12 / 41
第四章 籠鳥檻猿
手紙
しおりを挟む
陛下にもらった木の葉も、鳥の脚に括りつけられていた布も、私には特別に大事なものだった。木の葉は小箱に入れて仕舞い、布に書かれた陛下の手紙は肌身離さず持ち歩いている。
一日不見、如三月兮。
(一日会わざれば、三月の如し)
その気持ちは私も同じだった。陛下の気持ちが寄り添ってくれている気がした。あれから鳥はまだ戻ってきていないが、最初にくれたこの一言で、またしばらくは信じて待てると思った。
次の日のピリついた後宮の空気で、私は昨日も陛下のお通りがなかったことを知る。もしかしたら、3嬪のどれかにお通いになることが実際の政まつりごとに直結するため、後宮自体を避けているかもしれない。もしかしたら、私のところに来ないのは、3嬪とその父親たちの面子に気を遣ってのことかもしれない。そう思うと少しむず痒いような気持ちになった。
皇帝陛下は私のこと好いてくれているかもしれない。
頭に浮かぶこの考えに私は首を振る。期待したら裏切られた時に生きてゆけない女になってしまう。皇帝陛下に愛されたから何なのだろう。欲望と思惑が渦巻く後宮で後ろ盾のない私が死ぬまで平和に暮らせる保証などない。歴史書を読んでも時の寵妃が幸せに暮らしてめでたしとなることなんて無いのだ。ましてや、私は本当の寵妃ではない。貴妃の地位も、都合が良いからから与えられたもの。それが一番銀蓮にふさわしいからであって、私雲泪が罷り間違って妹のように後宮にきていたら?お通りもなく、陛下を一目も見る事なく、一生籠の鳥だっだはずだ。
勘違いしちゃだめ。銀貴妃なのは私じゃない。銀蓮なのよ。
それでも陛下の手紙は私の心を慰めた。
後宮に陛下以外の男はいない。妃と宮女、時折り宦官が出歩く。お通りが3日間ない今日も沢山の思惑が蠢いている。後宮が開かれてから長くいる貴人以下の妃たちは自分の所にお通りがあるという希望などもはや持てずにいる。自分たちの実家との兼ね合いをみて三嬪の誰かに擦り寄るタイミングが来ていた。実家が嬪の実家と懇意の家でないなら尚更、お通りがある前にお近づきになるのがいいけれど、賭けをはずしたら劣勢になる。しかし、お通りがこのまま誰にも無いならば実家の力関係そのままの勢力争いが後宮内でも起こるのは必至である。
「雲泪!なんで遊びに来てくれないの!」
廊下で莉華に見つかってしまう。
「宮女は仕事が忙しくて、遊びに行く時間がないのです」
「だから、私の専属になれば遊べるでしょう」
「私はもう専属ですので…」
私の言葉に莉華の大きな瞳は好奇心で一層キラキラ輝いた。
「おねえさまは誰の派閥なの?」
一気に擦り寄られる。
「ほら、うちは商人で北の果てでしょう。今日は貴人は三嬪主催のお茶会で邸へ招かれてる子がいるじゃない。私誰からも声をかけられてないの!全然知らないし、誰につくのが得か分からないの。勿論私が寵妃になればいいんだけど」
「私は三嬪には仕えておりませんので、お役に立てないかと…」
「では誰?他の貴人なら私に変えたらいいじゃない。私も貴人よ」
莉華は厄介であった。銀貴妃の専属であることを知られたら、泣きついてくることが目に見える。
しかしタイミング悪く、宦官に声をかけられてしまう。
「ちょうど良いところ雲泪ではないか!牡丹坊に届けておくれ」
小包を渡される。
「牡丹坊!おねえさま、牡丹坊にいるのね」
「違うわ、たまたま今頼まれただけよ」
「そんなわけない。知ってるもの。牡丹坊は銀貴妃がお認めになった宮女しか近づいてはいけないのよ。近くを歩くだけで、見張りの宦官にものすごーく怒られるんだから」
そんな宦官いたかしら?でも莉華は経験済みらしかった。
「銀貴妃にも話し相手って必要でしょう?出入りしたら、あの可愛い子は誰?って陛下の目に止まるかもしれないし、私、銀貴妃なら侍女になってもいいわ」
呆れかえるほど図々しい。私が仮に宮女であっても、この異母妹を銀貴妃に紹介することはないだろう。
「そんな身分不相応な進言を宮女が貴妃に出来るわけないじゃない」
「あら、今の牡丹坊の宮女は選りすぐりで貴妃のお気に入りしかいないって聞いたわ」
