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第四章.ダンジョン攻略大作戦

26.無実の訴え

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俺は悪くない。
だって最高級のキノコの王様に敬意を持って接しただけだ。

「最低ランクとされた、トリュフとマツタケを大切に扱い。食材として全て使いきってくださった後に感謝をしてくださったのだ…おかげでトリュフ達は森の一部となり喜んでおる」

「何?」

「我ら食用となる精霊は獣や人間に食されても大事にされれば、森の一部となり、再び命を得るのだ。生前大切にされれば、優れた精霊として」


いや、その掟ってどうなの?


「トリュフとマツタケは採取された後も綺麗な籠に収められ、大切にされた。食用となった後も感謝され泣いておったであろう?今まで踏みつけられるだけの運命だったというのに」

「うむ…今時いるのだな」

「そこでここにおる者がお礼を言いに行こうとしたのだが、力尽きてしまったのだが…この方が助けてくださったのだ!貴方こそ我らキノコ族を統べるお方!これより下僕となります!」


「「「ピノ―!!」」

何でこうなったんだ!!


「やめてぇぇぇぇ!!」



俺の悲鳴は朝っぱらから響くも、彼等が俺の要望を聞いてくれることはない。


押しかけ妻ならぬ押しかけキノコはちゃっかり寄生するつもりでいた。




「それでは裁判を始める」

「被告人前へ」



その後俺は、言うまでもなかった。


「それでは裁判を始めます。被告は罪を犯しました。絶命寸前の保護種族であるキノコ族を誑し込んでしまった罪です。罪状は他にも…」

「待て待て!何で裁判?俺は何か悪いことをした?」

「十分悪いですね。エリオル様、キノコ様を誘惑するなどなんて羨ましい…じゃなくて罪です」



――ラナリア嬢もキノコ信仰者だったのか!

似た者親子だったとは思わなかったので眩暈した。


「ああ、なんてことですの?獣だけでなく植物までも…なんてことでしょう」

「レイラ、そういう問題か!これは大問題だぞ」


今回は味方がいない。
レントン様もハル側なので俺を助けてくれる人はいない。


「いいではないか、キノコは植物性器官だからな。キノコはエリオルに欲情したのだろう?」

「やめろ!生々しい!」

「慎みをお持ちくださいませ殿下!」


なんてデリカシーの無い人なんだ。
大体、俺を何だと思っているんだよ!ふざけんな!


「エリオル様、何もないと信じておりますわ」

「あるわけないだろ!」


何を疑われているんだよ!


「だろうな?お前は未だにチェリーで童貞だからな。女の扱いもちゃんと理解できていない草食動物だ」

「殿下…そんなに俺が嫌いですか」

そろそろ泣いていい?
まぁ、前世でも童貞を卒業する前に捨てられたけど。

でも、ノーマルだからね!

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