛も柔らかくてサラサラ。さて、僕も寝ようと布団かぶって目を閉じた。

 あん……なんでぇ……乳首がおかしい。気持ちいい……はっ!

「……なにしてんの?」
「起きるかなぁって」

 時計を見ると朝の九時前か。終電前に帰ってきたから結構寝てたね。

「手を離して。そんでおはよう」
「おはよう。ごめん」
「いいよ。知らない広翔たくさん聞けたから」

 乳首からは手を離さず、

「ゆうはなに言ってた?」

 別れた後暴れてた話とか、僕と付き合うまでの彼が長続きしてなくて、やっぱり暴れて食いまくってたとか。佐久間さんと仲良かったとかかな。

「余計なことを」
「そんなことないよ。それに僕の見たことない広翔だったし」

 すると乳首から手を離し、頭をワシャワシャかきながら面倒臭そうに、

「あーあれは外用だよ。外に出たら俺は俳優って気分で仕事も遊びもする。公私は分けてるんだ」
「そう。なら僕が見てる広翔が本来なの?」
「あーどっちも俺ではあるけど、甘えた部分は外では出さないよ」

 ふーん。カッコつけたいじゃん?他所ではさって。

「でも僕に話しかけてきた時は、今とあんまり変わらないよ?」
「そりゃあ好かれたかったから。千広ガサツなの嫌いそうに見えたからね」
「そうか」

 そんなことはないけどね。あの大学生の頃の写真の顔してたし。どっちも広翔なんだろう。

「千広自分だけ風呂入っただろ」
「あ、うん。広翔無理そうだったから」
「待ってろ。ベッドから出るなよ?すぐ戻る」

 そう言うと部屋を出ていった。しばらくするとシャワーの音がする。
 あはは……もうひろちゃんはなんてかわいいんだろ。なら待ってるか、トイレには行っておこう。ベッドで携帯いじっていると待たせたと戻ってきた。

「そのまま抱いてもよかったけど、やっぱ俺が嫌だった」
「うん。ふふっ」

 頭拭いただけの全裸。

「別に無理してしなくていいんだよ?」
「無理してない。俺は週末しか抱けないことが多いんだ、土日休みなんてめったにない。やれる時に飽きるまでしたい」
「あはは……そう」

 すごい宣言だね。僕のお尻は持つの?

「千広……」
「うん」

 言ってる間に勃起して僕に覆いかぶさり、脱がして行く。

「ひろちゃん……」
「何聞いたか知らないけど、今は千広だけだ」
「うん」

 優しい愛撫が続く。んふぅ……少しお酒の甘い匂いが広翔からする……あれだけ飲めば抜けないか。

「千広……入れていい?もう平気?」
「う…ん……」

 ゴムを僕に跨り付けている。濡れた髪は広翔をすごく色っぽく演出して……

「どうしたの?」
「うん、イケメンだなあって」
「そう?そう見えるなら千広のせいだよ。恋してる男はイケメンになるんだよ」
「ぷっなにそれ」

 恥ずかしげもなく堂々と言うじゃないか。

「そうだろ?千広も言われないの?かわいいって」

 うーん?あー柳瀬がそんなこと言ってたな。

「言われたことはあるね」
「だろ?」

 付け終わるとずくんと。ううーっ一週間ぶりでガタガタ震えた。気持ちい……

「千広」
「あ、ああ……」
「痛い?」
「それはない……気持ちい…」
「ならよかった」

 そう言うと腰を動かした。中を押し広げるように押し込まれるのが気持ちいい。

「キスして千広」
「あ、はう」

 僕は首に腕を回して唇を押し付けて、わざと口を開けない広翔の中に舌を入れ舐めて。

「いいね。千広からされるキスは興奮する」
「なにを」
「もっとして」
「ハァハァ……うん」

 キスしだしたら中が……ああ…っ…広翔の手が僕……あん……

「ビクビク。もう少しキスしてよ」
「うっ…あっ…」

 奥に押し込んで止められると、勝手にビクビクする……あ…は…ああ…

「ひろちゃん……」
「キスしてよ。千広」
「うう……苦し……イキたい……」

 僕の言葉を無視して……嬉しそうにしてる。

「その顔堪んねえ。大好きなんだ千広の我慢してる顔。すっげえ俺が欲しいって顔でさ」
「うっ……ああ……」
「俺も我慢してんの。ビクビクでしょ?」
「う…ん……」

 おかしくなりそう。イキたくて震えてくる。

「ひろちゃ……ああ…はぁ…イカせてぇ…お願いぃ……」
「ゾクゾクする……千広いいよ」
「んーーっ苦しいよぉ」

 もう頭はイキたいしかない。キスも唇が震えて……口も閉じれない……涙まで出てきた。自分で腰振っても足んないっ

「エロ……千広エロい。ちんこに響く」
「ひろちゃ……」

 ぶちゅうってされたら腰を振ってきた!我慢した分激しく快感が!