莉華はあきらめようとしない。三嬪w主催のお茶会に招かれていない貴人は、やはり今後の立ち位置が不安なのだろう。お通りが一度もないまま、後宮で飼い殺されてしまうこともあり得る。宮女ではないから、故郷に帰ることも面子にかかわる。貴妃とお近づきになって、後宮での立ち位置を確立したい気持ちは良く分かった。
「無理よ、私は新人だし。銀貴妃とお話できる立場ではないわ」
「あらこれ、なあに?」
聞いているのか呆れていると、莉華が布切れを手にしている。私は血の気がひいた。
それは陛下が私に宛てた文だ。肌身離さず仕舞っていたのに、いつの間に抜き取られたのだろう。
「これは銀貴妃のものなの?さっきの渡された小包に仕込んであったのかしら?」
私は慌てて取り返そうとするが、ひらりと軽快に交わされる。
「ねえ、〝檻猿〟て誰?」
陛下であるとは言いたくなかった。大事な思い出まで奪われたくない。
「銀貴妃が誰かと手紙のやりとりをしているということ?」
銀貴妃が陛下とやりとりをしていて何が悪いのだろう。しかし宮女が文を持っている今の状況は非常にまずかった。莉華の言う通り、不義密通としか思えない。
「銀貴妃ではなくて、私のよ。返して」
「そうなの?大事に仕舞い込んでたから何かと思ったけど、雲泪#にそんな人が出来たなんて信じられないわ」
莉華は目を細め、口角を吊り上げる。その笑みは狡猾な第二夫人にそっくりだった。
「でもね、雲泪が宮女だったとしても、頭の先の髪の毛一本から爪先に至るまで、皇帝陛下の持ち物なのよ。こんな手紙のやりとり許されるわけないわね?」
莉華は私の耳元で囁いた。
「どうにか銀貴妃とお近づきになる方法を考えて頂戴。うまくいったら返してあげる」
我慢は出来なかった。陛下からの手紙だけはとられたくなかった。
一日不見、如三月兮。
(一日会わざれば、三月の如し)
その気持ちは私も同じだった。陛下の気持ちが寄り添ってくれている気がした。あれから鳥はまだ戻ってきていないが、最初にくれたこの一言で、またしばらくは信じて待てると思った。
次の日のピリついた後宮の空気で、私は昨日も陛下のお通りがなかったことを知る。もしかしたら、3嬪のどれかにお通いになることが実際の政まつりごとに直結するため、後宮自体を避けているかもしれない。もしかしたら、私のところに来ないのは、3嬪とその父親たちの面子に気を遣ってのことかもしれない。そう思うと少しむず痒いような気持ちになった。
皇帝陛下は私のこと好いてくれているかもしれない。
頭に浮かぶこの考えに私は首を振る。期待したら裏切られた時に生きてゆけない女になってしまう。皇帝陛下に愛されたから何なのだろう。欲望と思惑が渦巻く後宮で後ろ盾のない私が死ぬまで平和に暮らせる保証などない。歴史書を読んでも時の寵妃が幸せに暮らしてめでたしとなることなんて無いのだ。ましてや、私は本当の寵妃ではない。貴妃の地位も、都合が良いからから与えられたもの。それが一番銀蓮にふさわしいからであって、私雲泪が罷り間違って妹のように後宮にきていたら?お通りもなく、陛下を一目も見る事なく、一生籠の鳥だっだはずだ。
勘違いしちゃだめ。銀貴妃なのは私じゃない。銀蓮なのよ。
それでも陛下の手紙は私の心を慰めた。
後宮に陛下以外の男はいない。妃と宮女、時折り宦官が出歩く。お通りが3日間ない今日も沢山の思惑が蠢いている。後宮が開かれてから長くいる貴人以下の妃たちは自分の所にお通りがあるという希望などもはや持てずにいる。自分たちの実家との兼ね合いをみて三嬪の誰かに擦り寄るタイミングが来ていた。実家が嬪の実家と懇意の家でないなら尚更、お通りがある前にお近づきになるのがいいけれど、賭けをはずしたら劣勢になる。しかし、お通りがこのまま誰にも無いならば実家の力関係そのままの勢力争いが後宮内でも起こるのは必至である。
「雲泪!なんで遊びに来てくれないの!」
廊下で莉華に見つかってしまう。
「宮女は仕事が忙しくて、遊びに行く時間がないのです」
「だから、私の専属になれば遊べるでしょう」
「私はもう専属ですので…」
私の言葉に莉華の大きな瞳は好奇心で一層キラキラ輝いた。
「おねえさまは誰の派閥なの?」
一気に擦り寄られる。
