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110.幕が閉じる
しおりを挟む以外にあっさりと終わった。
貴族派はの強硬派の主犯はと関係者等はほとんど拘束され連行された。
残ったのは貴族派の中でも中立側で穏健派を貫いていた貴族が大半だったのだけど、もしかして最初から狙就ていたのかと思う程に用意周到だった。
「ルクシウス」
「ティア、これが政治だ」
「解っているけど」
彼の表情を見てすべて納得した。
この場でティエゴ様を利用してすべてを片付けるつもりだったのだろう。
「公の場でこれぐらい派手にしておけば、簡単に馬鹿な事をできないだろう」
「そうね」
一度本当の意味で地獄を味合わせて二度と立ち上がれなくする。
やり方はかなり酷いかもしれないけど、一番合理的なやり方だし見せしめになるけど。
「アルデンテ伯爵。この度は実に見事でした」
「持ったないお言葉にございます」
「貴方のおかげで燃えないゴミを燃やせましたわ」
既に彼等はゴミ扱いか。
未だに先ほどのやり取りが頭から離れないわ。
「もし許されるならば、この男の処遇を私にお任せいただけませんか」
「それは…かまいませんが。よろしいですか先帝陛下」
「かまわんよ」
一度帝国に連行する形になるがその後、ルクシウスの手に委ねられる事になる。
何をする気なのか。
「お兄様、どうなさるのです」
「大丈夫だ。この男にもしかるべき罰を与える。君を散々苦しめは極悪人は裁かれなくてはならない」
不安そうな表情をするロゼッタに優しく笑いかける。
まるで悪魔と天使の差があるわね。
「二度と君や両親に危害を加えさせない。君のように辛い思いをさせないようにするから安心しなさい」
「はい…お兄様」
危害を加える事はまず無理だわ。
というか生きて王都に戻って来る保証なんてないじゃない。
こうして、予想外の出来事はあれど。
無事にすべてが片付き、舞踏会を続行された。
――のだけど。
普通に考えて舞踏会を楽しめるわけがない。
一部を除いて。
「このローストビーフ中々の絶品じゃなな」
「こちらもいかがかしら?鴨肉とオレンジソースは抜群ですのよ」
「うむ、いただこうか」
この状況下でも自由過ぎる先帝陛下は料理を楽しんでいた。
「伯父上…」
「シーゲル様」
胃を抑えるシーゲル様を考えるとお察しいたします。
「お前達、ちゃんと肉を食べんか!」
「自由にも程がありますぞ!」
どんな時お彼は大して変わる事はなかった。
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