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第一章 後宮潜入大作戦
異変
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異変は白樂京の関所に差し掛かる前に起こった。
首都は異民族の侵攻を防ぐ為にいくつもの城壁で囲まれている。異民族だけではない。ならず者や盗賊の類いなど、首都にふさわしくない者や通行許可者を持たない者も厳しく調べられる。関所は内側に入れば入るほど厳しい審査基準が設けられ、その1番内側の中海京の紫琴宮の玉座に座るのが皇帝陛下である。
一介の商人の娘である私は1番外側の白樂京の関所すら越えたことはない。今回南鞍まで下るためには、中心を通る必要はなく1番外に位置する白樂京を右に回ることによって山越えを避けられるはずであった。
旅人にとって関所というのは厄介なものだ。内側が安全であればあるほど、外側に危険が滞留している。例に漏れず、関所越え前の宿場町は審査を通過できなかった者たちの溜まり場になっていた。
「なんでも関所の役人が出張中だから、審査結果は2日待ちだってよ」
私の護衛が酷い南鞍訛りで、輿を引く馬の御者に告げる。宿場町で足止めをくらいそうだ。
旅人目当てに飯店や賓館が建ち並び、享楽的な遊戯施設も多い。護衛たちは、1番高そうな賓館の部屋に私を放り込むと、いそいそと遊びに出かけた。無口で可愛げも面白みも無い娘といても、そりゃあつまらないだろう。部屋の扉の前に見張りの1人も置かずに行ってしまったことに、私は大人しい箱入り娘を演じて良かったと思った。
北峰の街を出てから、私はずっと逃げる算段をしていたのである。いや、家を出発する前から準備をしていた。妹の服の下には盗んだ弟の狩衣が仕込んであった。この地域は特に小さい足で小柄な女性が多いから、背が高い私が狩衣を着て、頭をひっつめたお団子にすれば男性に見えるに違いない。良家の子息に見られても厄介だから、狩衣は丁度いい変装だった。あとは弓を背負い、関所を通ることなく山越えをすれば良いだけだ。路銀も店の手伝いで出た誤差をずっと貯めていたへそくりがある。学校に戻ることは叶わないが、随分と先生は可愛がってくれ、男だったら科挙を受けられるのにと残念がってくれていた。どこかの宿屋で手紙をかけば、貴族の家庭教師は無理でも、働き口を推薦してくれるかもしれない。死んだ祖父よりも高齢な男の第五夫人なんてごめんだった。その目当てが薬問屋の経理だとしても、あれだけの支度金を出したのだから一生無給労働させられることは間違いない。
準備を手早く整えて、母の簪だけ胸元に仕舞う。白すぎる肌には、眉墨を粉にして油で薄めて塗る。まだらに日焼けした狩人らしい肌色になった。あとは路銀を分けてあちこちに仕込む。
盗人にあったら差し出して命乞いをするつもりだ。命まで取られる場合は仕方がないから、それ以上の対策は考えないことにした。虎穴に入らずんば虎子を得ず。多少のリスクは仕方ない。白樂京に入ってしまったら貴族や町人が増えるから、狩衣で逃げるのは難しくなってしまう。逃げるなら今しかなかった。
予定通り山道に入る。地図は、御者が持っているものを盗み見て記憶して描いたものがある。古く険しい山道だが、江南の方に抜けられるはずだ。江南の街は大河に沿って発展してきた古く大きい街である。先生がどこの仕事を紹介してくれるかは分からないが、北峰と南鞍は避けなければいけない。どこに移動するにしても船に乗れる街だったら移動しやすいだろう。
下準備の甲斐あって、迷いなく山道を進む。江南までは走っても3日はかかるだろう。日が暮れるまでには次の宿場町まで移動したい。小走りに進む足取りは軽快だった。次の街には自由が待っているのだ。
しかし次の宿場町に差し掛かろうとする最後の峠でのことだ。私は襲われた。身のこなしや素早さには自信があったが、短剣で応戦する私を最も簡単に黒装束の男が取り押さえる。これは強盗ではない。それを感じたのは男の動きがあまりにも洗練されていたからだ。専門的な教育を受けた間者のようだ。私を傷つけることなく、短剣を叩き落とし。私を運ぶ。追っ手ではない。向かい側から来たのだ。