「ほら、うちは商人で北の果てでしょう。今日は貴人は三嬪主催のお茶会で邸へ招かれてる子がいるじゃない。私誰からも声をかけられてないの!全然知らないし、誰につくのが得か分からないの。勿論私が寵妃になればいいんだけど」
「私は三嬪には仕えておりませんので、お役に立てないかと…」
「では誰?他の貴人なら私に変えたらいいじゃない。私も貴人よ」
莉華は厄介であった。銀貴妃の専属であることを知られたら、泣きついてくることが目に見える。
しかしタイミング悪く、宦官に声をかけられてしまう。
「ちょうど良いところ雲泪ではないか!牡丹坊に届けておくれ」
小包を渡される。
「牡丹坊!おねえさま、牡丹坊にいるのね」
「違うわ、たまたま今頼まれただけよ」
「そんなわけない。知ってるもの。牡丹坊は銀貴妃がお認めになった宮女しか近づいてはいけないのよ。近くを歩くだけで、見張りの宦官にものすごーく怒られるんだから」
そんな宦官いたかしら?でも莉華は経験済みらしかった。
「銀貴妃にも話し相手って必要でしょう?出入りしたら、あの可愛い子は誰?って陛下の目に止まるかもしれないし、私、銀貴妃なら侍女になってもいいわ」
呆れかえるほど図々しい。私が仮に宮女であっても、この異母妹を銀貴妃に紹介することはないだろう。
「そんな身分不相応な進言を宮女が貴妃に出来るわけないじゃない」
「あら、今の牡丹坊の宮女は選りすぐりで貴妃のお気に入りしかいないって聞いたわ」
莉華はあきらめようとしない。三嬪w主催のお茶会に招かれていない貴人は、やはり今後の立ち位置が不安なのだろう。お通りが一度もないまま、後宮で飼い殺されてしまうこともあり得る。宮女ではないから、故郷に帰ることも面子にかかわる。貴妃とお近づきになって、後宮での立ち位置を確立したい気持ちは良く分かった。
「無理よ、私は新人だし。銀貴妃とお話できる立場ではないわ」
「あらこれ、なあに?」
聞いているのか呆れていると、莉華が布切れを手にしている。私は血の気がひいた。
それは陛下が私に宛てた文だ。肌身離さず仕舞っていたのに、いつの間に抜き取られたのだろう。
「これは銀貴妃のものなの?さっきの渡された小包に仕込んであったのかしら?」
私は慌てて取り返そうとするが、ひらりと軽快に交わされる。
「ねえ、〝檻猿〟て誰?」
陛下であるとは言いたくなかった。大事な思い出まで奪われたくない。
「銀貴妃が誰かと手紙のやりとりをしているということ?」
銀貴妃が陛下とやりとりをしていて何が悪いのだろう。しかし宮女が文を持っている今の状況は非常にまずかった。莉華の言う通り、不義密通としか思えない。
「銀貴妃ではなくて、私のよ。返して」
「そうなの?大事に仕舞い込んでたから何かと思ったけど、雲泪#にそんな人が出来たなんて信じられないわ」
莉華は目を細め、口角を吊り上げる。その笑みは狡猾な第二夫人にそっくりだった。
「でもね、雲泪が宮女だったとしても、頭の先の髪の毛一本から爪先に至るまで、皇帝陛下の持ち物なのよ。こんな手紙のやりとり許されるわけないわね?」
莉華は私の耳元で囁いた。
「どうにか銀貴妃とお近づきになる方法を考えて頂戴。うまくいったら返してあげる」
我慢は出来なかった。陛下からの手紙だけはとられたくなかった。
16
お気に入りに追加
196
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
真夜中の仕出し屋さん~料理上手な狛犬様と暮らすことになりました~
椿蛍
キャラ文芸
「結婚するか、化け物屋敷を管理するか」
仕事を辞めた私に、父は二つの選択肢を迫った。
料亭『吉浪』に働いて六年。
挫折し、料理を作れなくなってしまった――
結婚を断り、私が選んだのは、化け物屋敷と父が呼ぶ、亡くなった祖父の家へ行くことだった。
祖父が亡くなって、店は閉まっているはずだったけれど、なぜか店は開いていて――
初出:2024.5.10~
※他サイト様に投稿したものを大幅改稿しております。
後宮の偽物~冷遇妃は皇宮の秘密を暴く~
山咲黒
キャラ文芸
偽物妃×偽物皇帝
大切な人のため、最強の二人が後宮で華麗に暗躍する!
