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不景気な今の世の中、就職活動が一向に上手くいかずに腐っていたのは認めます。
現実逃避をしようとして酒を限界超えて飲んで潰れてました。
でも現実逃避っていっても、実際に異世界まで逃げようなんて思ってなかったんですよ!
ねえ?神様!聞いてますか!?
◆◆◆
気付けばだだっ広い草原の中で寝ていた俺。
訳が分からずしばらく呆然としていたのだが、たまたま親切な青年が通りかかって事なきを得た。
なんでもこの辺りはたまに獰猛な獣が出るらしい。青年はこの先の森にたまたま採取に来ていたそうだ。専用の装備がないならとりあえず自分の家に来たらどうだと言われ、もちろん即決で付いていくことにした。
そしてすぐに今いるこの場所が日本どころか地球の中じゃなく不思議ワールドだと気がついた。言葉はありがたいことになぜか通じる。でも青年の見た目は小麦色の肌に淡い銀髪、金目とあまり見たことがない風貌なのだ。
そして何より、見たことない植物や虫、動物。吸うたびに不思議な感覚を感じる空気。単なる外国ではすまない違和感がバリバリ感じる。
とにかくそれなら尚更目の前の青年に縋るしかない。健脚な青年に遅れを取らないよう気合を入れて足を動かした。
10分ほど歩いた先に青年の住む村はあった。広々としたなだらかな立地に点在する、レンガ造りの家々。見たことのない様式の建築だけど、なかなか立派な作りだ。広々とした畑の向こうには小さな人影がぽつぽつ見えた。村人かな。
農業とか酪農で暮らしているのかな。なかなか裕福そうな村だ。広い村をしばらく歩き村のはずれに行く。小高くなった丘の上に男の家はあった。
両親はすでに他界したそうだ。道すがら聞いた情報によると、青年は街に働きに出ているらしい。街に住んだほうが便利だが住む者がいない家は傷みやすい。大切な家の管理も兼ねここから毎日街に通っているそうだ。彼が実家を大切にする人で本当に良かった。青年に会えてなかったら、今頃俺は野生動物の胃の中だったのかもしれないのだ。
青年はまだ独身だそうで一人住まいだというが、2階建てのその家は道すがら見た他の家と遜色のない立派なものだった。
俺の今の恰好は思いっきり部屋着。分厚い靴下を履いていたので足にケガはしないで済んだが土でひどく汚れてる。ただ土足文化っぽいので軽く払ってそのままお邪魔させてもらうことにした。
居間っぽい部屋に通してもらい、お茶を頂き一息を付く。そして改めて事情なり話し合おうかとした時だ。とりあえず安心できる居場所に辿り着いたと気が抜けたのもあるんだろう。ふいに尿意を催した。まあここまではよくあることだと思う。ただこの時の俺は、この直後にまさか今まで感じていた違和感なんか目じゃない分厚い異世界の壁にぶち当たることになるなんて、全然気づいていなかった。
そんなことになるとは露とも気づかず、俺は『迷惑を掛ける身で事情を話す前にトイレっていうのも失礼だよな。……でも生理現象は仕方ない』と即座に白旗を上げ、青年にトイレの場所を聞いたわけだ。
「あのー、話の前に申し訳ないんですが……先にトイレを借りてもいいですか?」
「?『トイレ』?」
「?」
「?」
何それという感じの青年の反応に、こちらの方もキョトンとする。
もしかして『トイレ』って言葉だけ通じないの?え?なんで?ちょっと神様、大事なとこだけ翻訳機能解除とか意地悪過ぎるでしょ!……だめだ、落ち着け。そうか、もしかしたら発音が悪かったのかもしれない。
「だからトイレです」
「?」
「えーと、便所?お手洗い?トイレット?」
「? なんですか、それは。食べ物のことでしょうか?お腹が減っている? ああ、そういえばお茶しか出していませんでしたね。他に何か――」
「違います!えーと、だから、その、出そうなんです」
「出る? 一体、何が出るんですか」
「~~ッ」
一瞬苛めかと疑いたくもなったけど、目の前の青年の表情を見るに本当に分かってないらしい。ええ? 単語が通じなくてもさ、何となく雰囲気で通じない?出るって言葉は伝わったんだし。
初対面の人相手にシモの話をするのは正直抵抗がある。でもこっちもだんだん切羽詰まってきた。行けないとなると余計行きたくなるもんなのだ。
「だから、その、お、おしっこだよ!小便!」
「?」
恥ずかしいのをこらえて口にしたのに青年の顔は全く変わらずキョトンとしたまま。マジかよ!? これすら翻訳機能に誤作動出るのかよ!?
