転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜

西園寺おとば🌱

文字の大きさ
上 下
58 / 124
3章⭐︎5歳中盤〜6歳⭐︎

武器の特徴

しおりを挟む
-side ラインハルト-



 これだけの武器…どれだけの価値があるんだろうか。想像するだけで恐ろしい。


「……。なにを想像しているか分からないけど、原材料費無料で作ってるからお金のことなら心配いらないわ。
 それに、この武器を身につけていたら自動であなたに攻撃してきた相手を迎撃してくれるのよ。
 それがなくても、あなたなら自分の身は自分で守れるでしょうし大丈夫だわ。」


 ……なにを想像してるか分からないと言いつつ、思いっきり心読またな。
 これは…プライバシーの侵害ですな。
 などと言っても仕方がないので一旦置いといて、はぁ…やっぱりこれ身につけてたら敵が襲ってくること想定されて作ってるっぽいですな。
 そのせいで、自動迎撃機能付きとか言う無駄に高性能な武器になっていてさらに価値が跳ねあがっとりますな。
 完全にやっておりますな。


「それ誰の口調を真似したのよ?」
「通りがかりの大富豪とか?」
「その割には言ってることが小心者ね。
 世の大富豪があなたみたいに小心者だったら、今頃この国滅びてるわよ。」


 ぐう……。俺、めっちゃ言われてる。
 

『お主ら。朝ご飯の準備ができたぞ。
 こっちに来い。』
「へ!?そんなものまで用意してくれたのか。ありがとう。お礼は必ずするよ。」
『お主。こんなものにお礼を返されたら、我は一生お主に恩返しできないではないか。』
「もう十分貰っている気がするけど。」


 ググーー。その時、俺の腹が盛大に鳴った。そういえば、昨日からなにも食べていなかったな。


「あたしもお腹が空いたわ。
 早く食べましょ。」
「う、うん。それがいいね。」


 ……って、なんか忘れてる気がするけど。
 あっ!!そうだ武器の事だ!


「ねえ、ラトリア……!!
 やっぱあんなの……。」
「遅いわよ~。ラインハルト~!!」


 くー。絶対わざとだあれ。
 顔がニヤニヤしてる。
 俺、めっちゃ煽られてる。


『キャフキャフ!』


 従魔のフェンリルも励ましてくれているみたいだ。


『キャフキャフ?』


 はいはい。ご飯行こうか。
 ん……それって結局ご飯を食べたかったから機嫌を戻して欲しかった的なあれか?
 違うよな?気のせいだよな?
 --ってもういない。


「……。」





  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢




 俺たちがいた部屋は、フェンリル達にとって応接室みたいなものだったようだ。
 いやもう、父上。あなたが作った秘密基地クオリティ高すだろ。これから拠点作る時これを超えられるだろうか?
 そんなことを思いながらも昨日のリビングに着くと既にみんなでご飯を食べ始めているようだった。


「お、おはようラインハルト。ぐっすり寝れたみたいだね。」
「お、おはよう。ルイ。
 あはは……お陰様で。」


 ほとんど気絶に近かったですけど。
 そういえば、ルイは武器を作っている最中なにやっていたんだろう?


「そういえば、ラインハルト。渡した武器どうだった?あの鎖の武器、私が考えた力作だったんだけど?」
「あ……ああ、そうなんだ。
 ごめん。まだ使ってないから後で試してみるよ。」
「絶対だよ?あ、どうせなら後で、使ってるところもみたいな。」
「わ、分かった。」
 

 これは……俺の完全敗北だよ。くう……。
 だから、精霊達《おまえたち》そんなにやにやした顔しないでくれって。




-----------------------------
[お詫び]
感想でご指摘を受けて気づいたのですが、また、こちら側の転載ミスにより、最初の方に、ステータス開示と、もう一話重要な話が抜けているという恐ろしいことが発生していると判明しました。
タイトルは「オープン」と、「同盟交渉」です。
大変申し訳ございませんでした。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

転生キッズの魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

西園寺おとば🌱
ファンタジー
高校生の涼太は交通事故で死んでしまったところを優しい神様達に助けられて、異世界に転生させて貰える事になった。 辺境伯家の末っ子のアクシアに転生した彼は色々な人に愛されながら、そこに住む色々な魔物や植物に興味を抱き、研究する気ままな生活を送る事になる。

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜

西園寺おとば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。 4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。 そんな彼はある日、追放される。 「よっし。やっと追放だ。」 自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。 - この話はフィクションです。 - カクヨム様でも連載しています。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

西園寺おとば🌱
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

処理中です...