「あーーっ!」

 全身に力が入ってビクッビクッて射精とあわせて……ああ……っ

「気持ちいいね千広」
「あ、あん……はぁ……んんぅ……」
「俺も出ちゃった」

 自分があんまり気持ちよくてわかんなかった……ハァハァ

「千広のその顔が好き。俺が欲しいって、いつもはすましている顔が、俺だけしか見えなくなって求めてくるの」
「ハァハァ……そんなこと」

 そんなことだよって。

「千広は普段とセックスの時が全然違うからね。かわいいよりエロくてさ」
「そんなのみんな違うでしょ?」

 そうだけどさ。ココって胸辺りからお尻までのラインを撫でる。

「かわいいよな。男に抱かれてる体っていうの?色っぽいんだ」
「ふえ?」

 俺みたいにタチだとこうはならないけど、ネコは色っぽい、そう、女の人の腰つきっての?そういう滑らかさが、男が抱くと出るんだよって。

「俺千広の体に溺れてるって言って差し支えないくらい好き」
「はあ……ありがと」
「なんだよその反応」

 なんで不満そうなんだよ。ありがとうって言ったぞ?

「ならなんて答えれば?」
「当然でしょ?僕かわいいしって言ってよ」
「あ?」

 なんか知らない人に抱かれてるみたいだな……これひろちゃん?いつも以上に焦らすし……目が据わってるような……

「どうしたの?」

 眉間にしわ寄せてむーんって。

「あの店な。俺は気が付かなかったんだけど、お前見てるやつ多かったんだ。ゆうと話してたのをガン見してるやつが」
「はあ、僕も気が付かなかった」
「帰りにママが教えてくれてさ。誘いに乗るなよ。さらわれるのもなし」
「うん」

 あれだけ酔っててもムカついてたんだ。……佐久間もいいなって。そんな話なんていくらでしてたのに、なんかモヤモヤしてしまったらしい。

「ごめん。俺おかしい」
「ううん」

 ぬるんと抜けて僕の上に倒れた。千広はモテないって言ってたけど、あの店ではあれだけモテて俺不安になった。ガリは確かにモテないけど、千広は違うからって。

「千広……俺ホントに好きなんだ。誰かに取られたらって思ったら……ごめん、いじわるした」
「うん……」

 ボンボンと背中を叩いた。なんて広翔はかわいいだろう、こんな僕を愛してくれるなんて。

「陰気臭いとか言うけど、今そんな雰囲気なくなってるんだよ。俺の愛でとってもかわいいんだ。俺怖い……」

 しっかりと抱いてくれて、

「本気で言ってる?そんなに変わってないよ」
「本気だよ。誰かに告白とかされない?」
「はあ?されないよ」

 ならこれからだなって、何バカなこと言ってんだか。そんなのがあれば元彼であそこまで落ち込まない。きっと僕は見えてない生き物で、影も薄くてねって。

「ねえ、いじわるしないからもう一回させて」
「え?うん」

 新しいゴムを手にうーんと。

「この間の生、お腹痛くなった?」
「あー少し。出すの遅かったからかな、お腹痛くなるってホントなんだね」
「ならすぐ出すから」
「え?」

 僕の脚開いてズブんッくあーっ

「ひろちゃん!」
「生が忘れらんない。お願い」
「あ、うっ……やだあ……気持ちいい」

 腰振ってる間にすぐ気持ちよくてあんあん。

「俺のも漏れるから、ローションとでぐちゅぐちゅ音するね」
「やめてよ……んうっ」
「ここ好き?」
「ヒッ…ひろちゃ……!」

 ゆすゆすといいところだけを擦る。

「あはは。ビクビクするね。生で擦ると刺激が強い?」
「あっ……うっ……」

 小刻みにゆすゆすと擦れて……うぐぅ……ガクガクしてきた。

「千広の蕩けて朦朧としてるのいいよ」
「あぅ……あ…」

 気持ちよくて頭真っ白……いいとこばかり擦るから。

「千広かわいい……俺のだ」

 ハァハァと激しく喘いでるから、広翔がなんか言ってるけど…ダメだ……朦朧とする……

「千広の穴漏れて…堪んねぇ」
「あ……うっ……ん……」
「返事もできないくらいか。俺こんななった人見たことないかも。ネコってそんなに気持ちいいもんなの?」

 広翔の言葉がとぎれとぎれに聞こえる。自分の喘ぎであんまり聞こえないし、もう意識が保てない……強い快感が来て、そこで意識が途切れた。

 ……息苦し!なにごと?口に……んんっひろちゃ……

「起きた?」
「ねぇ舌入れてキスするのやめてよ。窒息するって思っちゃったでしょ」
「ふふっごめん」

 ふう。気持ちよかった。あれ?まだ繋がってた?