猿轡をされて大人しくなった私を、私が今夜泊まる予定だった宿場町まで運び、その街で一等豪華な賓館の最上階の部屋に放り込もうとして、扉を開けると部屋では首を吊りかけている小太りの役人の後ろ姿が見える。小さくて小太りの役人がコミカルに勢いよく乗っていた椅子を蹴り飛ばして縄に向けて決死の小さなジャンプをすると、同時に黒装束の男はすかさず縄を切る。小さくて小太りでナマズ髭の役人は潰れたカエルのようにしばらくうつ伏せにピクピク横たわっていたが、黒装束の男が抱き起こして椅子に座らせた。恨めしそうな目で男を睨んでいる。
「なぜ、死なせてくれないの⁉︎今死ねなくても、都に戻ったら死ぬまで酷い拷問をうけるかもしれんのよ⁉︎いやよ⁉︎」
甲高い声で随分と物騒な事を喚いている。
「銀蓮のお嬢さんは連れ戻してきた」
黒装束の男が私を指す。私は「違う、人違いだ!」と叫ぶが猿轡をかまされている為に、ウーウー唸っているような音しか出なかった。
「ホントにー⁉︎でも顔ちょっと黒くないかしら…、1週間も逃げてて日焼けしたの⁇」
「いや、油を塗ってるだけだと思いますぜ」
男が私の頬を袖で擦る。油が取れて、そこだけ白い肌が露出した。
「長い手足に、色素が薄い眼、整った顔は男装じゃ隠せやしないですよ。お嬢さん」
猿轡が外される。良かった、これで人違いに気付いてもらえる。
「銀蓮じゃないです、私」
間髪入れずに、答える。
「ちょっとー⁉︎小黒、この子銀蓮じゃないっていってるけどー⁉︎」
「いや、どう見ても銀蓮のお嬢さんですよ」
「そうよねえ、あービックリした。違ってたらもう一回自殺しなきゃいけないとこだわ!ホント帰ってきてくれて良かったわ」
自殺をもう一度させてしまうのは申し訳ないけれど、私はもう一度繰り返した。
「2人とも私の顔を良く見てください。銀蓮じゃないです」
小さくて小太りでナマズ髭でオカマ口調の役人と小黒と呼ばれた黒装束の男はマジマジと私を見た。そうして顔を見合わせ、もう一度私の顔を見た。
「すごく似てるけど…この子違うわァァアアア‼︎」
甲高いオカマの叫び声は賓館中に鳴り響いたのだった。
首都は異民族の侵攻を防ぐ為にいくつもの城壁で囲まれている。異民族だけではない。ならず者や盗賊の類いなど、首都にふさわしくない者や通行許可者を持たない者も厳しく調べられる。関所は内側に入れば入るほど厳しい審査基準が設けられ、その1番内側の中海京の紫琴宮の玉座に座るのが皇帝陛下である。
一介の商人の娘である私は1番外側の白樂京の関所すら越えたことはない。今回南鞍まで下るためには、中心を通る必要はなく1番外に位置する白樂京を右に回ることによって山越えを避けられるはずであった。
旅人にとって関所というのは厄介なものだ。内側が安全であればあるほど、外側に危険が滞留している。例に漏れず、関所越え前の宿場町は審査を通過できなかった者たちの溜まり場になっていた。
「なんでも関所の役人が出張中だから、審査結果は2日待ちだってよ」
私の護衛が酷い南鞍訛りで、輿を引く馬の御者に告げる。宿場町で足止めをくらいそうだ。
旅人目当てに飯店や賓館が建ち並び、享楽的な遊戯施設も多い。護衛たちは、1番高そうな賓館の部屋に私を放り込むと、いそいそと遊びに出かけた。無口で可愛げも面白みも無い娘といても、そりゃあつまらないだろう。部屋の扉の前に見張りの1人も置かずに行ってしまったことに、私は大人しい箱入り娘を演じて良かったと思った。
北峰の街を出てから、私はずっと逃げる算段をしていたのである。いや、家を出発する前から準備をしていた。妹の服の下には盗んだ弟の狩衣が仕込んであった。この地域は特に小さい足で小柄な女性が多いから、背が高い私が狩衣を着て、頭をひっつめたお団子にすれば男性に見えるに違いない。良家の子息に見られても厄介だから、狩衣は丁度いい変装だった。あとは弓を背負い、関所を通ることなく山越えをすれば良いだけだ。路銀も店の手伝いで出た誤差をずっと貯めていたへそくりがある。学校に戻ることは叶わないが、随分と先生は可愛がってくれ、男だったら科挙を受けられるのにと残念がってくれていた。どこかの宿屋で手紙をかけば、貴族の家庭教師は無理でも、働き口を推薦してくれるかもしれない。死んだ祖父よりも高齢な男の第五夫人なんてごめんだった。その目当てが薬問屋の経理だとしても、あれだけの支度金を出したのだから一生無給労働させられることは間違いない。
