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38顔を上げて~ステラside

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学園内で様々な噂が流れる中、噂に左右されて学業に集中できない生徒が多い中、中間考査が始まった。

結果は前回優秀な成績を収めた生徒は成績がガタ落ちしてしまった。
対する私はなんとか首席を守ることができた。

この学園に通う条件でもあるのでホッと安心する。


「最低ね…」

「誰が原因でこうなったと」

「なのに、なんて図々しいのかしら」


こんなの平気だわ。
ずっと言われてきたのだから。


あの事件以来、生徒会室には誰もいない。
今回の一件で生徒会幹部の皆さんも呼び出されて聞き取りを行われた。

幹部以外の数名の皆さんは自主退学をしたそうだ。
聞けば彼らの婚約者が私への虐めに関与しており、またリーゼロッテ様の良くない噂を広めたことで婚約解消となったと風の噂で聞いた。


親しいわけではない。
でも彼らは私を色眼鏡で見ることはなかった。

言葉を交わしたのは挨拶か、業務的なものだ。



生徒会の幹部が動けない今は生徒会は活動停止だった。


そんな中、時間は待ってくれない。
中間考査が始まり、授業に集中できない生徒がいたけど、先生達は待った無しだった。


噂が気になる生徒は授業そっちのけだったのか成績がガタ落ちになり、クラスが降格になり。
酷すぎる生徒は留年、もしくは退学となった。


私のように特待生ではない生徒もひど過ぎる成績だと退学になると聞く。


そして退学になった生徒の友人は私を恨み始めた。


「アンタの所為で退学になったのよ!」

「そうよ!責任を取りなさいよ」

違う…


退学になったのはちゃんと勉強していないから。


貴女達が私に嫌がらせをしている間。


私は必死で勉強していたんだから。



彼女達の言葉が理不尽だった。
今までなら傷ついたけど、雑音に聞こえる。


そう、今の私にとって彼女達の八つ当たりなんてどうでもいい。



勉強しないと。



ここで成績を落とせば、これまで助けてくださったリーゼロッテ様に合わせる顔がない。


今はどうしているか解らない。


でも、無事だとあの人が教えてくださった。


なら私がいますることは、この学園でしっかり学ぶべきことを学ぶこと。



「いい加減にしてください」

「何?」

「邪魔なんです」

「なっ!」


私の勉強を邪魔する彼女達を睨みつける。


「皆さんはここに何をしに来ているんですか?学ぶ意思がないなら必要ありません」


「何ですって!」

「ここでするのは他人を罵倒する事でも、他人の足を引っ張ることでもありません。みっともない」


私は…



ずっと頑張って来た。


努力してこの学園で首席を守って来た。


だから顔をあげなくては。


声に出さなくてはならない。


リーゼロッテ様がおっしゃってくれたように。


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