ルルの大冒険

ブラウンシティ

誘拐

《登場人物》
ルル→魔法使い。幼少期に無くした母の形見のダイヤモンドを探して旅している
リズ→狙撃手。ルルの相棒。元ダイヤモンド団総長。行方不明になった弟を探している。
アルウィン→剣士兼魔法使い。頼れる女戦士。クール。意外と食べ物には目がない。
ローガン→前夜祭の第七競技でルルとチームになった格闘家。パンチの破壊力が
尋常じゃない。二重人格の能力を持っておりモーガンと同一人物である。
《本編》
「息子がいない！」
「な、なんだって！？」
「どこに行ったんだ…？」
「会場で迷子になったのかも。
私も一緒に探すね！」
「すまない…。」
「リズとアルウィンも手伝って。」
「ああ！子供だな。任せておけ！」
「名前をなんというのだ？」
「サミーだ。まだ遠くには行っていないはずだから大声で叫べば気付くかもしれん。」
「サミー！いたら返事をしてくれー！」
「サミーくん！」「サミー！」「サミー殿。」
「すみません。子供を探しているんですが…」　
「どんな子か教えてくれますか？」
「サミーという名前で緑色のシャツを
きた子供なんですが」
「あ、それならさっき女性の人と
2人で歩いて行くところを見ましたよ。」
「女性？」
「ローガンくん心当たりは？」
「いや、その女が知り合いでないことは
たしかだがその女がどういうわけで
サミーを連れ出したかはわかったぞ。」
「本当？じゃあ誘拐ってこと！？」
「誘拐で間違いなさそうだな。
実はサミーは赤い宝石を持っていてな、
これが誘拐された原因のはずだ。」
「赤い宝石？」
「ああ。幸運石と言ってな、
この7大都市と同じ色の全て、つまり
赤、青、黄、緑、銀、茶、白の7つを
全て揃えると永久の幸せが手に入ると
いう言い伝えがあるんだ。」
「え？」
「ルル。どうかしたのか？」
「その宝石って六角形じゃない？」
「ああ。そうだけど…よくわかったな。」
「私も持ってたの。その宝石。
私は青色だけど。」
「なに！？幸運石の青色を持っていた？
マジかよ。ということは言い伝えは
本当かもしれないな。」
「まあ。それはいいんだけどサミーくんを探さないと。」
「おお！そうだったな。」
「サミー！」
そうして5分ぐらい探し回った頃…
「いた！サミー！」
「いたの！？」
「え？でもあれぬいぐるみじゃね？」
「ああ。言い忘れてたがサミーとは
しゃべるぬいぐるみなんだ。」
「え、でも息子って言わなかった？」
「まあ、事情があって説明すると長くなるんだが息子でもあるんだ。
まあ今はいい。とりあえず取り返すぞ。」
「おい！そこの女！そのぬいぐるみを
返してもらおうか！」
「否…あなたたちは愚かね…
わざわざ私に負けに来たのだから。」
「なに！？」
「どうやら力ずくで奪い返すしか
なさそうだな。」
「仕方ないね…」
「みんな手伝ってくれるのか！
よし！俺も！全力を尽くすぞ！」
「来るものは拒まずね…いいわ…
かかってきなさい…沈めてあげる。」