準備を手早く整えて、母の簪だけ胸元に仕舞う。白すぎる肌には、眉墨を粉にして油で薄めて塗る。まだらに日焼けした狩人らしい肌色になった。あとは路銀を分けてあちこちに仕込む。
盗人にあったら差し出して命乞いをするつもりだ。命まで取られる場合は仕方がないから、それ以上の対策は考えないことにした。虎穴に入らずんば虎子を得ず。多少のリスクは仕方ない。白樂京に入ってしまったら貴族や町人が増えるから、狩衣で逃げるのは難しくなってしまう。逃げるなら今しかなかった。
予定通り山道に入る。地図は、御者が持っているものを盗み見て記憶して描いたものがある。古く険しい山道だが、江南の方に抜けられるはずだ。江南の街は大河に沿って発展してきた古く大きい街である。先生がどこの仕事を紹介してくれるかは分からないが、北峰と南鞍は避けなければいけない。どこに移動するにしても船に乗れる街だったら移動しやすいだろう。
下準備の甲斐あって、迷いなく山道を進む。江南までは走っても3日はかかるだろう。日が暮れるまでには次の宿場町まで移動したい。小走りに進む足取りは軽快だった。次の街には自由が待っているのだ。
しかし次の宿場町に差し掛かろうとする最後の峠でのことだ。私は襲われた。身のこなしや素早さには自信があったが、短剣で応戦する私を最も簡単に黒装束の男が取り押さえる。これは強盗ではない。それを感じたのは男の動きがあまりにも洗練されていたからだ。専門的な教育を受けた間者のようだ。私を傷つけることなく、短剣を叩き落とし。私を運ぶ。追っ手ではない。向かい側から来たのだ。
猿轡をされて大人しくなった私を、私が今夜泊まる予定だった宿場町まで運び、その街で一等豪華な賓館の最上階の部屋に放り込もうとして、扉を開けると部屋では首を吊りかけている小太りの役人の後ろ姿が見える。小さくて小太りの役人がコミカルに勢いよく乗っていた椅子を蹴り飛ばして縄に向けて決死の小さなジャンプをすると、同時に黒装束の男はすかさず縄を切る。小さくて小太りでナマズ髭の役人は潰れたカエルのようにしばらくうつ伏せにピクピク横たわっていたが、黒装束の男が抱き起こして椅子に座らせた。恨めしそうな目で男を睨んでいる。
「なぜ、死なせてくれないの⁉︎今死ねなくても、都に戻ったら死ぬまで酷い拷問をうけるかもしれんのよ⁉︎いやよ⁉︎」
甲高い声で随分と物騒な事を喚いている。
「銀蓮のお嬢さんは連れ戻してきた」
黒装束の男が私を指す。私は「違う、人違いだ!」と叫ぶが猿轡をかまされている為に、ウーウー唸っているような音しか出なかった。
「ホントにー⁉︎でも顔ちょっと黒くないかしら…、1週間も逃げてて日焼けしたの⁇」
「いや、油を塗ってるだけだと思いますぜ」
男が私の頬を袖で擦る。油が取れて、そこだけ白い肌が露出した。
「長い手足に、色素が薄い眼、整った顔は男装じゃ隠せやしないですよ。お嬢さん」
猿轡が外される。良かった、これで人違いに気付いてもらえる。
「銀蓮じゃないです、私」
間髪入れずに、答える。
「ちょっとー⁉︎小黒、この子銀蓮じゃないっていってるけどー⁉︎」
「いや、どう見ても銀蓮のお嬢さんですよ」
「そうよねえ、あービックリした。違ってたらもう一回自殺しなきゃいけないとこだわ!ホント帰ってきてくれて良かったわ」
自殺をもう一度させてしまうのは申し訳ないけれど、私はもう一度繰り返した。
「2人とも私の顔を良く見てください。銀蓮じゃないです」
小さくて小太りでナマズ髭でオカマ口調の役人と小黒と呼ばれた黒装束の男はマジマジと私を見た。そうして顔を見合わせ、もう一度私の顔を見た。
「すごく似てるけど…この子違うわァァアアア‼︎」
甲高いオカマの叫び声は賓館中に鳴り響いたのだった。
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