とにかく事が事なだけに通じないから諦めるという選択肢はない。単語が伝わらないなら、別の切り口で説明するしかない。
次第に切羽詰まってきた尿意を尻をもじもじさせてごまかしながら口を開く。
「食べたら出すだろ?その水分のことだよ」
「水分……まさか血のことですか?怪我をしていると?」
「何でそうなるかな~~~!? 違うよ!だから、ちんこから出すやつだよ!」
「! …………もしかして『溜水』のことですか?」
たまりみず? 確かに溜まるけど、それがおしっこの異世界語なのかこっちには判別がつかない。
俺の表情を見て親切にも青年は説明を足してくれた。
「体内に溜まる水のことです。下腹部に溜まり定期的に抜かないと苦しくなる」
「そう、たぶんそれ!それを出していい場所を教えて欲しくて」
「えっ、出す……のですか? そのような場所は普通、家の中にありませんが」
「はああ!?」
「え……魔法で浄化しますよね?未発達な赤子のうちは排泄はそのままされ、親が面倒を見たりするという話は聞いたことはありますが……」
「ま、魔法?」
異世界感がめちゃくちゃ強まる単語出た!
でもゴメン。今のおれは正直それどころじゃない。限界まで秒読み段階だ。
「すみませんッ! もう無理!」
まさか恩人の大切な家のリビングでやらかすわけには行かない。急いで家から飛び出すと死角になりそうな場所を探した。
幸い村はずれということもあり、見渡ても人影は見えない。
とはいえ恩人の家の庭先でしていいことでは決してない。後で全力で謝ろう。
ずぼっとズボンを下着ごと下ろし、スタンバイOK。ギリセーフ。何とか間に合った!
ぶるっとした震えとともに我慢したものを解放する。
はああ、やばかった。マジで漏らすかと思ったよ。
ガチャ!タッタッタッ
「急に飛び出してどうしたんです?大丈夫ですか!? ……えっ!」
何で追いかけてくるかなぁ!?
青年は俺から2mほど離れたところで固まってしまった。視線が思いっきり俺のブツに固定されている。丸出しで放尿している光景から目が離せないようだ。
さっきの話だとこの世界の人達は腹の中にある内に魔法でどうかしちゃうっぽいし、もしかして俺の今していることってこの青年からしたらとんでもない変態行為なんじゃないだろうか。現に見入っているその顔は真っ赤だ。こっちだって恥ずかしいよ。
でもこういう時に限ってなかなか止まってくれない。最中に移動もできないし恥ずかしいのに逃げも隠れもできない。
観念して口を引き結んで顔を俯けると、最後まで出し切った。
うう、と、とんでもないことをしてしまった。いくらトイレがなかったとはいえ、人様の軒先で……。
とりあえず軽く水気を払いパンツを引き上げ軽く身づくろいをすると、俺は直角にお辞儀をして謝罪した。
「す、すみませんでした!!人様の家の前で……あの、えっと、すぐに片付けますので!」
だから見捨てないでください!
土の上だしほっときゃ自然に還るのかもしれないけど、目の前で粗相をしておいて放置は無理だ。せめて誠意を見せないと。
しかし言ってはみたがどう片づけたらいいんだろう。水を流したら被害が広がりそうだし。土を上に被せるとか?
俺の声に反応してようやく意識を取り戻したようで、青年がぎこちなく返事をしてくれた。
「い、いえ。片付けなら私がやります。気にしないでください」
そういうと青年は俺がしていた辺りのに向け手をかざした。ほわりと手のひらから地面に光が広がっていく。
淡い光が消えたと思ったら、先ほどまで濃いシミを作っていた地面はすっかり乾いていた。
「えっ!すごい!何これ?」
「まさか、浄化魔法を知らないのですか?服装や顔立ちから他国の人とは思っていましたが、魔法を知らない国なんて、そんなところ聞いたことがない……」
トイレ騒動ですっかり自己紹介が遅れてしまった。
「あー、それなんですが、どうも俺、違う世界から来た人間みたいなんです……」
現実逃避をしようとして酒を限界超えて飲んで潰れてました。
でも現実逃避っていっても、実際に異世界まで逃げようなんて思ってなかったんですよ!
