聖女な義妹に恋する婚約者の為に身を引いたら大賢者の花嫁になりました。今更婚約破棄を破棄にはできません!

ユウ

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第二章

43茶葉と下剤

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「アンタの所為で!」

追い詰められたバーバ
ラはソフィアに暴力を振るおうとした。
咄嗟に前に出ようとしたローゼマリーが前に出ようとした時だった。

バーバラが手を振り上げようとしたが、その手が振り下ろされることはなかった。


「うっ…」


お腹を押さえ、大量の汗を流し。

「お腹が…ううっ」

その場でしゃがみ込む。

「あらあら、どうしました?」

「ううっ…」

声を出すのも辛く今すぐ駆け込みたい気分だった。

(何で…毒なんて)


毒入りのお茶を用意したのはソフィアの分だけだった。
バーバラが飲んだのは美容に良いハーブティーだったのにどうしてと思う。

(あの女が毒を?そんなはずはない)

お茶会が始まってから一度もバーバラの茶器に触れていない。
席からも距離があるし、触れずに毒を盛るのは不可能なのだから。


「バーバラ様…」

「どうなっているのでしょう」

他の令嬢達も今すぐ用をたしたいが立ち上がるのはも難しく。

「「ああ!」」


お腹からあの音が聞こえる。


「くっ…今すぐ行かないと」

「大惨事になりますわ」


そう、彼女達は今すぐにでもトイレに行きたかった。
トイレで用をたしたいのだ。

だが、この状態で行くのは難しい。
立ち上がるのも難しい程に。


「どうしたというのだ」

「お義姉様、皆さんがお飲みになったハーブティーは美容効果と腸活に良い成分が入ってますのよ」

「は?」


不敵に微笑むソフィアは三人が現在大量の下剤を飲んだ状態にあることに気づいた。


「そちらの茶葉はの味方を間違えると下剤になりますの」

「下剤だと?」

「ええ、しかも一週間便秘になった方も即座で」

「ようするに…」


一同は冷めた目で見ていた。
大量の汗にお腹を押さえながら悶えているすがたは見るに堪えない。


「すぐに行きたいでしょうね?こんな苦痛ありませんわ」

「まぁな…」


医師達は見ているだけでなんの処置もする気もなさそうだった。


「本当にご自分の策で自滅するとは愚かです事」

「何を…」

茶葉を用意した令嬢を見て尋ねる。

「このお茶会で私に毒を盛る予定だったのでしょう?ですが残念でしたわね」

「うっ…うう」

「そんな浅はかな計画ではね?」


ソフィアは万一の事を考えていた。
味方がいないお茶会に出る以上は準備をしていたのだから。


最初から仕掛けられたのはソフィアではなく彼女達であることを思い知らされるのだった。

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