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第四章未来への扉
16.カマっ娘バレエ団
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王宮内にある庭園。
一年中咲き乱れる美しい薔薇や百合の花は王侯貴族達が愛でる場にもなっている。
その奥に宮廷菜園と呼ばれる畑があった。
ここの管轄も漢女部隊が取り仕切り、宮廷庭師と共に精魂込めて育てられている。
すべて手作業でされているため、雑草引き等は重労働だと噂で耳にしたことがある。
だが土遊びに過ぎない。
ろくに教養もなく戦場に出ることを怖がった出来損ないの連中がするような仕事としてしか思っていなかった。
そう、こんな光景を誰を信じられるか!
何故王宮内の敷地に食中植物が存在するのだ!
「ぎゃああああ!!」
今まさに私はその食中植物に襲われ命の危機を迎えながら必死に走りながら逃げていた。
しかし敵は前方にもいた。
「ちょっと、逃げちゃだめよ!ちゃんと刈らないと」
「そうよ、ちゃんと防護服来ているから死にはしないわ?さぁ皆一緒にアン・ドゥ・トロワ!」
「「「アン・ドゥ・トロワ!!」」」
全身白の衣裳に身を包み華麗に踊るおかしな連中は襲って来る雑草ノッキーニと戦っていた。
何が防護服だ。
白タイツを履き、国立劇場で踊り子たちが着るレオタードにやたらとひらひらしたレースを身にまとう姿は見るに堪えなかった。
あげく頭におかしな白鳥のカチューシャをつけている。
どっちが魔物か解ったものではない!
なのに私に迫って来る化け物達は同じような事をするように強要して来た。
「ほら、貴方も」
「できるか!」
「もう、これが一番効率的なのよ?ここの雑草君は可愛い女の子が大好きで踊りも大好きなの!だからこうして可愛い格好で踊って大人しくさせて駆除するのよ?」
「ノッキーニは地面から出た瞬間から足元が弱いの…だから、リズムに乗って足元を踏みつけて倒して、その後に目つぶしすればはい簡単!」
「ノッキー!!」
ノッキーニは悲鳴を上げてそのまま倒れ汁を出す。
「ノッキー二の汁は栄養分になるのよ」
「この汁を土に巻けば畑の野菜はより早く育つの。さぁ、貴方も一緒に…」
「やめろぉぉ!私はそんな真似できるか!」
地下牢から出されてしばたくして、私は妻や娘達とは別の場所で更生させるとのことだったらしいが、正直言って地獄以外の何物でもない。
これならば、地下牢で過ごしている方がマシだ。
「もう、ちゃんとしないとダメよ?更生の意味がないわ…乱れた心を鍛えるには心身ともに鍛える必要があるわ。心と体を鍛える…すなわち踊りよ!バレエよ!」
「魔物を駆除するのに何故踊るのだ!」
「何言っているの?古来より魔を浄化するのには、踊りが効果的なのよ?この浄化方法は効果的よ?王女殿下も後任だし…さぁ、貴方も私達と同じ衣装に着替えましょう」
着替えるだと?
こんなふざけた格好をさせられるのか?
今、私が着ている格好は普通の防護服だった。
どうしても着たくなくて、なんとか普通の防護服を死守したのだ。
「そうよ?身も心も着替えなくては…はい、貴方の下着」
「やめろぉぉ!それは女物ではないか!しかも何故、そんなにヒラヒラしているんだ」
「この方が可愛いでしょ?この下着は魔道具の一種でもあるから、身を守ってくれるわ」
これがか!
例え、身を守ってくれたとしても男としての尊厳を守れないではないか。
「さぁ、着替えましょう?」
「大丈夫よ?最初は抵抗があるけど…すぐに慣れるわ」
「やめろぉぉ!!」
私はこの世の地獄を見た。
死ねば良かったと思う程の地獄を体験することになるのだった。
一年中咲き乱れる美しい薔薇や百合の花は王侯貴族達が愛でる場にもなっている。
その奥に宮廷菜園と呼ばれる畑があった。
ここの管轄も漢女部隊が取り仕切り、宮廷庭師と共に精魂込めて育てられている。
すべて手作業でされているため、雑草引き等は重労働だと噂で耳にしたことがある。
だが土遊びに過ぎない。
ろくに教養もなく戦場に出ることを怖がった出来損ないの連中がするような仕事としてしか思っていなかった。
そう、こんな光景を誰を信じられるか!
何故王宮内の敷地に食中植物が存在するのだ!
「ぎゃああああ!!」
今まさに私はその食中植物に襲われ命の危機を迎えながら必死に走りながら逃げていた。
しかし敵は前方にもいた。
「ちょっと、逃げちゃだめよ!ちゃんと刈らないと」
「そうよ、ちゃんと防護服来ているから死にはしないわ?さぁ皆一緒にアン・ドゥ・トロワ!」
「「「アン・ドゥ・トロワ!!」」」
全身白の衣裳に身を包み華麗に踊るおかしな連中は襲って来る雑草ノッキーニと戦っていた。
何が防護服だ。
白タイツを履き、国立劇場で踊り子たちが着るレオタードにやたらとひらひらしたレースを身にまとう姿は見るに堪えなかった。
あげく頭におかしな白鳥のカチューシャをつけている。
どっちが魔物か解ったものではない!
なのに私に迫って来る化け物達は同じような事をするように強要して来た。
「ほら、貴方も」
「できるか!」
「もう、これが一番効率的なのよ?ここの雑草君は可愛い女の子が大好きで踊りも大好きなの!だからこうして可愛い格好で踊って大人しくさせて駆除するのよ?」
「ノッキーニは地面から出た瞬間から足元が弱いの…だから、リズムに乗って足元を踏みつけて倒して、その後に目つぶしすればはい簡単!」
「ノッキー!!」
ノッキーニは悲鳴を上げてそのまま倒れ汁を出す。
「ノッキー二の汁は栄養分になるのよ」
「この汁を土に巻けば畑の野菜はより早く育つの。さぁ、貴方も一緒に…」
「やめろぉぉ!私はそんな真似できるか!」
地下牢から出されてしばたくして、私は妻や娘達とは別の場所で更生させるとのことだったらしいが、正直言って地獄以外の何物でもない。
これならば、地下牢で過ごしている方がマシだ。
「もう、ちゃんとしないとダメよ?更生の意味がないわ…乱れた心を鍛えるには心身ともに鍛える必要があるわ。心と体を鍛える…すなわち踊りよ!バレエよ!」
「魔物を駆除するのに何故踊るのだ!」
「何言っているの?古来より魔を浄化するのには、踊りが効果的なのよ?この浄化方法は効果的よ?王女殿下も後任だし…さぁ、貴方も私達と同じ衣装に着替えましょう」
着替えるだと?
こんなふざけた格好をさせられるのか?
今、私が着ている格好は普通の防護服だった。
どうしても着たくなくて、なんとか普通の防護服を死守したのだ。
「そうよ?身も心も着替えなくては…はい、貴方の下着」
「やめろぉぉ!それは女物ではないか!しかも何故、そんなにヒラヒラしているんだ」
「この方が可愛いでしょ?この下着は魔道具の一種でもあるから、身を守ってくれるわ」
これがか!
例え、身を守ってくれたとしても男としての尊厳を守れないではないか。
「さぁ、着替えましょう?」
「大丈夫よ?最初は抵抗があるけど…すぐに慣れるわ」
「やめろぉぉ!!」
私はこの世の地獄を見た。
死ねば良かったと思う程の地獄を体験することになるのだった。
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