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第三章

21追い詰められた先

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尽くライアンの計画は失敗に終わり、関わった商会に貴族は罰せられることになった。
裏で人身売買や闇取引をしていた事が明るみになったのだ。


以前からウィスター家を良く思っていなかった彼等は結託して潰そうと考えていた。
元平民上がりでありながら特別の待遇を受け、娘は王妃のお気に入りと来れば面白くなかったし、旧貴族は格式はあれど借金を背負い厳しい状況にある。


対する新貴族は旧貴族よりも財産を持っているのは改革を行い、成功をしているからだった。

旧貴族と新貴族の摩擦は厳しくもあるのだが、ウィスター家は新貴族でありながらも旧貴族派のアルファード家とも親しい事から敵も少なく無かった。


ライアンを助ける振りをして、ウィスター家を潰そうと集まったが。



「何でこうなるのよ!」

新聞ではライアンと結託していた貴族や商人の悪事を同時に暴かれ財産を全て奪われ牢獄行となった。
エクセルとウルリーケは機会を狙っていたのだが、そこにライアンが彼等と一緒になって良からぬ企みをしている事が漏れたのだった。


彼等はライアンのボロのおかげで捕らえることができた。



「このままでは本当に破滅してしまうわ」


もう手助けしてくれる人はいない。
カナリアやウィスター家に恨みを抱く者はほとんどいない。

現段階でウィスター家に手を出そうとする馬鹿はいないのだから。


「こんな事になるなんて聞いてないわ。私はエスターを呼び戻してミリアが反省して私に頭を下げると思っていた。

アルソート家にも相応の事をさせて許そうと思っていた。


「アルソート家は私に慰謝料を請求して来るなんて!」


手紙を握りしめ、弁護士が持って来た書類を握りしめる。
全てが上手く行くと思ったライアンは予想外の事ばかりだった。


セリアの夫を使ってエスターとミリアの子供を取り戻そうと考えたのだ。


「計画通りに進んでいたはずだった…すべてはあの方の指示通りにしたのよ!」


今回の計画はすべてライアンが考えたものではなくある人物の助言により計画を実行したのだった。


「私は間違えていない。何も悪くないわ…」


必死で言い聞かせるライアンは急いで便箋を用意する。


「急いで手紙を…あの方に助けていただかないと!」


オイシス家は既に貴族ではなくなっている。
借金まみれで援助してもらわないと生活すら危うくなる状況だったのだから。




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