ねえ?神様!聞いてますか!?
◆◆◆
気付けばだだっ広い草原の中で寝ていた俺。
訳が分からずしばらく呆然としていたのだが、たまたま親切な青年が通りかかって事なきを得た。
なんでもこの辺りはたまに獰猛な獣が出るらしい。青年はこの先の森にたまたま採取に来ていたそうだ。専用の装備がないならとりあえず自分の家に来たらどうだと言われ、もちろん即決で付いていくことにした。
そしてすぐに今いるこの場所が日本どころか地球の中じゃなく不思議ワールドだと気がついた。言葉はありがたいことになぜか通じる。でも青年の見た目は小麦色の肌に淡い銀髪、金目とあまり見たことがない風貌なのだ。
そして何より、見たことない植物や虫、動物。吸うたびに不思議な感覚を感じる空気。単なる外国ではすまない違和感がバリバリ感じる。
とにかくそれなら尚更目の前の青年に縋るしかない。健脚な青年に遅れを取らないよう気合を入れて足を動かした。
10分ほど歩いた先に青年の住む村はあった。広々としたなだらかな立地に点在する、レンガ造りの家々。見たことのない様式の建築だけど、なかなか立派な作りだ。広々とした畑の向こうには小さな人影がぽつぽつ見えた。村人かな。
農業とか酪農で暮らしているのかな。なかなか裕福そうな村だ。広い村をしばらく歩き村のはずれに行く。小高くなった丘の上に男の家はあった。
両親はすでに他界したそうだ。道すがら聞いた情報によると、青年は街に働きに出ているらしい。街に住んだほうが便利だが住む者がいない家は傷みやすい。大切な家の管理も兼ねここから毎日街に通っているそうだ。彼が実家を大切にする人で本当に良かった。青年に会えてなかったら、今頃俺は野生動物の胃の中だったのかもしれないのだ。
青年はまだ独身だそうで一人住まいだというが、2階建てのその家は道すがら見た他の家と遜色のない立派なものだった。
俺の今の恰好は思いっきり部屋着。分厚い靴下を履いていたので足にケガはしないで済んだが土でひどく汚れてる。ただ土足文化っぽいので軽く払ってそのままお邪魔させてもらうことにした。
居間っぽい部屋に通してもらい、お茶を頂き一息を付く。そして改めて事情なり話し合おうかとした時だ。とりあえず安心できる居場所に辿り着いたと気が抜けたのもあるんだろう。ふいに尿意を催した。まあここまではよくあることだと思う。ただこの時の俺は、この直後にまさか今まで感じていた違和感なんか目じゃない分厚い異世界の壁にぶち当たることになるなんて、全然気づいていなかった。
そんなことになるとは露とも気づかず、俺は『迷惑を掛ける身で事情を話す前にトイレっていうのも失礼だよな。……でも生理現象は仕方ない』と即座に白旗を上げ、青年にトイレの場所を聞いたわけだ。
「あのー、話の前に申し訳ないんですが……先にトイレを借りてもいいですか?」
「?『トイレ』?」
「?」
「?」
何それという感じの青年の反応に、こちらの方もキョトンとする。
もしかして『トイレ』って言葉だけ通じないの?え?なんで?ちょっと神様、大事なとこだけ翻訳機能解除とか意地悪過ぎるでしょ!……だめだ、落ち着け。そうか、もしかしたら発音が悪かったのかもしれない。
「だからトイレです」
「?」
「えーと、便所?お手洗い?トイレット?」
「? なんですか、それは。食べ物のことでしょうか?お腹が減っている? ああ、そういえばお茶しか出していませんでしたね。他に何か――」
「違います!えーと、だから、その、出そうなんです」
「出る? 一体、何が出るんですか」
「~~ッ」
一瞬苛めかと疑いたくもなったけど、目の前の青年の表情を見るに本当に分かってないらしい。ええ? 単語が通じなくてもさ、何となく雰囲気で通じない?出るって言葉は伝わったんだし。
初対面の人相手にシモの話をするのは正直抵抗がある。でもこっちもだんだん切羽詰まってきた。行けないとなると余計行きたくなるもんなのだ。
「だから、その、お、おしっこだよ!小便!」
「?」
恥ずかしいのをこらえて口にしたのに青年の顔は全く変わらずキョトンとしたまま。マジかよ!? これすら翻訳機能に誤作動出るのかよ!?
