ルルの大冒険

イエローシティ

インチキ

第2試合が始まった。
義平《最高報酬金100万P》
　　　　　vs
コン《最高報酬金280万P》

「これはおそらく勝負にならないな。」

「100万なら数字だけ見ると
私たちでも倒せるってことでしょ？」

「まあそう言うことだ。
しかしよく100万の実力でこと大会に
エントリーしたな。」

「たしかに。
100万の剣士なら剣闘杯に出ても一回も
勝てないのは目に見えてるしね。」

試合は誰もが予想した通り
コンの方が圧倒的に優勢。
義平の剣術はせいぜい当てるのが精一杯
威力はなく、まるで大人対子供のよう。
試合中盤義平はコンの近くで耳打ちを
した。

すると急に今までの前半の戦いが嘘の
ようにコンは義平に攻撃を受け続けた。

「おいおい、どうしたんだ！？
コンのやつ急に攻撃を受け始めたぞ。」

「何かおかしいわね。あのひと、
何かしたわね。」

ルルは義平を怪しんだ。
そして、
「参った。降参だ。」

「試合終了ー！
勝者！義平！」
「　　　…」

会場の誰もがコンが手加減していることがわかった。

「！思い出したぜ！あの義平ってやろう
大富豪の息子だぜ！」

「大富豪？
もしかして相手をお金で買収したって
こと？」

「おそらくな。
やつにとってはお金は腐るほどあるから
優勝と言う肩書きをお金で買おうという
腐った魂胆だろう。」

「剣士ってそんな人もいるの？」

「まあ普通はない。
お金には興味はなくても、相手を金で
脅すと言うのは剣闘杯において外道の
することだ。」

「審判に言えば反則に
なるんじゃない？」

「そうしたいのはやまやまなんだが
証拠がない。」

「まあそんな人が次も勝てるとも思えないし次の相手はラックスだから
心配なさそうね。」

「そうだな。
とりあえず見逃すか。」

この試合誰もが義平のインチキと
予想した。しかし証拠がない為、
誰も言えなかった。どちらにせよ
ラックスが次の相手のため観客席の全員が見逃した。
この後大会は順調に進んでいった。

○一回戦第3試合
ベリアル《最高報酬金310万P》
　　　　vs
ロール《最高報酬金230万P》
勝者ベリアル

○一回戦第4試合
アイン《最高報酬金190万P》
　　　　vs
ヘンゼル《最高報酬金290万P》
勝者ヘンゼル

○一回戦第5試合
マヨイ丸《最高報酬金170万P》
　　　　vs
クーガー《最高報酬金180万P》
勝者マヨイ丸

○一回戦第6試合　
ボウル《最高報酬金220万P》
　　　　vs
メリー《最高報酬金340万P》
勝者メリー

○一回戦第7試合
キューブ《最高報酬金240万P》　
　　　　vs
タッツー《最高報酬金190万P》
勝者キューブ

そしていよいよ一回戦最終戦
「来たわよ！ブルの試合！」
「ま、お手並み拝見と行こうか。」

○一回戦第8試合
ブル《最高報酬金460万P》
　　　　vs
アルウィン《最高報酬金0P》

「え！？
相手のアルウィンって人0Pなんだけど
どう言うこと！？」

「どうやらブルの実力がみれるのは
2回戦からだな。この試合は
一瞬で終わるだろ。」

「しかもあのひと女の人だし。
でもすごい美人。」

この時ルルたちは知らなかった
この試合はのちに剣闘杯の歴史に残る
伝説の試合となることを…