ルルの大冒険

ブラックキャッスル

禁止令

ルルvsクイーンとなった、
舞台は大草原である。

「覚悟！」

ルルはいつになく目が真剣である。

「アクアフィールド！」

「いきなりアクアフィールドを使うのか！
ルルのやつ…
本気だな…」
リズが様子を見ながら言った。

「おそらくそれだけルルの目には
あの女が危険にうつっているのだろう」
（心配なのはルルの体力だけだ…）

「ふふっ…」

クイーンは薄ら笑いをした。

「いつまで笑っていられるかな？
行くよ！！奥義・深海水濠波！！」
ルルはクイーンめがけて放った。

「ふふ…
やはり面白い女の子が相手になったものね。」

クイーンは笑いながら言った。
すると…

「深海水濠波！」

二つの同じ技がぶつかった。
「ドバァァァン！！」

「な、なんだと！？」

「ルルとお、同じ技？」

「そんな…
私と同じ技をなぜ！？」

「私も水の性質変化を操る魔法使い。
しかもあなたよりも高いレベルのね。」

「そ、そんな…」

「深海水濠波、大海水濠波、
水蓮に水蓮弾、そしてアクアフィールド
全て私も同じ技を使えるわよ。
あなたよりもハイレベルでね。」

「ど、どうして他の技まで…」

「同じ水使いなら一目見ればわかるわ。
水のエネルギーも感知したし。
私ほどではないにしろ、
あなたレベルの魔法使いなら
すぐに感知できるもの。」

（そ、そんな…
これじゃ勝つどころか、どう戦うか
すらわからない。）

「ルル、とりあえずやるしかない、
今の全力でぶつかるんだ。」
アルウィンがルルに言った。

「う、うん。」
ルルは考えていた。
（これだけの相手ならあの技を
使うしかないかもしれない。）

ルルはナギとの特訓の際に
言われたことを思い出していた。

「ルル、今から教える技が
３つある。
でもこの3つは基本的に使用を禁止
する。」

「え？　　禁止するのにどうして
教えるんですか？」

「それは、その禁止を破らなければ
勝てない相手にいずれ出会うからだ。
ルル、あなたほどの実力があれば
必ず今後強大な敵に会う。
その時、今までの常識が通用しない。
そんな時のための最終手段なの。」

「最終…手段…」

「一つめは《アクアフィールド》
この技は比較的３つの中では
禁止令を低めにしておく。
でも、とても強力な技だから、
体力を相当消費するはず。」

「《アクアフィールド》ですか…」

「２つめは《アクアワールド》
この技は《アクアフィールド》の
進化系統の技。
体が壊れるかもしれない、、
でもそのかわり、ルルが使う水魔法は
この《アクアワールド》の中で使えば
相当強力な威力になる。
下手すればベスト9でも太刀打ち
出来ないほどの威力となるはず。」

「ゴクリッ…
そ、そんなにですか…」


「そして最後のは
技全ての効果を強める二つと違って
技そのものの威力が凄すぎて禁止令とするほどの技だ。
ただし、この技を使う場合は
自分の命を賭けてもいいと
思った時だけだ。」

「は、はい…。」

「よし、そして最後の技は
《超深海水濠波》という技でこの技は
教えたとしても習得できる保証も
ない。」

「え？どういうことですか？」

「超深海水濠波は私も習得出来なかった。それだけこの技の習得レベルは
異次元なんだ。
何せこの技を使えたのは
歴代の魔法使いで1人しかいないんだからな。」

「たったひとりですか！？
それってもう不可能に近いんじゃ…」

「そうだ。
でもそれだけの相手とやりあうなら
それほどの強力な技が必要に
なる時が必ず来る。
だからこの３つを習得することを
目標にするぞ。」

「はい！」





（今こそ師匠との特訓で身につけた
２つめの禁止令を破ってでも
あの人に勝ちたい。
同じ水使いとして負けたくない…
師匠お許しください…）


するとルルの体から今までで最高の
オーラが溢れ出た。

「な、なんだ！？あのオーラの量は？」

「これが今の私の全力だ！
超奥義・アクアワールド！！！」