とにかく事が事なだけに通じないから諦めるという選択肢はない。単語が伝わらないなら、別の切り口で説明するしかない。
次第に切羽詰まってきた尿意を尻をもじもじさせてごまかしながら口を開く。
「食べたら出すだろ?その水分のことだよ」
「水分……まさか血のことですか?怪我をしていると?」
「何でそうなるかな~~~!? 違うよ!だから、ちんこから出すやつだよ!」
「! …………もしかして『溜水』のことですか?」
たまりみず? 確かに溜まるけど、それがおしっこの異世界語なのかこっちには判別がつかない。
俺の表情を見て親切にも青年は説明を足してくれた。
「体内に溜まる水のことです。下腹部に溜まり定期的に抜かないと苦しくなる」
「そう、たぶんそれ!それを出していい場所を教えて欲しくて」
「えっ、出す……のですか? そのような場所は普通、家の中にありませんが」
「はああ!?」
「え……魔法で浄化しますよね?未発達な赤子のうちは排泄はそのままされ、親が面倒を見たりするという話は聞いたことはありますが……」
「ま、魔法?」
異世界感がめちゃくちゃ強まる単語出た!
でもゴメン。今のおれは正直それどころじゃない。限界まで秒読み段階だ。
「すみませんッ! もう無理!」
まさか恩人の大切な家のリビングでやらかすわけには行かない。急いで家から飛び出すと死角になりそうな場所を探した。
幸い村はずれということもあり、見渡ても人影は見えない。
とはいえ恩人の家の庭先でしていいことでは決してない。後で全力で謝ろう。
ずぼっとズボンを下着ごと下ろし、スタンバイOK。ギリセーフ。何とか間に合った!
ぶるっとした震えとともに我慢したものを解放する。
はああ、やばかった。マジで漏らすかと思ったよ。
ガチャ!タッタッタッ
「急に飛び出してどうしたんです?大丈夫ですか!? ……えっ!」
何で追いかけてくるかなぁ!?
青年は俺から2mほど離れたところで固まってしまった。視線が思いっきり俺のブツに固定されている。丸出しで放尿している光景から目が離せないようだ。
さっきの話だとこの世界の人達は腹の中にある内に魔法でどうかしちゃうっぽいし、もしかして俺の今していることってこの青年からしたらとんでもない変態行為なんじゃないだろうか。現に見入っているその顔は真っ赤だ。こっちだって恥ずかしいよ。
でもこういう時に限ってなかなか止まってくれない。最中に移動もできないし恥ずかしいのに逃げも隠れもできない。
観念して口を引き結んで顔を俯けると、最後まで出し切った。
うう、と、とんでもないことをしてしまった。いくらトイレがなかったとはいえ、人様の軒先で……。
とりあえず軽く水気を払いパンツを引き上げ軽く身づくろいをすると、俺は直角にお辞儀をして謝罪した。
「す、すみませんでした!!人様の家の前で……あの、えっと、すぐに片付けますので!」
だから見捨てないでください!
土の上だしほっときゃ自然に還るのかもしれないけど、目の前で粗相をしておいて放置は無理だ。せめて誠意を見せないと。
しかし言ってはみたがどう片づけたらいいんだろう。水を流したら被害が広がりそうだし。土を上に被せるとか?
俺の声に反応してようやく意識を取り戻したようで、青年がぎこちなく返事をしてくれた。
「い、いえ。片付けなら私がやります。気にしないでください」
そういうと青年は俺がしていた辺りのに向け手をかざした。ほわりと手のひらから地面に光が広がっていく。
淡い光が消えたと思ったら、先ほどまで濃いシミを作っていた地面はすっかり乾いていた。
「えっ!すごい!何これ?」
「まさか、浄化魔法を知らないのですか?服装や顔立ちから他国の人とは思っていましたが、魔法を知らない国なんて、そんなところ聞いたことがない……」
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