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教室騒乱《前》

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翌日。
…………、ろくに寝れなかった…。

自分が情けなくなる。遠足前の幼稚園児かよって。

まぁ、一徹くらい余裕なわけです。日常生活には何も支障はきたさない。眠さで授業中に眠ることはあっても大丈夫だ。何が大丈夫か良く分からないが…。


わざと心の高鳴りを抑えるために、いつもよりゆっくりと家を出た。

かったるくて重かった、通学の足が前へ前へと出る。

ウザったるい信号機を待つのも苛立たず、マナーの悪い自転車にも心を広く持てた。

そしていつもよりも遅く出たにも関わらずにいつもと同じ時間に学校に着いた。と言っても、朝のSHL15分前なわけだか…。

どんだけテンション上がってるんだと苦笑いをしてしまう。

靴箱に靴を履き替え、教室に向かった。

そして教室の横開きの扉に手をかけた。

その時、なんとも言えない、ざわっと心が反応した。良く分からないが、何方かと言えば悪い予感。

僕は教室に入らずそっと耳を済まして中の様子を窺うことにした。

「………まえ、………いだろ?」

「……違う……たに…ない…でしょ?」

一体何を話しているんだ?声の高さ的には男と女が言い合っている様だが…。

「おま……、ずかしく……のか?」

「……………。」

僕は次第に扉に近づき、耳を付けていた。

男と別の女の笑い声が聞こえる。決して面白いことで笑っているのではない、何かを馬鹿にするような、貶むような笑い声。

僕は一層耳を凝らした。すると……。

「うっっっさいわね!!別に私が何点取ろうがアンタらには関係ないことでしょうが!?」

女が声を張り上げた。

扉に耳を付けていた僕は思わず廊下へ倒れてしまう。

そして張り上げた声で、声の主は分かった。昨日であった心地季節だ。

そして、心地がいることでこの教室で起こっていることは大体察しがつく。

僕は服装を正して、教室に入った。SHLまでは、あと10分ある。

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