「抜いてないの?」
「うん。このままもう一戦」
「え?」
「行くよちーちゃん」

 ぐちゅりと前のが溢れ出し、お尻に流れながら広翔はお構いなしに奥を責める。

「ひろちゃん!ちょっと!」
「いいんだよ。最初に言ったろ?飽きるまでさせてって」
「言ったけど!ああ……やだあ気持ちいい!」
「おう!」

 結局三時間くらいしてたよね。それも生たから気持ちよくて、時間忘れるくらいでさ。広翔の体力ある時って際限ないんだって分かったね。

「もうお尻壊れる」
「ごめん、でもスッキリした。千広のエロい顔も堪能したし」
「うう……どんな顔してんだろ僕」
「エロ動画よりエロい」
「ヒィッ……」

 想像が付いて真っ青から真っ赤になった。

「あ、あんな顔はしてないでしょ?」
「うん?してるよ。ひろちゃんって俺を求めるからもっとエロい」
「ぐふぅ……忘れて」

 やーだって。顔かわいいから少年みたいに見える時もあって、興奮するってニヤニヤ。

「もう三十過ぎのおじさんですが?」
「千広は二十五ですって通るよ」
「嬉しくありません」
「年上には見えないもんね」
「そこは……そうだった。ひろちゃんのほうが上な気がしてたよ」

 んふふっ俺もって、つい忘れるって。
 お腹すいたから起きようってベッドから降りたらそのまんまぺたん。はあ?ドロって出た。

「千広?」
「ごめん……漏れた」
「そんなのはいいよ。大丈夫?」
「うん……」

 膝に手を付いてよっこいしょ。びっくりした。脚がガクガクするけど立てた。

「ごめん。俺バック嫌いだから股関節に負担だったか、手を貸すよ」
「うん。ありがと」

 驚いた。こんなの小説の中だけだと思ってた。ホントに立てなかった……腰も脚も痛い。そのままシャワー浴びて中出して……これ……

「恥ずかしいよ」
「残してたらまたお腹痛くなるだろ」
「んっそうだけど、自分でやるから」
「させてよ。ここに俺のを入れてくれるんだもん。よく見る」
「いやあ!何言ってんの!」

 どろって出てるのは感じるし、広翔のエッチな言葉に違う意味で震える。

「ねえお尻上げて」
「うん……」

 するとぬるっと舌?舌が!

「汚いよ!ひろちゃん!」
「汚くない。今洗ったもの」
「うぐっ……」
「中ってこんなに柔らかいんだね」
「や…やめてぇ……」
「舌でイッてよ」

 ここだよねって、ぐぼぐほ舌を出し入れするし、こねるし……もうダメ……舌ってちんことか指とかとは違う快感が……出ちゃ……た。

「締め付けってこんななんだね。舌が追い出された」
「ハァハァ……ひろちゃんもう」
「俺のもしゃぶって」
「うん」

 バッキバキに勃起してた。先からは漏れててね。咥えると更に硬くなる。

「ああ気持ちいい……口って気持ちいいよね」
「うん……」

 僕の頬を撫でてうっとり。僕は先だけ咥えて舌でなめ回わしていた。陰茎は軽く擦ってね。

「ハァハァ…ああ……いい……ソコ」
「んく……」

 咥えてると返事は出来ない。穴を舐めて時々差し込むと、うグッて声がして気持ちいいんだなって。

「ちーちゃん上むいてよ。顔見せて」
「ん……っ」

 グイッとされて広翔に目をやった。

「かわいい……千広が俺のちんこ咥えてる。なんて幸せなんだろ」

 何言ってんの、でも気持ちよさげな広翔はかわいい……

「もう出る……ごめんね」

 グッと奥に!ビュッビュッと口の中に吐き出されたけど、ヤリ過ぎていつもより薄くなっている感じ。

「ありがと。満足だ」
「ごくん。僕も、恥ずかしかったけど」
「またしてあげるね」
「い、いらない。これ恥ずかしいから!」

 そう?気持ちよかったでしょ?って。

「そうだけど!」
「まあいいや、なんか食べに行こうぜ」
「うん」

 何時間してるんだよもう。でも疲れたけどスッキリはしたね。




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