「娘娘(でんか)! どうかお許しください!」
今日もまた、苑祺宮(えんきぐう)で女官の懇願の声が響いた。
苑祺宮の主人の名は、貴妃・高良嫣。皇帝の寵愛を失いながらも皇宮から畏れられる彼女には、何に代えても守りたい存在と一つの秘密があった。
守りたい存在は、息子である第二皇子啓轅だ。
そして秘密とは、本物の貴妃は既に亡くなっている、ということ。
ある時彼女は、忘れ去られた宮で一人の男に遭遇する。目を見張るほど美しい顔立ちを持ったその男は、傲慢なまでの強引さで、後宮に渦巻く陰謀の中に貴妃を引き摺り込もうとする——。
「この二年間、私は啓轅を守る盾でした」
「お前という剣を、俺が、折れて砕けて鉄屑になるまで使い倒してやろう」
3月4日まで随時に3章まで更新、それ以降は毎日8時と18時に更新します。
月華後宮伝
織部ソマリ
キャラ文芸
【10月中旬】5巻発売です!どうぞよろしくー!
◆神託により後宮に入ることになった『跳ねっ返りの薬草姫』と呼ばれている凛花。冷徹で女嫌いとの噂がある皇帝・紫曄の妃となるのは気が進まないが、ある目的のために月華宮へ行くと心に決めていた。凛花の秘めた目的とは、皇帝の寵を得ることではなく『虎に変化してしまう』という特殊すぎる体質の秘密を解き明かすこと! だが後宮入り早々、凛花は紫曄に秘密を知られてしまう。しかし同じく秘密を抱えている紫曄は、凛花に「抱き枕になれ」と予想外なことを言い出して――?
◆第14回恋愛小説大賞【中華後宮ラブ賞】受賞。ありがとうございます!
◆旧題:月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
あやかし狐の京都裏町案内人
狭間夕
キャラ文芸
「今日からわたくし玉藻薫は、人間をやめて、キツネに戻らせていただくことになりました!」京都でOLとして働いていた玉藻薫は、恋人との別れをきっかけに人間世界に別れを告げ、アヤカシ世界に舞い戻ることに。実家に戻ったものの、仕事をせずにゴロゴロ出来るわけでもなく……。薫は『アヤカシらしい仕事』を探しに、祖母が住む裏京都を訪ねることに。早速、裏町への入り口「土御門屋」を訪れた薫だが、案内人である安倍晴彦から「祖母の家は封鎖されている」と告げられて――?
香死妃(かしひ)は香りに埋もれて謎を解く
液体猫(299)
キャラ文芸
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞受賞しました(^_^)/
香を操り、死者の想いを知る一族がいる。そう囁かれたのは、ずっと昔の話だった。今ではその一族の生き残りすら見ず、誰もが彼ら、彼女たちの存在を忘れてしまっていた。
ある日のこと、一人の侍女が急死した。原因は不明で、解決されないまま月日が流れていき……
その事件を解決するために一人の青年が動き出す。その過程で出会った少女──香 麗然《コウ レイラン》──は、忘れ去られた一族の者だったと知った。
香 麗然《コウ レイラン》が後宮に現れた瞬間、事態は動いていく。
彼女は香りに秘められた事件を解決。ついでに、ぶっきらぼうな青年兵、幼い妃など。数多の人々を無自覚に誑かしていった。
テンパると田舎娘丸出しになる香 麗然《コウ レイラン》と謎だらけの青年兵がダッグを組み、数々の事件に挑んでいく。
後宮の闇、そして人々の想いを描く、後宮恋愛ミステリーです。
不定期投稿となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる