俺の短編集2

睦月初日

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木の葉

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木の枝にくっつき風が吹くと落ちる。

時には、ほうきで掃いて捨てられ

時には火を起こすためのものになる。


焚き火は暖かい。

冬にはもってこいだ。

でも、木の葉や木の枝、薪といったもの
がなければ焚き火はできない。


まあ、そんなこといちいち考えないだろう。

雲がどこへいくのか、、、


太陽と月が仲が悪いとか

昔はよく考えた。

雨が降ればお天道様が泣き

雷がおこれば怒り

虹が出れば仲直り。


太陽の時はご機嫌でこっちまで
嬉しくなる。


大人たちは
「ああ…また雨か…やまないかなー。」

「ええ!雷かよ!」

「暑いな、、、
曇ってくれればいいのに。」




いつしかマイナスなことしか言わなくなっていく。


子供は

「やったー!雨だ!
新しいカッパに長靴に傘!
みんな!見てみて!かわいいでしょ?」


「私だって!今日はうさぎちゃんの
模様のかさなんだ~!」


雪が降れば

「みんな!外出て雪だるまつくろうよ!」


「よっしゃ!
男子は昼休みは雪合戦な!!」


暑くても寒くても雨でも雪でも
子供はいつだってプラスに考える。


木の葉として地面から人を見てると
つくづく思う。


(どうして、大人は子供を経験しているのにマイナスにいろんなことを
考えるのだろう…
どうして、人に興味を示さないのだろう…
どうして、あれだけ大切にしてた
”もの”を雑にするのだろう)


そして、また木の葉が焚き火の
ために燃やされる。


「ねえねえ、、、
そこのイチョウさん。」


「なーに?」


「どうして人間は大人になるにつれて
純粋さを失うのだと思う?」


「うーん…
みんな闇と光を身につけるからかな。」


「闇と光?」


「表と裏という表現も出来るね。
私たち植物と違って人には
人と接するということが絶対条件だから
自分の思い通りにいかないと
いい思いをしない闇深きもの
表向きにはニコニコしてても
裏では愚痴るもの、
光を持っているのに
闇に飲まれてしまうもの。
いろいろね。」


「な、なるほど…」


「子供たちは光いっぱいじゃから
大人が子供から教えられることもある。
もちろん大人が子供に教えることが
必要じゃ。
それは生物みんなそうだし
当たり前のことじゃ。
でも、そうして互いに話し合い
己を磨き、高めていくのが素晴らしい
大人になる。
ということなのかもしれんのぉ。」



「そっか、、、
じゃあ紅葉さんのいうように
だから人ははなしあうんだね。」



「それは人だけではなく
我々や動物たちもすることじゃ。
人間にはわからんじゃろうがな。」



「ビュー…」


風が吹いた。



(この子供…
寒そうだな。)



「ボボ…」


(少しでも長く燃え続けないかな~)



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