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どうか夢の続きを、
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普段こんな時間に家に帰ることはない。
外はまだ明るい、15時半過ぎ。
運良く継母も妹もまだ帰宅していないらしかった。
昼ごはんも食べていない私は、リビングの冷蔵庫をあける。冷蔵庫は食材に溢れている。
オレンジジュース、冷凍庫にストックされた冷凍食品。少しぐらいはバレないだろう。
見つからないように自宅で少しずついろんな物を盗むのは気が滅入るし、魂が削られる気がした。
即席のサンドイッチを手早く作ると二階の部屋に向かう。鍵もない部屋だが、この場所以外には安心して食事を取れる場所はない。食材を盗んだのがバレたら、ヒステリックに怒られるだろう。継母は私が視界に入るだけで金切り声をあげるのだ。
引き戸を開けると私のベッドの上に掃除機が投げ捨てられていた。いつものことだ。いつものことだけど、慣れているけれど、ダメージが無いわけではない。
弱いなあ、わたし。
嫌な気分にならないことができたらいいけど、誰かの悪意に触れるたびに、私は嫌な気持ちになってしまう。掃除機をベッドから下ろし、自分の居場所を作る。
こんな小さな慎ましい居場所すら、安住の地にはさせてもらえない。ほこりをかぶった小さなベッドの上で私は冷たいサンドイッチを頬張る。
慣れているはずなのに、今日は涙が溢れる。
なぜだろう。アンリの優しさが、私の心を柔らかく戻したからだろうか。純粋な悪意が突き刺さるのは。7月というのに、梅雨のような雨の音が聴こえた。私の指先は冷え切っている。暖かいものは、もうずっと食べていない。オレンジジュースを流し込み、サンドイッチの最後の一口を詰め込んだ。
生きるための養分を補給しないと死んでしまうから。
とても寒い気がして、昼間でも薄暗い部屋で私は制服のまま毛布にくるまった。
外はまだ明るい、15時半過ぎ。
運良く継母も妹もまだ帰宅していないらしかった。
昼ごはんも食べていない私は、リビングの冷蔵庫をあける。冷蔵庫は食材に溢れている。
オレンジジュース、冷凍庫にストックされた冷凍食品。少しぐらいはバレないだろう。
見つからないように自宅で少しずついろんな物を盗むのは気が滅入るし、魂が削られる気がした。
即席のサンドイッチを手早く作ると二階の部屋に向かう。鍵もない部屋だが、この場所以外には安心して食事を取れる場所はない。食材を盗んだのがバレたら、ヒステリックに怒られるだろう。継母は私が視界に入るだけで金切り声をあげるのだ。
引き戸を開けると私のベッドの上に掃除機が投げ捨てられていた。いつものことだ。いつものことだけど、慣れているけれど、ダメージが無いわけではない。
弱いなあ、わたし。
嫌な気分にならないことができたらいいけど、誰かの悪意に触れるたびに、私は嫌な気持ちになってしまう。掃除機をベッドから下ろし、自分の居場所を作る。
こんな小さな慎ましい居場所すら、安住の地にはさせてもらえない。ほこりをかぶった小さなベッドの上で私は冷たいサンドイッチを頬張る。
慣れているはずなのに、今日は涙が溢れる。
なぜだろう。アンリの優しさが、私の心を柔らかく戻したからだろうか。純粋な悪意が突き刺さるのは。7月というのに、梅雨のような雨の音が聴こえた。私の指先は冷え切っている。暖かいものは、もうずっと食べていない。オレンジジュースを流し込み、サンドイッチの最後の一口を詰め込んだ。
生きるための養分を補給しないと死んでしまうから。
とても寒い気がして、昼間でも薄暗い部屋で私は制服のまま毛布にくるまった。
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